
ぼったくられてたまるかい。|世界一周日記11|カトマンズ🇳🇵
こんにちは、2026年1月から世界一周中のほたてです😄
4カ国目はネパールへ、15日間行ってきました。
これまでの海外旅行は、長期休みの都合もあって東南アジアが中心でした。なので今回が、人生初の南アジア。
だから、ネパールからが私のチャレンジだな、とドキドキしていました。
拠点としたのは首都カトマンズ。
今までの国と比べて、とてもエネルギッシュ。
インドと比べて、おとなしめだなんて聞くこともあるからそこまでではないのかなと思っていたけれど、私にとってはトゥーマッチにエネルギッシュ。

宿を一歩出ればクラクションや街ゆく人たちの怒号が飛び交い、人と人の距離が近い。心の距離ではなく物理的に。パーソナルスペースの概念がないのかもしれないとさえ感じた。私のが広すぎるのかな。歩いているとすぐ人にぶつかる。そして皆さん避けたりしないのね、なんなの、ていうかどういう交通ルールで生きてるの。

そしてここも東南アジア同様犬がたくさん転がっている。心なしか東南アジアから少し犬の大きさがデカくなっている気もする。みんな申し訳なさそうな顔をしているのは同じだけれど。

とりあえず、初めての空気に多少ビビっているものの街歩きをしようと思い、旅人に人気のタメル地区を散策することに。
正直言って、30メートル歩いたくらいからすでに宿に帰りたくなっていた。
本当に他人と肌が触れ合うことが耐え難い。
そして私の常識では他人にそんな耐え難い気持ちをさせてしまった場合、ごめんねを誰であれしないといけない。だけど私がそんな気持ちだなんて、普段肌を触れ合わせ続けて生活しているここの人達が想像できるはずもなく、(関心もないはずだしね)ほしい一言がないことにもストレスが溜まる。
なんなら途中からやさぐれてしまって、なんの脈絡もない「なめやがって…」の気持ちに支配されていた。どうかしてるぜ。
眉間に皺を寄せ、不機嫌そうに腕を組み、できるだけ人に接触しないように猫背気味に人でごった返す道をひたすら歩く。観光なのに、視線も自然と足元を向く。何をしにネパールなんかまで来たんだろう。ちょっと悲しい。
とりあえずの目的は、プリンだ。
何かで見た、タメル地区にあるちょいと硬めのプリン。おじいさんが1人で切り盛りしているカフェの隠れた名品らしい。私に知られてる時点で隠れきれてないのでだいぶ名品なんだと思う。
寺院ではなくプリン。いいじゃないかなんだか旅じゃないか、なんて自分の機嫌を取ろうとするが、依然として視線は自分の足元。(ソックスにスポサン、2月のネパールにはいささか寒かった。あと舗装路のアナボコに水たまりがあったりするので、靴をお勧めする。余計にテンションが下がっていた。)
脳内でそんなことを考えていると、前を歩いていた男から声をかけられた。
👨「コンニチハ、ニホンジンデスカ?」
はい、もう確定です。向こうから日本語で話しかけてくる人間は全員何かしら腹があるって決まってるんだ、なめやがって。
普段はこんなささくれだった気持ちで人に接しないが、この時はもう本当に、忙しない空気にも、誰にもケアされない時間にも、初めての南アジアで続く警戒心にも疲弊していてトゲトゲのガサガサだった。
とはいえ、そういう気持ちでいることに罪悪感はあったので、自分のために無視したい気持ちを抑えて、目の前の男にできる限りは親切に対応することにした。
👩そうだよ、日本から初めてネパールきたの、すごい人多いね。
👨日本人好きだよ、リスペクトがあっていいよね。僕はハリって言うんだ。ネパールに来てくれて嬉しいよ。どう、ネパールは気に入った?
👩うん、エネルギッシュだよね。初めてだよこんな国!
👨いままで色んな国に行ったことあるの?日本では何の仕事をしているの?
👩ううん、3カ国目だよ。日本では洋服の布を売っていたよ、今は仕事がないんだ、いらないって言われちゃって(なんとなく、お金取る準備してるなと思ったので。本当は休職中の歯科医師。)
👨そうなんだね。カルマって知ってる?今が未来を作るって考え方なんだけど。僕らはそれを大切にしているんだ。今が大切だよ。そうだ、よかったらちょっと案内するよ、ちょうど今日はお祭りなんだよ、知ってる?
👩(そら来たぞ…)そうなんだね、いらないよ自分の時間を作りに来たから、でもありがとうね。
👨そっか、いいんだよ。それでねこの寺院にはウンタラカンタラ…
そう気づけばツアーは始まっていたんですね、なめやがって。


👩ハハハ、なるほどね、疲れて英語わかんなくなってきたわそろそろ行こうかなありがとうね…(n回目)
👨大丈夫、お金はいらないから安心して僕らの考えではお金をもらうって言うのはバッドカルマだから、絶対にいらないよ(n回目)
そんなやりとりをつづけながら、お賽銭も出してくれてしまったり(いつか日本に僕が行った時にたすけてねと言っていた)、おでこになんかひっつけられたり、順調にツアコンされてしまっていた。
時間にして20分程度のことだ。
それにもともと断わり続けているので勝手に向こうがしていることでしかない。
だけど、こう、わたし、根がいい子だから…
ジョジョ見てる方いますか?ジョジョに出てくるザ・ロックの錠前みたいなものが徐々に大きくなっていっていた。

👩いろいろありがとう、ハリのおかげでネパールのこと好きになれたよ(牽制)
👨いいんだよ、ハッピーになった?だとしたら僕もハッピーだからさ、それでね‥
👩(来るぞ来るぞ‥)
👨僕の家族のために、食べ物を買ってほしいんだ、すぐ近くでレストランをやっているんだ。お金はもらえないから、そういうかたちで少し助けてほしいんだ。君があまりお金がないことは分かっているんだけど‥
まぁそうですよね、けどこの時には一応文化を説明してもらい、日本のことも褒めてもらい、ほんとにいい人だったのかもごめんね、という気持ちも少しあったので、お昼ご飯を家族が経営してるレストランで食べてってことなら喜んで食べようと思えた。
少し多めに、昼間からビールだって頼もうと思っていた。なので快くOKの返事をし、ハリの後ろをついて行った。
連れて行かれたのは小さな食料品店だった。
レストランではない、私の受け取り方が間違ってたのかな?ここのお店の人がご家族ってこと?
自分の英語力に自信がないので思い返して考えていると、ハリはお店の人に指示して買い物を始めた。
レジに用意されたのは一人じゃ持ち上げられないほどの大きさの米袋と小麦粉、そして1リットルほどの油のボトル4本だった。
おいおいおいおいおいおーーい😂
どんだけ欲張るつもりじゃこの男はー😂😂😂
総額約6000円ほどの品物だった。
ちなみにネパールでレストランにいくと、食事とビールを満足するまで頼んで1000円ちょっと。
たかだか20分一緒に歩いただけ、なんならこちらの優しさで会話が続いていたのはわかりきっている空気だったのによくもまぁそんな大胆な振る舞いができるな、とマジマジと男の顔を見つめてしまった。
人に優しくしたことを後悔させないでほしい。
出会った人で国の印象が変わる、初日からネパールを嫌いにさせないでほしい。
そんな気持ちもあり、
「まぁ、でもよくしてもらったのは本当だし、文化の違いもあるよな、施しの文化は私には理解できないけどそういうものかもね」と多少受け入れる姿勢をとった。
実際、ネパールには「ダーン(Daan)」という、“施し”を徳とする文化があるらしい。ヒンドゥー教や仏教の価値観に根付いたもので、人を助けることが善行として日常にある。
👩「分かった、だけどそれはあまりにも多すぎるよ。知ってるでしょ仕事がないの。それに気持ちのいいものではないよ、正直がっかりしてる。少しだけだよ、その油1本にして。」
お互いハッピーになれるラインの提案だった。
👨「家族がいるんだよ、でもわかったよこれだけね。」
そう言って油1本を下げた。ちがうそれだけ買うって言ってるんだ😇
もうこれは、私の英語力じゃなかった。
日本人の女ひとりで、しかも押しに弱そう。ニコニコしている。日本人だから英語も不安そうだ。
そんな感じですっとぼけてなんとかしようとしている。確信犯だった。
店員にも腹が立つ。明らかにボッタクリの現場なのに我関せず。カルマはどうした徳の積みどころが目の前に転がってるんですけど。
明らかになめてかかっているのだ。
この感じだとずっと同じ方法でうまくやっているのだろう、そりゃ日本語のひとつやふたつ勉強するよな。
なめやがって、の頂点だった。
そしてプロフィール文にちらっと書いているが、私は世界一周、もしくは海外に一人でいってみたいけど心配だな、がある人たちの「意外と大丈夫かも、できるかも!」を作って背中を押せたら幸せだなと思ってnoteをやっている。
「いいカモが来た」と思われるのが嫌だった。
次に来る日本人の女の子にも同じことをするんだろうな、と想像できて余計に嫌だった。
👩「‥‥‥ウ」
👨「なに?ハッピーだったよね?大丈夫だよね?」
👩「‥‥ジョウ♪ザーンゲザンゲロッコンショウジョウ♪ザーンゲザンゲ!ロッコンショウジョウ♪ハリは新品くつしたすぐ穴空く人生〜♪」
あくまで自分の半径30センチ程度しか聞こえないくらいの声量でポソポソ、男の目はしっかりと見つつ、合掌のポーズでしばらく唱え続けた。お経くらいの感じでリズムは取った。
最近読んでいた「青野くんに触りたいから死にたい」という漫画に出てくる唱え文句と、日ごろ行き場のない怒りを解消するためのささやかな呪いの文句を掛け合わせたものだ。
👨「‥」
👩「たくさんヒンドゥーについて教えてくれたけど、日本にも神様がたくさんいるし、シャーマンもたくさんいるよ。言葉にも神様がいるよ。そして私はハリの名前を知っているんだよ。覚えたよ。」
なおも目線をそらさず一定の声色で説明した。母国語ではないので、信憑性もしくは私のヤバさはここでの表現力にかかっている。
勝手に握手をしてもう一度唱える。
目に見えて男が引いている。店員も引いている。
私の手を振り払おうと男の手に力がはいる。
もう良いかな、と満足したので、レジに500ルピー(500円くらい)を置いて店を出た。
その足でプリンを食べに行った。

別に看板商品という感じでもなく、なんなら他のケーキに隠れるくらいの存在感でショーケースに並べられていた。
アルミ皿で出された素朴なプリン、食べに来て良かった。おじいさんも優しい。「わざわざこれ食べに来たの?」とニコニコカウンターで対応してくれた。あったかいチャイも頼んで一息つくと、ササクレだってツッパリまくっていた気持ちも落ち着いた。

あと反省もした。意味がわからないし、危ない。
あくまで私の心がトゲトゲのガサガサだったから取った奇行で、それでも人通りが多いことや逃げ道の確認、電波の確認をして取った行動なんだけど、思い返すとする必要のない奇行だ。リスクに対して明確なゲインが無い。
ただ、気持ち悪いでも何でもいいから、日本人女を見てすぐにカモだと思わないようになったらいいなと思っていた。もうしません。危ない。
もうあいつが、これから来る日本人の女の子に声をかけませんように、そしてこれからの日々で私がネパールを嫌いになることが起こりませんように。
そう願ってネパールで過ごす1日目は終わった。
✏ネパール初日に学んだこと✏
・ネパール(カトマンズ)は全体的にパーソナルスペースが狭い。
・街歩きは歩きやすい靴がいい、サンダルは向かない。
・カトマンズでのバイクの運転は試みないほうがいい。危ないし、たぶん進まない。
・8割の人たちがヒンドゥー教、生活に宗教がなじんでいる。
・美味しいものは心を救ってくれる。
・優しくいるのとなめられないを両立するのは難しい。私はなめられない環境でしか優しくしたくないな、と知れた。
・日本語で向こうから話しかけてくる人にはさみしいけどやっぱり警戒したほうがいい。
結果としてネパールはとてもいい思い出になっていて、好きになって旅立てたので、書きたいことがたくさんあります。しばらくネパール編続きます😌筆が重くなかなか現実に追いつかないですが、また読んでいただけたら嬉しいです〜
Xはなんとか、並行世界を作れてる‥追いつく、いつか追いつくぞ‥
最後まで読んでくださってありがとうございました☺️