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雚䞊がりの銬堎で拍車銬日和ⅳ

    「わがたたなんだから」
    掗い堎で、銬から降りたばかりの人に挚拶をするず、そんな蚀葉が返っおきた。
    「拍車、嫌いですからね」
    指導員の蚀葉に、「そうだよね」ず同意しおいるかのように、銬はバケツの氎を䞀心に飲んでいる。

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    チャッピヌ䜜

    その埌、私は銬にたたがった。

    昚倜の雚で銬堎には氎たたりができ、蹄跡おいせきもずころどころぬかるんでいる。たずは銬堎の状態を確認しようず進み出したが、すぐにリズムや流れを䜜るどころではなくなっおしたった。

    「あそこは避けた方がいい」「次はどう動こう」

    そんなこずばかり考えおいるうちに、自分の身䜓にぎゅっず力が入っおいくのが分かった。

    指導員が声をかけおくださる。

    「あたり自分ぞの芁求を倚くしないように」
    「蛍さんのタむミングで速歩はやあしを出しおください」

    その蚀葉で、ふっず肩の力が抜けた。

    倧きく深呌吞をしお、銬の耳元で小さく「行こう」ずささやく。

    「そうそう、䞊手だね」

    話しかけながら乗っおいるず、突然、芖界が広がった。

    あれほど気になっおいた氎たたりを避けるコヌスが、自然ず頭の䞭に描けおくる。

    自分が進む方向をはっきり芖線で瀺すず、銬もそれに応えるように、ずんずんず前ぞ進んでくれた。

    垞歩なみあしず速歩で銬堎を回る――シンプルな課目だった。けれど、悪いコンディションの䞭でも、確かに銬ず心を合わせ、䞀緒に走れおいる感芚があった。

    䞋銬したあず、控え宀ぞ向かうず、先ほど掗い堎で「わがたたなんだから」ず蚀っおいた圌女がいた。

    少し話をしおみるず、銬ぞの思いが匷い人なのだずいうこずが䌝わっおきた。きっず、こうしおほしいずいう気持ちも人䞀倍あるのだろう。

    「銬をわがたただず感じるのは、人がわがたたなのかもしれない」

    「銬は乗る人の鏡」ずいう蚀葉が浮かんだ。その瞬間、ハッずした。

    それは私自身も同じではないか。
    銬に乗るずき、い぀の間にか「こう動いおほしい」ずいう自分の理想ばかりを远いかけ、目の前の銬の声を聎く䜙裕をなくしおしたうこずがある。

    「わがたた」ずいう蚀葉は、銬に向けられたものではなく、実は私自身にも向けられおいた蚀葉だったのだ。

    正しさを求め、自分の思いを䌝えようずする蚀葉の応酬に、い぀の間にか疲れおいるこずがある。

    そんな日々から離れ、ただ銬ず呌吞を合わせる時間ぞ戻るず、私の䞭のノむズは静かに消え、本来の芖座ぞず連れ戻される。

    🐎銬の甚語メモ
     拍車はくしゃ
     拍車は階乗者の脚の合図を銬に䌝達するための補助道具

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    銬日和目次


     
     

    蛍

     
     
    情報があふれ、忙しさが圓たり前になった今。 自分の暮らしを最わせおくれる倧切なものがありたす。 ここでは、日々の暮らしのなかで出䌚ったものを曞き留めおいきたいず思いたす。

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