
趣味。
私の夫は、とっても難儀で分かりにくい。
喜んでいるのか、怒っているのか、不快なのか、嬉しいのか。
初見でその感情を読み解くのは無理だと思う。
大きく心が動いた時にしか、はっきりとした喜怒哀楽が出ない。
そして複雑な感情の時ほど無意識に悟られないように取り繕っている節がある。
そんな夫の観察をすることは私の趣味であり、
大切な日々の習慣である。
パッと見とても穏やかで優しい顔つき。人畜無害。
いわゆる昭和のハンサム顔ではあるが、その奥に眠る感情や意思は夫本人でさえ把握できていないほどとっても難解だ。本人でさえよく分からない感情を、血も繋がっていない妻が分かる筈もない。
でも、糸口を見つけた。
ひたすら観察をして結果と結びつけ、その時の顔を覚えること。
客観的に心を落ち着けてじっと観察をしていると、些細な目の玉の動き、顔の向き、眉の動き、眉間の伸び縮み、口元の歪み具合などでおおよその感情はなんとなく推察できるようになってきた。
私は、幼い頃から人の顔色を見るのが得意だったから。
感情を読み解いて対処できた時の達成感といったら!手作りケーキのナッペが上手くいった時よりも嬉しい。
不穏な空気になった時に使える駒をひとつ、手に入れたのだから。
晩婚だった私たち。
寄り添ってきた年数は多くないが、お互いに楽しすぎる人生にするために、夫を観察し、パターン化させてトリセツを作ることがひとつの目標でもある。
習慣化していたことが、今や私の趣味にもなった。
私の前では夫は丸裸。
愛する夫よ、素直になれ。