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江國銙織「枩かなお皿」のさくらんがパむ【はらぺこ文庫③】

     梅雚のじめじめが続く毎日。ダブル台颚たで来おすっきりしない日々が続いおいたすが、この季節に旬をむかえる食材で埅望のこのメニュヌを。

    江國銙織『枩かなお皿』

     

    食事の時間をめぐる人々の悲喜こもごもを、きめこたかな文章で぀づる12の物語。少女、OL、老人、猫など様々な芖点で描写する。

    玀䌊國屋曞店りェブストア玹介文

    はらぺこ文庫を始めるにあたっお、絶察取り䞊げたかった䜜品の䞀぀
    児童曞から䞀般曞に移り倉わる小孊校高孊幎頃に初めお出䌚った江國銙織䜜品で、これをきっかけに倧奜きになった思い出の本。
    なにせすべおの短線に食べ物が登堎するから気に入らないわけがない。皿に向き合う人の心の機埮、ずもに分かち合う人ずの関係の描写をシンプルで、尚䞔぀意倖性のあるワヌドチョむスで玡いでくる江國節にあっさりず心を぀かたれた10代だった。

    珟圚自宅にあるのは「枩かなお皿」「぀めたいよるに」の二぀の䜜品矀を合わせた文庫本。ずっず手元に眮いおおきたい䞀冊で取り䞊げたいのはこちら。

    「さくらんがパむ」

    タむトルずばり、さくらんがのパむをめぐる離婚した元倫婊ずその嚘のある䞀倜を描く、わずか6ペヌゞの短線。

     半幎前に、僕ず静枝は離婚した。離婚話はも぀れるだけも぀れお泥仕合になり、さんざん憎んだり呪ったりした挙句、最埌に残ったのは深い疲劎ず敗北感だけだった。

    新朮文庫「぀めたいよるに」P149

    離婚以降嚘ずは定期的に面䌚するも、元劻ずの関係は冷え切ったたたであり面䌚埌はそのずきに食べたものたで電話口で詰問されるほど。

    ある倜、離れお暮らす嚘の枝理子から助けを求める電話を受け、䞀目散にか぀おの䜏たいであるマンションに蟿り着く。

    「パパ」
     枝理子のかがそい声ず同時にドアがあき、嚘は僕の腕にずびこんできた。
    「ママが郚屋からでおこないの」
     ほずんど涙声だ。
    「あたしが倜ごはんのデザヌトを残したから」
     ばかげおいる。怒りがこみあげお、たちたち血が逆流する。そんなこずのために僕の嚘を悲したせ、こんなに䞍安がらせるなんお。

    新朮文庫「぀めたいよるに」P150

    寝宀にこもった元劻はいくら声をかけおも出おこない。台所に戻るず枝理子はく぀ろいだ様子でポテトチップスを食べおいる。テヌブルには手぀かずのパむがあるが、嚘はそちらはいらないずいう。

    初めお面䌚した日、枝理子から元劻が毎日お菓子を䜜っおいるず聞かされる。ただし、元々料理が嫌いなので食事に関しおは店屋物だずいう。雑然ずした台所に、どこか䞍釣り合いな茝くばかりのパむを芋぀め、えも蚀われない感情がこみあげる。

     僕は静枝が台所に立っお悪戊苊闘しおいる姿を想像した。痛々しくお滑皜で哀しくお、僕は癟幎ぶりくらいに、静枝をいずしいず思った。蚱そうず思った。

    新朮文庫「぀めたいよるに」P152

     パむを切り、端を䞀かけら口にいれる。さくりず音がしお、バタヌずカスタヌドがひろがった。さくらんがの煮方が少したりないけれど、それはものすごく新鮮なパむだった。

    新朮文庫「぀めたいよるに」P152

    そしお、パむず玅茶を甚意し寝宀の前に再び蚪れた僕は元劻に声をかけるのだったヌヌヌ。

    だれにも頌らず嚘を育おようず、慣れないお菓子䜜りに躍起になり、それをひずたび拒絶されたずきは、ショックで子どものように閉じこもる。良くも悪くも頑なでひたむきな圌女の蚀動ず、それを衚すかのような実盎で未熟なパむの描写は、その菓子の味わいのように酞っぱく、しみこむような甘やかな感情を抱かせおくれる。

    幌い頃は生クリヌムのケヌキが苊手だったので、カスタヌドを䜿ったタルトやシュヌクリヌムを奜んで食べおいた。そういったずころでもこのパむは魅力的で、切なさずやさしさをずもに感じるこの話の雰囲気も含めおあこがれのお菓子になった。
    満を持しお、旬のさくらんがを䜿ったパむを䜜っおいこう。

    「枩かなお皿」のさくらんがパむ

    メニュヌ考察

    䜜䞭での元劻のキャラクタヌずしお受けた印象は、圱響されやすく倉にたじめ。それを螏たえるず、平成初期の料理研究家や料理雑誌の別冊のレシピ本で取り䞊げられおいるような、オヌ゜ドックスか぀分かりやすいビゞュアルのお菓子をむメヌゞ。アメリカ菓子の本だずチェリヌ氎煮猶を䜿う堎合もありそうだけれど、手に入りにくそうだし「煮方がたりない」ので、自分で煮おいるず想像される。なので、生の果実を䜿っお煮おいく。さくらんがは䜐藀錊でなく、ぱきっず鮮やかなアメリカンチェリヌをチョむス。
    パむ生地も冷凍パむシヌトずいう手もあるけれど、そのあたりもたじめに䞀から手䜜りにこだわりそうだず思い、こちらも生地から䜜っおいく。

    実䜜

    さすがに䞀からお菓子のレシピを䜜成するスキルはないので、パむ生地ずカスタヌドクリヌムは以前からBMさせおいただいおいる、こちらのレシピを参考にしおおりたす。

    アメリカンチェリヌは掗っお軞をずり、皮を取り陀く。
    重量の10の量の砂糖ず合わせ、時間䞀晩眮く。

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    2パック甚意、これで軞・皮を陀いおおよそ300グラム


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    今回は自宅の圚庫の関係で砂糖は粉黒糖を䜿甚しおいたす


    眮いたものを汁ごず小鍋に移し、レモン汁倧さじを加えお匱火にかける。出おきた灰汁をすくい、煮汁に少しずろみが぀く皋床たで煮お火を止める。ここたでを前日に仕蟌んだ


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    煮詰めお30分匷ほど

    パむ生地を打ち粉をしたたな板に出し、䌞ばしお折りたたむを回繰り返す。

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    気枩が高いずすぐ生地がだれるので、適宜冷蔵庫に戻しながら


    5㎜ほどの厚さに䌞ばした生地を型に合わせお詰める。カスタヌドクリヌムを生地の䞭に入れおたんべんなくならしお敷き詰める。その䞊に、さくらんがを汁気を切りながら茉せおいく。
    その䞊に现く切ったパむ生地を栌子状にのせお溶いた卵黄を塗る。

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    220℃に予熱したオヌブンで15分、200℃で15分焌く。

    完成

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    焌き色がいい感じさくらんがは党量詰めなかったけどもっず入れおもよかったかも。

    実食

    サクサクの生地に優しい甘さのカスタヌドクリヌムがよく合う
    さくらんがは酞味もちょうどよい仕䞊がりだったが、わりず十分煮えおしたった感がある。焌いたうえでただ煮えが足りないずいうのは盞圓フレッシュに煮終えおいるこずになりそうで、もしや静枝氏せっかちずやや心配に。

    ふりかえり

    埅望の䞀品を䜜れお倧満足お菓子䜜りは久しぶりだったので䞍安な点もあったけれど、䜕ずか䜜れお䞀安心。
    「枩かなお皿」はどの短線も印象的な料理が出おくるので、い぀か機䌚があったら番倖線ずしお党郚再珟を詊みおみたいかも

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