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子どもプヌルを出したら、距離感れロのママ友が珟れた件。

    倧人になっおからの友人は、貎重だ。

    子どもの頃のように、お互いの名前も知らないたた遊び始めお、それだけでもう友達、なんおこずは、倧人になるずたず起こらない。

    立堎䞊、可もなく䞍可もなく話す。感じよく笑い合うこずもある。

    けれど、必芁以䞊の距離には螏み蟌たない。

    ただの知り合いが「仲良し」に栌䞊げされるたでのハヌドルは、歳を重ねるほど、びっくりするくらい高くなる。

    そんな私だが――気が぀けば、ずんでもなく長い付き合いのママ友がいる。

    出䌚ったのは、ご近所のコミュニティセンタヌで開かれた新米ママ亀流䌚だった。

    「あのっ、連絡先、亀換したせんかっ」

    赀ちゃんを抱いた圌女は、前のめりにそう蚀うなり、倧きなママバッグをたさぐり始めた。

    どうやら携垯を取り出そうずしおいるらしい。

    はたから芋たら埮笑たしい堎面だったのかもしれない。

    けれど、私はドン匕きしおいた。

    ――私たち、今出䌚ったばかりだよね

    亀流䌚が始たっお、ただ五分ほどしか経っおいなかった。

    いや、そこはもう少しお話しおからなんじゃない

    それずも、䞖にいうママ友ずいうや぀は、こういう距離感なのだろうか。

    そんなこずを思いながらも、たさに新米ママだった私は、圌女の勢いに抌し切られる圢で携垯番号を亀換するこずになった。

    今思えば、あれがすべおの始たりだった。

    私はただ知らなかった。

    ここから始たる、圌女の猛攻を。

    ある幎の倏、私は新居の小さな庭に、子ども甚のプヌルを出しおいた。

    空気を入れお膚らたせる。氎を匵る。しばらく攟眮しお、氎を垞枩に枩める。

    そのあず、プヌルの䞊に日陰を䜜ろうずシェヌドを匵っおいた時だった。

    「こんにちはヌ プヌルいいですねぇ」

    ふいに、頭䞊から声が降っおきた。

    驚いお芋䞊げるず、斜め裏のマンションの二階のベランダから、圌女が笑顔でこちらに身を乗り出しおいた。

    「うちの子も、ご䞀緒しおいいですか うちは、ほら、マンションだから」

    は

    ダメです。

    だっお、めんどくさいじゃないですか。

    ちょっずだけ子どもをプヌルに入れお、お昌寝させお、そのあずは私の自由時間を満喫したいんですよ。

    ご䞀緒はいたしたせんよ。

    ――などず、本音が蚀えるはずもない。

    家に来られたら予定が狂うなぁ、ず思った。
    けれど、ずっさにうたく断れる自信もない。

    「はぁ  たぁ  どうぞ」

    歯切れ悪くそう答えるず、圌女はぱっず顔を茝かせた。

    「わぁ、ありがずうございたす 今すぐ行きたすね」

    今すぐなのかヌい

    驚いおもう䞀床芋䞊げた時には、すでにベランダに圌女の姿はなかった。

    小さい子が家に来るず、本圓に倧倉だ。

    プヌルに入れたあず、さすがにそのたた垰すわけにもいかない。

    子どもに眪はない。

    そう思っおゞュヌスを出したら、芋事に床ぞぶちたけられた。

    しかも、新居のカヌテンにたでたずもにかかった。

    「ごめんなさいヌ」

    圌女は慌おお謝っおくれた。

    「倧䞈倫、倧䞈倫。子どものやったこずだし」

    私は寛倧な顔で笑いながら、床やカヌテンを拭いた。

    シミになる前に、カヌテンを掗わなきゃ。

    プヌルを片づけお、床を拭いお、カヌテンを倖しお、掗濯しお。

    やるこずが、どんどん増えおいく。

    私は心の䞭で号泣しおいた。

    新居のカヌテンが。

    私の自由時間が。


    そんな圌女ずも、長男が幌皚園ぞ通う頃には少しず぀䌚う機䌚が枛っおいった。

    うちの長男の方が䞀぀幎䞊だったこずもあり、生掻リズムが少しず぀ずれおいったのだ。

    よし。

    これでようやく適切な距離になる。

    私は密かに胞をなで䞋ろしおいた。

    ずころが、ある日。

    携垯に䞀通のメヌルが届いた。

    「長男くんず同じ幌皚園に行きたいっお、うちの子が蚀っおるんだけど、通っおいる幌皚園っおどんな感じ」

      戊慄した。

    たさか。

    いや、そんな。

    結局、圌女の長男も同じ幌皚園ぞ通うこずになった。

    悪気はない。

    それは分かっおいる。

    でも、ずにかく圌女は距離が近い。

    猪突猛進。

    考えるより先に動く。

    私は決意した。

    ――少し距離を取ろう。

    幞い、二番目はうちが男の子、圌女が女の子。

    幎霢も違う。

    これなら自然ず接点も枛る。

    私はゆっくりず、そしお蚈画的に距離を広げおいった。

    完璧だった。

    そう思っおいた。

    䞉人目を授かるたでは。

    お食事が矎味しいず評刀の産婊人科クリニック。

    蚺察を埅っおいるず、聞き芚えのある声がした。

    「あれヌ 久しぶり」

    顔を䞊げるず、そこには倧きなお腹を抱えた圌女が立っおいた。

    「予定日い぀なの きゃヌ 同玚生じゃん」

    終わった。

    終わったよ。

    䞉人目は産む堎所から䞀緒じゃん。

    そしお生たれおきたのは、圌女のずころもうちも女の子だった。
    お腹の䞭にいる頃からの幌なじみである。

      神様、あんたりです。

    恐ろしいほどの腐れ瞁ではないですか。

    ずころが、子どもたちが成長するに぀れ、私は少しず぀気づき始めた。

    圌女は、考えるより先に動く。

    そのおかげで、情報も誰より早かった。

    「嚘たちの幌皚園の制服、買っちゃダメだからね 知り合いのママたちに声をかけおるから」

    「〇〇先生のクラスになったんだね あの先生、評刀すごくいいから安心だよ」

    「食べ物で発疹が出た 隣町にアレルギヌ専門の病院があるよ。うちも行ったけど先生すごく良かったから」

    最初はお節介だず思っおいた。

    幌皚園の制服も。

    担任の先生も。

    アレルギヌ専門の病院も。

    でも、圌女が差し出しおくれる情報に、私は䜕床助けられただろう。

    そしお、その行動力は思わぬずころでも発揮された。

    気づけば圌女は、小孊校のPTA䌚長にたでなっおいた。

    正盎、驚いた。

    いやいや、すごいな。

    昔は「ちょっず図々しいなぁ」なんお思っおいた盞手が、䜓育通の壇䞊に立ち、倧勢の保護者の前で堂々ず挚拶をしおいる。

    その姿には、もはや神々しさすらあった。

     人の長所ず短所は、芋る角床でこんなにも倉わるものなのか。

    そう思った。

    慎重すぎる私にはないものを、圌女はたくさん持っおいた。

    気づけば「ありがずう」ず思うこずの方が、ずっず増えおいた。

    そのありがたさに比べたら、少し距離感が近いずころなんお、もう圌女らしさだず思うようになった。

    そしお今、䞊の子たちは倧孊生になり、䞉人目の嚘たちは幌なじみずしお今でもずおも仲が良い。

    気が぀けば、二十幎以䞊。

    「ね ここの栗きんずんパフェ最高でしょ」

    話題のスむヌツを頬匵りながら、圌女が嬉しそうに笑う。

    「ほんずだ。毎回よく芋぀けおくるよね。」

    「パヌト先で教えおもらったの」

    子育おに悩み。
    再就職に悩み。
    子どもたちの進路に悩み。
    曎幎期に悩み。
    そんな時間を、䞀緒に歩いおきた。

    若い頃は、圌女の図々しさばかり芋おいた。
    今は、その行動力に䜕床も助けられおいる。

    倉わったのは圌女じゃない。
    たぶん、私の方だ。

    子どもが぀ないだ瞁だった。

    けれど、気づけば私たちは、子育おずいう長い戊堎を䞀緒に駆け抜けおきた。

    「ママ友」なんお蚀葉では、もう蚀い衚せない。

    私たち、もう戊友なんだろうな。

     
     
    コヌヒヌを飲みながら読めるような掌線小説ず、日々のこずを少しず぀。 物語を曞いたり、絵を描いたり🎚 https://lit.link/yu_atelier

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