
未来をつくる仕事術──サッカーに学ぶ「一歩先の動き」
どんな職場でも本当に活躍する人にはひとつ共通点があります。
それは、「与えられたタスクだけをこなす人」ではなく、状況を読み、未来を先回りして動ける人 だということです。
この記事では、その「未来をつくる動き」がどういうものかを、サッカーの例を使って説明します。
サッカーに詳しくなくても大丈夫です。ここでの話は、チームで仕事をするすべての人に当てはまります。
■ オフザボール(Off the ball)の動き
サッカーを見ていると、どうしても注目されるのはボールを持っている選手です。
しかし実際には、ボールを持っていない選手の動き が試合の展開をつくっています。これを「オフザボール(Off the ball)の動き」と呼びます。
足元でボールを受けるだけでは、チームはゴールに向かって進んでいけません。
では、どんな動きが未来を切り拓くのでしょうか。
■ 足元でボールを受ける=“いま目の前の問題”への対処
サッカーで「足元でボールを受ける」とは、味方が出したパスをその場で待って受けるプレーです。
これは言い換えると、
“今ここにある問題に反応しているだけ” の状態です。
ボールが来たから動く
いま見えている範囲だけで判断する
その瞬間は対応できても、選択肢は広がらない
言ってしまえば、これは 起きたことに対応しているだけの動き です。
■ スペースに走り込む・スペースを埋める=“未来をつくる”動き
一方でサッカーでは、
スペース(空いている場所)に先回りして走り込むこと や
相手が使いそうなスペースを先に埋めること
が高く評価されます。
これは、ボールが来る前に動き出すプレーであり、
言い換えると “未来をデザインする”行動 です。
具体的には──
パスを受ける側は、次の瞬間の味方・相手の位置を想像し、空きそうなスペースへ先に走ります。
パスを出す側は、味方が次に入り込むであろう未来位置にパスを通します。
ディフェンダーは、相手が次に使いそうなスペースを読み、先にその場所を抑えます。
どの動きにも共通しているのは、
“今”ではなく “次の瞬間” を想像して動いていること。
この一歩先の動きが、味方の選択肢を広げ、相手の可能性を狭め、チーム全体の流れをつくります。
つまり、これはまさに “未来をつくる”能動的な動き なのです。
■ 日常や仕事にも当てはめてみると…
この違いは、仕事にもそのまま当てはまります。
● 足元でボールを受ける人
依頼された仕事を丁寧にこなす
ただし、指示がないと動けない
● スペースを作る/埋める人
次に起こりそうなことを考え、先に動く
チームが詰まりそうなところに手を打つ
後者の行動が増えるほど、チームは驚くほどスムーズになります。
■ 未来は、今“見えていない場所”から生まれる
サッカーでは、ボールを持っていない選手の動きが試合を動かします。
仕事でも同じで、直接目に見えるタスクだけでなく、まだ起きていない問題にどう向き合うか が成果を左右します。
だから私は、「足元でボールを受ける」だけでなく、
スペースを作り、スペースを埋める動きが必要だ と感じています。
未来は、いま見えている問題に対処するだけではつくれません。
“ボールが来る前”にどう動くかで、可能性は大きく変わっていく。
未来を見据えた動きが増えるほど、チームはより滑らかに前へ進みます。
その土台をつくるのが、オフザボールの視点です。