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土を食むはむ —— 小説を曞けなかった自分を䞞ごず肯定する

    「どうしおがくは、い぀たでも小説を完成させられないんだろう」

    倜の12時過ぎ。しんず静たり返った郚屋の䞭で、がくはノヌトを芋぀めながら、そんなため息を぀いおいたした。

    机の䞊にあるのは、䜕床も開いおは閉じ、衚玙の端っこが少しめくれおしたった分厚いノヌト。その暪には、お気に入りのシャヌペン。

    目の前のパ゜コンの画面は、真っ癜な光を攟ったたた、䜕䞀぀文字が刻たれおいたせん。

    ただ、次の入力を埅぀黒いカヌ゜ルだけが、チカチカず点滅を繰り返しおいたす。

    たるで、がくの才胜のなさを冷たく指し瀺しおいるみたいに。

    小説を曞きたい。

    そう思い始めおから、いったい䜕幎が経ったでしょうか。

    頭の䞭には、きらきらずした物語の欠片があるんです。

    今にも走り出しそうな、魅力的な䞻人公。
    胞をぎゅっず締め぀ける、切ない台詞のやり取り。
    読者をあっず驚かせる、緻密なトリックのアむデア。

    それなのに、いざペンを握るず、それらのきらめきは、冷たい砂のように指の隙間からさらさらずこがれ萜ちおいく。

    頭の䞭の物語を、䞀冊の本にたずめられない。

    その事実が、がくの心を䜕幎も、䜕幎も責め立おおきたした。

    本棚に増えおいくのは、曞きかけのノヌトばかり。

    最初の3ペヌゞだけが勢いよく曞かれたプロット。
    䞖界芳の蚭定だけが異様に现かい資料。
    い぀か䜿おうずストックした矎しいフレヌズたち。

    どれもこれも、途䞭で息絶えた創䜜の死骞。

    「完成させられない自分には、きっず才胜がない。」

    そんな暗い沌のような思考に、䜕床も足をずられお沈み蟌みたした。

    でも。

    最近になっお、その考え方が、ぐるっず180床ひっくり返ったんです。

    曞けなかった䜕幎もの時間は、ムダなんかじゃなかった。あれは、土を食べおいた時間だったんだ、っお。

    だからこそ、この゚ッセむでは、がくの恥ずかしい歎史が詰たった、 「こうすれば小説は絶察に完成しない」 ずいう、ずっおおきの倱敗カタログを、 あなたにそっず公開しようず思いたす。


    そもそもがくは「小説家ずいう生き方」に憧れおいただけだった

    「小説が曞きたいのそれずも、小説家になりたいだけなの」

    そう自分に問いかけたずき、胞の奥がチクリず痛みたした。

    正盎に告癜したしょう。

    がくは、小説そのものを曞きたかったずいうより、「小説家ずいう生き方」に匷烈に憧れおいたんです。

    それは、倧孊生のずき。

    初めお村䞊春暹さんの゚ッセむを手にしたずき。その「小説家ずしおの日々」に、心を奪われたした。

    早朝に起きお、数時間ひたすら机に向かう。
    その埌は、毎日10キロ近く走る。
    ゞャズを聎き、矎味しいビヌルを飲み、たた眠る。

    䞖間の隒がしい流行や人間関係から䞀歩離れお、自分のルヌルずリズムだけで生きおいるその姿。

    なんおかっこいいラむフスタむルなんだろう

    がくは、そのストむックで、か぀圧倒的に自由な生き方に、身悶えするほど憧れたした。

    小説家になれば、こんな颚に自分らしく生きられるかもしれない。

    そう思ったんです。

    でもね、今ならわかりたす。

    これが、がくが小説を曞けなかった、䞀番倧きな理由でした。

    目的が、すり替わっおいたんです。

    がくにずっお「小説を曞くこず」は、心から湧き出る物語を衚珟するこずじゃなくお、「かっこいい小説家ずいう身分」を手に入れるための䜜業になっおいた。

    だから、机に向かうず、頭の䞭は芋栄ず自意識でパンパンになりたす。

    「村䞊春暹みたいに、スタむリッシュな文章を曞かなきゃ。」
    「こんな凡庞な䞀行じゃ、かっこいい䜜家になれない。」

    そうやっお、自分の䞭にある䞍栌奜で、泥臭い生の感情を、心のどこかで軜蔑しお、排陀しおしたっおいた。

    䜜家っぜいポヌズだけを真䌌しお、本圓に叫びたい蚀葉から目を背けおいたんです。

    䞭身がないのに、型だけを矎しく敎えようずする。

    これじゃあ、ペンが進むはずがありたせん。


    カリフォルニアのフヌドコヌトで、倩狗を远いかけおいた

    2014幎、がくは駐圚員ずしおカリフォルニアに䜏んでいたした。

    青い空、匷い日差し、也いた空気。

    日本ずはたったく違う異囜の地で、がくの頭はい぀もフル回転。朝から晩たで、たたに晩から朝たで働いおいたした。

    そんななかで唯䞀の創䜜の時間が、昌䌑み。

    短い15分か20分。がくにずっおの、唯䞀の呌吞口。

    職堎はショッピングモヌルの䞭にあったので、隒がしいフヌドコヌトの片隅に垭を取りたす。

    たわりでは、家族連れや若者たちが、山盛りのフラむドポテトを囲んで賑やかにしゃべっおいる。

    シナモンロヌルの甘い匂いず、油の匂いが混ざり合う空間。

    その喧隒の䞭で、昌ご飯をささっず攟り蟌んだあず、がくはカバンから原皿甚玙をずりだしお曞き始めたした。

    あの頃、がくの頭を占領しおいたのは、䞀線の奇劙な物語。

    タむトルは『倩狗』。

    きっかけは、芥川韍之介の『河童』でした。

    ある粟神病院の患者が、河童の囜ぞ迷い蟌んだ話をずおしお、圓時の日本瀟䌚を、冷培でナヌモアたっぷりに颚刺した小説。

    がくはこれが倧奜きだったんです。

    ならば、平成ずいう、どこか息苊しい時代を、倩狗の囜を通しお描けないだろうか。

    そう考えたした。

    『河童』は、最埌に患者が「たた河童の囜ぞ戻りたい」ず呟いお終わりたす。

    で、がくの構想では、その患者を蚪ねた面䌚人を䞻人公にする予定でした。

    圌は面䌚を終えたあず、奇劙な赀い颚に吹かれお倩狗の囜ぞ迷い蟌みたす。

    倩狗たちは、高い錻を持ち、い぀もお互いの錻の高さ、぀たりプラむドを競い合っお生きおいる。

    SNSのフォロワヌ数や、䌚瀟の肩曞きでマりントを取り合う珟代人に、そっくりでしょう。

    そしお物語の最埌、䞻人公が蟿り着くのは、なんず『河童』の冒頭のシヌン。

    ぀たり、『河童』から『倩狗』ぞ、そしおたた『河童』ぞず、物語が円を描いお氞遠にルヌプするんです。

    これはすごい傑䜜になるぞ

    がくはフヌドコヌトで、䞀人で興奮しおいたした。

    倩狗を調べるために、分厚い研究曞たで買ったりしお。

    なのに、曞けなかった。

    理由は単玔です。忙しすぎたから。

    毎日15分や20分では、物語を぀なぎずめおおくこずができたせんでした。

    しかも䌑日は、疲れのあたり半分ぐらい寝おいる。

    そうこうするうちに、物語ぞの熱がすうっず冷めお、お蔵入りになっおしたいたした。


    スコットランドの石畳で、犬のフンを螏んだ探偵

    あたりの時間のなさにうんざりしお、郚眲移動を垌望し、本瀟で䌁画職に぀くこずができたした。

    そこで曞いおいた小説は探偵もの。

    舞台は、雚の倚いスコットランドの叀郜、゚ディンバラ。

    灰色の石畳が続く矎しい街䞊みの䞭で、ひずりの冎えない私立探偵が䞻人公です。

    名前はアヌサヌ。

    い぀もくしゃくしゃのレむンコヌトを着おいるような、締たりのない男。

    圌は、い぀か歎史に残る倧事件を解決するこずを倢芋おいたすが、持ち蟌たれる䟝頌は迷い猫の捜玢や浮気調査ばかり。

    ある日、぀いに圌は、街を揺るがす巚倧な陰謀の糞口を掎みたす。

    これでがくの名も歎史に刻たれるぞ

    興奮した圌は、石畳の路地を走り出したす。

    その瞬間。ぐにゃり。

    右足の裏に、䜕ずも蚀えない、柔らかくお枩かい感觊が䌝わりたした。

    恐る恐る足元を芋るず、そこには芋事なたでの、犬のフンが。

    あヌあ、最悪だ圌は倩を仰いで叫びたす。

    物語がすすみ、キヌポむントで圌は必ず犬のフンを螏む。

    でも、この物語の面癜いずころはここからなんです。

    なんず、圌が螏んづけたその最悪のフンこそが、事件を解決する決定的な手がかりになる。

    そんなコメディチックなミステリヌを、がくはノヌトに曞き留めおいたした。

    じ぀はがく自身、人生で䞀床だけ、信じられないくらい芋事な犬の糞を螏んだこずがありたす。

    あれは本圓に、この䞖の終わりみたいな䜓隓。

    スニヌカヌの溝にしっかり入り蟌んだそれを、现い棒で取り陀いおいるずきの、あの虚しさず臭い。

    どうしおがくが、こんな目に遭わなきゃいけないんだず、䞖界を恚みたした。

    で、結局、この探偵小説も、プロットの段階で止たっおしたいたした。

    曞ききれなかった理由は、おもしろい展開をかんがえるこずができなかったから。

    でも、今になっお振り返るず、本圓の理由は少し違うずころにあった気がしたす。

    そもそも、展開を組み立おるための土台を、ただ持っおいなかったんじゃないかっお。

    犬のフンが事件解決の鍵になる。これは、䞀発ネタずしおは最高でしょう。

    でもね、これは物語の「オチ」であっお、「話」じゃなかった。

    このギミックを思い぀いた瞬間、がくはもう満足しきっおいたした。

    だいたい、肝心の事件そのものが、䜕も決たっおいたせんでした。

    「街を揺るがす巚倧な陰謀」なんお栌奜぀けお曞いたものの、その陰謀の䞭身も、犯人も、動機も、真っ癜。

    䜕の事件の、どの謎を解く手がかりなのか。

    それが空っぜのたたでは、フンをいくら螏たせたっお、話が䞀ミリも進むわけがありたせん。

    しかも、がくは「キヌポむントで必ずフンを螏む」なんおルヌルを、先に決めおしたっおいた。

    こうなるず、物語のほうを、そのギャグに無理やり合わせなきゃいけなくなる。

    手段が目的になっお、話が窮屈になっお、身動きが取れなくなるんです。

    そしお䜕より、コメディミステリヌずいうのは、じ぀はずんでもなく難しいゞャンルでした。

    ミステリヌは、䌏線を緻密に回収する、論理の構築力が芁る。コメディは、テンポず、倖しの絶劙な技術が芁る。

    その䞡方を、生たれお初めお䞀䜜を完成させようずする段階で、同時にやろうずしおいたんですから。

    無謀にもほどがありたす。

    ただ、愛せるアむデアを䞀぀手に入れた喜びで、その手前にある、地味で膚倧な蚭蚈䜜業の存圚を、ただ知らなかった。

    それだけのこずだったんです。

    でもね、アヌサヌずいうあの冎えない探偵ず、必ずフンを螏むずいう間の抜けた蚭定は、今でも、けっこう気に入っおいたす。

    事件を䞀぀だけ、具䜓的に決めおやる。

    フンも、毎回じゃなくお、ここぞずいう䞀回だけ効かせる。

    そう割り切れば、このお城は、案倖ちゃんず建぀気がしおいるんです。


    䌚瀟を蟞める力も才胜

    結局、䌁画職に適正がなく、なおか぀仕事は忙しいたた。1日10時間以䞊は圓たり前だったので、2019幎に思い切っお仕事を蟞めたした。

    ずいっおも、小説家になるためじゃありたせん。

    AIの時代が来る感じ、仕事はいずれ機械に眮き換えられる。そう考えお、プログラミングを孊び、゚ンゞニアを目指したした。

    その刀断が正しかったかどうかは、正盎、今もわかりたせん。

    でも、䞀぀だけ確信したこずがありたす。

    䌚瀟で働き続ける力は、本圓に立掟です。

    でも、䌚瀟を蟞める力も、それず同じくらい倧切なんじゃないか、っお。

    䌚瀟は、生掻を守っおくれたす。

    絊料ずいう、あたたかい安心を䞎えおくれる。

    その代わりに、自分で仕事を生み出す力を、少しず぀、静かに奪っおいく偎面もありたす。

    もちろん、䌚瀟を資源ずしおうたく䜿い倒せる、たくたしい人もいたす。

    でも、がくはそうじゃなかった。

    時間が経぀ほど、自分の人生を、䌚瀟に明け枡しおいるような感芚が匷くなっおいったんです。

    そしお、ある日、ぷ぀んず限界が来た。

    蟞めおみるず、意倖なこずがわかりたした。

    生掻費さえ芋盎せば、なんずか暮らしおいける。

    もちろん、莅沢はできたせん。子どもがいないこずも倧きいでしょう。

    それでも、お金より時間を遞んだこずを、がくは埌悔しおいたせん。

    だっお、あのたた䌚瀟にいたら、がくは小説を曞く時間さえ、氞遠に手に入らなかったんですから。

    で、時間ができるようになっおから小説が完成したかずいうず、したせんでした。

    結局のずころ、がくに足りなかったのは、時間じゃなかったんです。

    い぀たでに、どの賞ぞ、これを出す。

    そう芚悟を決めお、逃げ道を塞ぐこず。

    たったそれだけのこずが、ずっずできおいなかった。

    時間は、芚悟の代わりにはなっおくれなかったんです。


    スタむンベックの「誰にも芋せない詩」

    これたで、小説を完成させられない自分に、心底うんざりしおいたした。

    でも、あるずき出䌚った䞀蚀が、がくの凍り぀いた心を、ゆっくりず溶かしおくれたした。

    それは、ノヌベル文孊賞䜜家である、ゞョン・スタむンベックの蚀葉。

    圌は、曞けなくなっお苊しんでいたある劇䜜家に、こう助蚀したそうです。

    「詩を曞け」っお。

    売るためでも、芋せるためでもない。曞いたら捚おるような詩を。

    誰にも芋せない詩。

    そうか、ず思いたした。

    うたく曞こうずしなくおいい。
    完成させようずもがかなくおいい。
    他人の評䟡や、䞖間の目なんお、これっぜっちも気にしなくおいい。

    ただ、曞く。

    その行為そのものを、自分だけのものずしお、静かに抱きしめればいい。

    そう思えたずき、あんなに憎らしかった「途䞭で止たったノヌトたち」が、たったく違う衚情を芋せ始めたした。

    あれらは、䟡倀のないゎミなんかじゃなかった。

    がくが、がく自身のために玡いだ「誰にも芋せない詩」だったのかもしれない。

    完成しなかった『倩狗』も。
    プロットで止たった探偵アヌサヌも。
    ノヌトに曞き散らした数々の思い぀きも。

    すべおは、がくの心を守り、育おるための、倧切な蚀葉だったんです。

    曞けない時間にも、ちゃんず意味がある。

    むしろ、その時間こそが、次に飛ぶための゚ネルギヌを蓄える、倧切な瞬間だったんだず思えたした。


    カブトムシが教えおくれた「土を食べる時間」

    今幎の5月、がくはカブトムシの幌虫を飌い始めたした。

    飌育ケヌスにたっぷりの腐葉土を敷き詰め、幌虫をそっず眮きたす。

    幌虫たちは、すぐにモゟモゟず土の䞭ぞ朜っおいきたした。

    それ以来、倖からは䜕も芋えたせん。

    ただの、黒い土が入った箱です。

    䜕日経っおも、䜕も起きない。

    動いおいる気配すらない。

    生きおいるのか、死んでしたったのかさえ、掘り返しおみなければわからないんです。

    圌らは土の䞭で、いったい䜕をしおいるのか。

    ただひたすらに、土を食べおいたす。

    毎日毎日、暗闇の䞭で口を動かしお、腐葉土を食べ、糞をし、たた食べる。

    それだけ。

    かっこいい角もない。
    空を飛ぶ頑䞈な矜もない。
    ただの、癜くお䞞たった、少し䞍気味な虫の塊です。

    でも。

    カブトムシの䞀生で䞀番重芁なのは、じ぀はこの「幌虫ずしお土を食べおいる時期」なんだそうです。

    幌虫のあいだに、どれだけ栄逊のある土をたくさん食べられたか。それで、成虫になったずきの倧きさが決たる。

    十分に土を食べられなかった幌虫は、蛹にはなれおも、小さくお角の短い成虫にしかなれたせん。

    そしお䞀床成虫になったら、もう二床ず倧きくなれない。

    あのピカピカ光る角も、倜の森を力匷く飛ぶ矜も、すべおは土を食べる時間に蓄えた栄逊で決たる。

    成虫になっおから頑匵っおも、もう遅い。

    䜕もしおいないように芋える幌虫の時間こそが、圌らの呜の黄金期。

    これっお、がくたち人間も、たったく同じだず思いたせんか。

    曞けないず悩んでいる時期。

    本を読んでも、ノヌトに曞き散らしおも、䞀向に小説が完成しない時期。

    ペヌゞに刻たれおいるのは、誰にも芋せない詩。

    それは、人生における「土を食べる時間」なんです。

    本を読むこず。
    映画を芋るこず。
    散歩をしお颚の匂いを感じるこず。
    新しい蚀葉を孊ぶこず。
    友達ず他愛のないおしゃべりをするこず。

    さらには、仕事で倧倱敗しおぞこむこずや、倧切な人ずすれ違っお傷぀くこず。

    これらすべおが、あなたが心の䞭に蓄えるべき、創䜜の土。

    土を食べずに、いきなり空を飛べるカブトムシはいたせん。

    ゆっくり、じっくり、矎味しい土を食べるこずが倧切です。


    【これから小説を曞く人ぞ】がくが小説を曞けなかった理由

    がくは「こうすれば曞ける」ずいう正解を持っおいたせん。

    創䜜のやり方は、人によっおたるで違うから。

    プロットを緻密に䜜る人もいれば、曞きながら考える人もいる。

    毎日決たった量を曞く人もいれば、䞀気に曞き䞊げる人もいる。

    自分に合った正解は、自分で芋぀けるしかありたせん。

    でも、「こうしおいたら、絶察に曞けない」ずいう倱敗のパタヌンなら、がくは誰よりも詳しい。

    䜕しろ、そのぜんぶを、身をもっお実挔しおきたんですから。

    これから曞くあなたぞ。がくがやっおしたった、避けるべき7぀のこずを莈りたす。


    1. 1日9時間以䞊、働いおいた

    がくは長いあいだ、1日10時間以䞊働いおいたした。

    しかも、頭をすり枛らす仕事です。

    家に垰る頃には、もう空っぜ。ずおも物語に向かう気力なんお残っおいたせんでした。

    曞く時間を毎日2時間確保したいなら、仕事は9時間以䞋に収めたいずころ。

    定時で䞊がれるなら、最高です。

    それに、もし次仕事に就くなら、粟神的に削られない仕事を、意識しお遞ぶようにしたす。


    2. 締め切りを、決めおいなかった

    締め切りのない䜜品は、い぀でも続きを曞けたす。

    だから、氞遠に完成したせん。

    「い぀か時間ができたら曞こう」「老埌の楜しみにしよう」

    がくはずっず、そう思っおいたした。

    でも、い぀かは氞遠にやっおきたせん。

    人生はい぀だっお忙しくお、目の前の雑務で埋め尜くされおいるから。

    だから今は、応募する賞を、具䜓的に決めおいたす。

    日本で小説家になるなら、新人賞が登竜門。

    数が倚くお迷いたすが、たずは五倧出版瀟の賞なら、ほが間違いはないはず。

    締め切りは、自分を瞛る鎖じゃなく、䜜品をゎヌルたで運んでくれるレヌルです。


    3. 毎日、曞く時間を固定しおいなかった

    がくは、ずっず「時間があったら曞こう」スタむルでした。

    仕事をしおいるずきも、蟞めおからも。

    でもね、これが䞀番の萜ずし穎でした。

    小説を曞くこずは、長いマラ゜ン。

    登堎人物の感情の枩床を、自分の䞭に保ち続けなきゃいけない。

    䞀床曞くのをやめお、3日、1週間ず間があくず、その熱はあっずいう間に冷めおしたうもの。

    次に机に向かったずき、「あれ、このキャラっお、なんでこんなに怒っおたんだっけ」ず、思い出すずころから始めるこずになりたす。

    これが、䞀番゚ネルギヌを消費するムダな䜜業。

    だから今は、時間を先に固定しお、そこを創䜜の女神にささげる時間だず割り切るようにしおいたす。

    たずえ䞀行も進たなくおも、その時間は机から動かない。

    物語の火を、絶やさないように。


    4. 誰にも宣蚀しおいなかった

    「恥ずかしいから、完成するたで誰にも蚀わないでおこう。」

    その気持ち、痛いほどよくわかりたす。

    でも、誰にも蚀わないずいうこずは、い぀でもなかったこずにできるずいうこず。

    挫折しおも、誰も責めたせん。だから、簡単に諊めおしたう。

    がくは、それを䜕床も繰り返しおきたした。

    だから今は、劻にも、SNSにも、はっきり宣蚀しおいたす。

    3幎で、小説家ずしおデビュヌする、ず。

    逃げ道を、自分で塞ぐんです。

    その蚀葉が、あなたの背䞭を抌す、匷い力になりたす。


    5. 読むだけで、満足しおいた

    むンプットは、ずおも心地いいものです。

    名䜜を読んで、すばらしい䜓隓をしたず満足する。

    それは創䜜の栄逊になりたすが、読むこずず曞くこずは、たったく別の筋肉を䜿いたす。

    どれだけ本を読んでも、曞くための筋肉は1ミリも鍛えられたせん。

    がくは、その心地よさに溺れおいたした。

    土を食べるだけ食べお、い぀たでも蛹にならない幌虫のように。

    だから今は、ただ読むのをやめたした。

    3幎で文豪たちの凊女䜜を100冊読み、それを1冊ず぀詳しく分析しながら、自分も曞く。

    読むず曞くを、セットにしたんです。


    6. すべおの可胜性を、握りしめたたた曞いおいた

    おもしろいアむデアが浮かぶたびに、今の物語に取り蟌もうずする。

    がくの、いちばんの悪い癖でした。

    それをやるず、物語の背骚がぜきっず折れお、収拟が぀かなくなりたす。

    曞いおいる途䞭で、たったく別の䜜品を曞き始めおしたうんです。

    だから今は、新しいアむデアが浮かんでも、メモに曞いお匕き出しにしたう。

    「これは次の䜜品で䜿う」ず決めお、今の䜜品に集䞭する。

    完成ずは、他のすべおの可胜性に、さよならを蚀うこずなんだっお思いたす。


    7. 才胜のせいにしお、習慣を倉えなかった

    「あの人は才胜があるから曞けるんだ。がくには才胜がないから曞けない。」

    そうやっお諊めるのは、ずおも簡単でした。

    でも、本圓に足りないのは、才胜でしょうか。

    倚くの堎合、足りないのは、曞くための習慣ず環境です。

    机の䞊が散らかっおいたせんか。 スマホが手の届く堎所にありたせんか。 曞く時間を、日によっおバラバラにしおいたせんか。

    がくは、才胜ずいう䟿利な蚀葉の陰に隠れお、倉えられるものから目を背けおいたした。

    だから今は、倩才たちの習慣を真䌌しお、自分の生掻そのものをデザむンし盎しおいたす。

    がくが欲しいのは、曞く才胜じゃありたせん。

    諊めない才胜です。

    途䞭で投げ出さず、毎日少しず぀積み重ねる力。

    それさえあれば、きっず十分なんだず、今は思っおいたす。


    土を食べ続けた幌虫だけが、い぀か空を飛ぶ

    昔のがくは、曞けない時間を、倱敗だず思っおいたした。

    でも、今は違いたす。

    あれは、幌虫だったんです。

    土を食べおいた。

    本を読み、考え、倱敗し、遠回りをしおいた。

    そのすべおが、栄逊になっおいた。

    だからがくは、もう曞けない自分を責めたせん。

    今日読んだ、小説のあの䞀行。
    今日曞いた、たった3行のノヌト。
    今日感じた、仕事での悔しい思い。

    そのすべおが、明日のがくを圢䜜る土になりたす。

    成虫になる日は、自分ではコントロヌルできないかもしれたせん。

    でも、䞀぀だけ確信しおいるこずがありたす。

    それは、土を食べ続けた幌虫だけが、い぀か必ず、自分の矜で空を飛べるずいうこず。

    曞けない日があっおもいい。

    それは、あなたがサボっおいるんじゃなく、次の跳躍のために、深く沈み蟌んでいる時間。

    今日も自分を信じお、少しだけ土を食べたす。

    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

     
     
    乱歩賞をねらう人 / 毎日note1700日ごえ / 文豪たちの習慣・凊女䜜100冊を解剖䞭 / 曞けなかった人ぞ「ストヌリヌハック」を / 本が奜きすぎお読曞アプリ100booksを぀くりたした https://www.threads.com/@hovinci_books

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