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異䞖界倧工 異䞖界で家を建おる女の話 21話

    あらすじ
    ギャンブルで身を持ち厩した䞉十路女。目芚めるず圌女は赀ん坊。そしおそこは異䞖界でした。
    特別な力を授かるでもない圌女の異䞖界生掻。前䞖から持ち越せたのは倧工ずしおの知識だけだった。

    「今床こそ、わたしは自分の家を建おる」

    21

     ミハルが瀺した先には、倒朚が背䞈ほどもある倧岩に匕っかかっおいた。

    「うむ、暫オヌクだ。これなら取っおも眪にならんじゃろ」
     タダむは満足気に暹皮を叩いた。芯に響く音が也いおいる。良い材だ。圌はひず抱えほどの倒朚に力を蟌めた。

     みしり

     軋みを䞊げお岩から浮く。倧朚ではあるが、この森のスケヌルの䞭では手頃な倒朚のひず぀でしかない。およそオルギュアメヌトルほどだろうか。䞁床たん䞭あたりで岩に支えられおいた。䞊から切れ目を入れれば自重で切れ目が開いお切りやすそうに思える。
    「手頃かも」
     そう声を投げるず、ミハルが倧きく手を振りながら倒朚ぞ向かった。圌女は朚々の間を鹿ツノァむのように跳ねる。長く䌞びた手足が逆光の䞭で螊る様子に、心を奪われた。

     わたしが倒朚に足をかけおのこぎりを掎むず、タダむは「先に䞋に切れ目を」ず指差した。

     なるほど、䞊からのこぎりを匕いおゆけば最埌が切りにくい。先に裏偎に切れ目を入れるべきか。
     頭の䞭でむメヌゞを組み立おおいるず、蟿り着いたミハルが「違う、違う」ず止めに入った。

    「䞊じゃなくお暪から。こう段差を぀けお──」
     圌女の意芋は、偎面から䞀尺ほど切れ目をずらしお切れ蟌みを入れ、コツンず叩けば割れるずいうものだ。むメヌゞしおみるず、割ず䞊手く行きそうに思える。しかし暹朚は枝のある方が圧倒的に重い。そちらぞ倧きく匕っ匵られお、叩く前に裂けるのでは  そうなったら倒れる方角をコントロヌル出来ない。

     わたしがうんうんず唞っおいるず、タダむは「枝を先に払うのはどうじゃ」ず蚀い出した。確かにそうだ。
    「そうね、どうせ枝を切り萜ずすこずに倉わりはないのだから、先にやるのも良いわね」

     ミハルは现い枝先を剣でどんどん払っおゆく。タダむの方は鉈でもう少し倪い郚分を。
     わたしものこぎりでそれに加わろうずするが「やめずけ、幹はそれでないず切れないのじゃから」ず止められた。
     打ち払われた枝の断面に觊れおみるが、芯には暹液の粘りがあるものの、すっかり也燥しおいた。良い材だ。枝は半刻もかからず片付けられおしたった。
     長くお也燥した枝を芋おいるうち「釣り竿が䜜れるのでは」ず考えたが、釣り竿にはちず重すぎる。しかし䜕かに䜿えそうだから工房に持ち垰ろう。

    「じゃあ、やりたす」
     結局わたしはタダむの案を採甚するこずにした。圧力がかかる䞋偎に先に切れ目を入れおゆく。
     のこぎりの刃を䞊向きにしお、持ち䞊げながら切っおゆく。

    ──コヌ  コヌ  

     也いた音が森にこだたする。我ながらよく研げおいる。幹の四分の䞀皋に切れ蟌みを入れる。のこぎりが噛むこずは無かった。もう䞀床、今床は斜めに切っおゆきV字を䜜る。これも難なく行えた。

     次いで䞊に回り本栌的に切っおゆく。ただし、トファセンチほどずらしお。これはミハルの意芋を参考にした。跳ね䞊がる時、ずれがわたしを守っおくれる、かな わからんけど。

     斜面の䞊の方でタダむが幹の先を持ち䞊げお支えおいるので、倧きく匟かれはしないはずだ。

     のこぎりは順調に切屑を撒き散らしおいった。もう裏手の切れ蟌みよりも深くたで切り進んでいる。
     わたしは手を止めお道具を匕いた。そしお幹から離れるず「良いですよォヌ」ず叫んだ。

     斜面の䞊ではタダむが手を離しお避難する。ミハルが棒切れで切れ目あたりをコツヌンず叩いた。
     その途端、パリッずいう也いた音が鳎り響き、幹は真っ二぀に折れお斜面に萜ちた。

     谷あいに歓声が小さく響き、アトリが数矜、飛んで逃げた。

     
     
    2025幎5月から執筆掻動を開始。 瀟䌚掟サスペンス、サむコスリラヌ、歎史小説、サスペンスホラヌ、恋愛小説など、幅広いゞャンルに挑戊䞭。 珟圚は文芞賞ぞの出展を䞭心に掻動䞭。 Note 創䜜倧賞2027出展予定䜜品「異䞖界倧工 異䞖界で家を建おる女の話」を連茉䞭

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