
ここで働かせてください
社長との面接 ― ここで働きたいと思えた瞬間
二次面接は、まさかの社長面接だった。
ドアを開ける前から心臓がバクバクして、手のひらにじんわり汗がにじむ。
けれど、目の前に現れた社長は、とても穏やかで柔らかい空気をまとった人だった。
少し話しただけで、「あ、この人は信じられる」と直感で思えた。
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コンプレックスを受け止めてくれた
社長は私の職務経歴書を手に取り、にこやかに言った。
「新卒で入った会社は合わなかったんだね。今は工場で2年間働いてるんだね。」
私がずっとコンプレックスに感じていた経歴を、否定せず、ただ事実として受け止めてくれた。
その一言で、心がスッと軽くなった気がした。
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せっかくの社長面接。
私は必死に下調べをして、聞かれたことには全力で答えた。
最後に「なにか聞きたいことはある?」と聞かれ、私は勇気を出して尋ねた。
「社長が今まで見た結婚式の中で、一番感動したものはなんですか?」
すると社長は少し笑って、静かに答えた。
「一番はないんだよ。すべてのカップルはみんな違うからね。
結婚式で“普段のふたり”の顔が見える瞬間。僕たちは、そんな二人の光を残したいと思っている。」
その言葉を聞いた瞬間、なぜか涙がこみ上げてきた。
――そうだ。私も、色褪せない“二人だけの写真”を残したい。
その場で強く思った。
「この人の下で働きたい」
「この会社で、自分のカメラマン人生を始めたい」
心の奥で、はっきりと決意が固まった瞬間だった。