日記|言葉の力は、食卓のバターのように
バターしみしみの姉からの電話
昨日お昼ごはんを食べていたところ、突然姉から着信があった。
姪っ子が風邪で会社を休んで薬を貰いに行ったそうで、スマホの向こう側からは、言葉を覚え始めたらしい声。
幼児って案外声低いんだなぁ、とぼんやりしながら、姉のやさし〜い「スマホ取らないよ」「それしちゃだめだよ」に対して(姉は昔から怒るのが下手くそだ)などと思った。
久しぶりの姉の電話は、途中姪に電話を切られたりしながらも4時間話し込んでいた。話しすぎやろ、と思うが、数年前までは同じ家の同じ部屋で毎日話していたから、365日の中の4時間と思うと、急に少ない気もしてくる。
昨日、姉から「海の言葉は、それが正解かもなと思ってしまう力がある」と言われたことを反芻した。
説得力があるのか、そもそも言葉に圧があるのか。自分としてはなんとなく後者な気がするが、昔からそうだったかもな、と思う。私がAと言えば、母も姉も「Aだね」となったし、今も夫に「それはBでしょ」と言えば「たしかに!」と言われる。
自分では気づかないことはたくさん転がっている。それを拾い上げるのは自分ではなくて誰かでもいい。姉の言葉を何度も思い出しながら「うれしかったんだな」と認めたら胸の奥がじゅわっと食パンに溶けたバターのように広がった。
いたってポジティブに解釈すれば「言葉に力がある」ことになるだろうか。そうだといい。言葉には力があるを体現する人間でいたい。
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苗代298円×3=894円(税別)
バジルを育てている。
夫とともに我が家に帰ってきた去年の夏から、夫の家庭菜園が始まった。去年は植え付けの時期が遅かったから少し寂しい収穫だったが、今年は大盛況だった。
今年は秋野菜・冬野菜にも挑戦する予定だ(夫がね)。
私は去年も今年も、応援専門でやらせてもらっている。あとは収穫された野菜の調理係。だけど今回初めて、自分でハーブを植えてみたくなり、先週夫とカインズで苗を買った。
バジルとカモミール。
本当は手つかずで荒れ放題の花壇を片付けてそこに植えたかったのだけど、あまりの無法地帯ぶりに私が音を上げた。なんで雑草ってあんなにしぶといんだろう。
結果、鉢植えとして挑戦しているのだが、今朝バジルを見てみたら、葉っぱに大量の穴が空いていてショックを隠しきれない。
虫、嫌い。いや、虫。
頭の中でうごめく虫たち。それにおののく私。急いでYoutubeで検索してみると、そもそもバジルは寒さに弱いとか、土なしで育てたほうが虫の処理が簡単だとか「もっと早くに知りたかった」情報がわんさか出てきて二重でショックを受けた。
小雨が降るなか、ハサミをもってもう一度バジルにこんにちは。葉っぱを裏返してみる。いる、黒いつぶつぶ。いる、緑の虫。顔を歪めながらなんとか汚れっぽいものだけは拭き取り、虫に食べられてしまった無惨なバジルを収穫した。

バジルは洗わないほうがいいって動画で言ってたけど、洗わずに口に入れるなんてどう考えても無理。私は田舎に暮らすシティーガールだった。
こんなんで「ハーブ栽培やめる」と言ったら夫は呆れそうだなぁ……と遠い目をしながら、虫食い被害をまぬがれたバジルでハーブティーを飲んでみた。
香りのついた、お湯。
まったく、おしゃれもへったくれもない感想しか出てこなくて己の感受性の低さを呪った。
夫が帰ってくるまでは一旦このことは忘れて、夜ご飯でも食べながら泣きついてみよう。姉に「海の言葉には不思議な力がある」と言われたばかり。思う存分、発揮しようじゃないの。ああ、姑息なり。
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