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夫よ、頼むから寝てくれ

    夫に寝て欲しい。
    最低でも6時間。本当は7時間。


    そう願っているけれど、現実がそう上手くいかないことも、ちゃんとわかっている。


    夫は仕事の関係で、12月から1月にかけて残業が多く、21時以降に帰ってくる日々が続いている。
    そこから夕飯を食べて、お風呂に入ると、早くても23時からが自由時間。

    6時間睡眠を確保するには、24時にはベッドに入る必要がある。
    でも、たった1時間の余暇で夫が満足するはずもなく。


    少し夜更かしをして、翌朝寝坊……
    そんな日が繰り返される。


    うーん、なんか、よくない。

    *


    「ちゃんと6時間は寝ようよ」


    お風呂にて。
    母と同居する前、二人暮らしだったころから、私たちは一緒にお風呂に入る習慣がある。
    今ではここが、夫婦ふたりきりで話せる大切な場所。


    私は、睡眠不足が体にどれだけ悪いかを、SNSやテレビで拾った知識と、自分の経験を総動員して説明してみる。


    「え〜……」


    全然響いてない。
    理系畑の夫には、私のふわっとした知識の寄せ集めは効かないらしい。


    「ん〜……」


    あ、これは寝ませんね?
    5時間睡眠でもイケるっしょ、って顔ですね?


    「今日からは24時に寝ろ!……ください!」
    「うっ、はい……」


    ほぼ押し切る形で、夫は了承してくれた。
    でも、これでよかったのだろうか。


    *

    伝えるって難しい。
    ビジネス書でよく見る「言語化」や「伝える力」という言葉。

    一緒に生きると誓った相手にすら、私は自分の心を届けられていない気がする。


    どうしたら、もっと私の気持ちを、そのまんまの形で渡せるのだろう。

    どうして 人は言葉を持ったのだろう?
    心が見えにくくなる

    YUI♪Why?

    過労で倒れ、そのまま戻ってこなかった先輩を知っている。
    心労で、玄関から立てなくなった夫も、知っている。


    「大切な人を失う」なんて、言葉にしたら大げさだけど、現実はあっという間だ。
    残される側は一生あなたのことを忘れないのに、逝ってしまう本人は一瞬で消えてしまう。

    わたしはやだよ。
    そんなことであなたを失いたくないよ、だから寝てよ、寝るだけで生きる確率が上がるんだから。


    ……って、こんなこと、口に出して言えない。


    文字にすると重い。重すぎる。
    私の言語化能力はひよっこ🐣だし、全部ぶちまけられないと日和ってるビビリです。

    だから私は今日も「ちゃんと寝てよ」と夫に言う。
    今はそれしか言えないんだけど。


    でも本当は、
    「あなたと、できるだけ長く生きていたい」
    それだけなんだよね。


    悲しい気持ちが ときどき溢れてたのよ
    信じている つもりなのに
    どうしてあなたを 疑ってるんだろう?
    誰よりも大切だから
    怖くてたまに苦しくなるけれど
    信じてる 今だってずっと

    YUI♪Why?

    ※めっちゃ好きな歌。聴いてみてね。



    .

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