
予後悪いですよ
授業中先生はこう言った。何が予後悪いかというと大学生になって初めての定期試験がある。この試験は、自分の学科の中では一番簡単らしい。逆に言うとこの試験を落とした人は非常に予後が悪い。こういう内容だ。私は一般受験でこの大学に入学した。しかも平均点より結構高い点で入学した。まあ上位層の私にかかったら余裕だろう。そんなことを考えながら話を聞き流していた。そうして、定期試験が近づき勉強に取り掛かろうとした。教科書を確認する。難しい問題は特にない。共通テストの情報より簡単だ。私は78点だったので解けるだろう。しかも事前に出題箇所を教えてくれていた。まあ勉強したらとれるかそんなことを考えつつ隙間時間に教科書を見たりしていた。そして前日さすがに初めてのテストだしと思って2時間と少し勉強した。もう少ししようと思ったが私は比較的ロングスリーパーのため打ち切り就寝した。そうして次の日の朝。早く目が覚めた。二度寝をしようかと思ったがせっかくなので勉強した。私ってなんて優秀な学生なんだろう。将来は天才科学者などになれるかもな。そんなことを考えていた。そして、用意を済ませ大学に向かった。家から出た瞬間だった。急に呼吸が激しくなる。緊張しているのか?いや、そんなことはない。私は必死に感情を抑えようとした。私は気づいている。優等生でいる自分に価値がある。だから、絶対にいい点を取らなければならない。高校の頃もそうだった。優等生のレッテルを張られいい点を取らないといけないと思っていた。悪かったときは点数を盛って話していた。そうしてどんどんと現実と理想が離れていった。虚勢を張るための嘘が日常になった。しんどかった。
いや、今はそんな話はいい。私はテストでいい点を取らないといけないのだ。いや、この思考回路が間違っている。焦りと屈辱、その他の表せない数多の感情を乗せて電車は私を大学へと運んでいく。そうして、大学についた。友人に聞かれた。「テストの意気込みはどうですか?」
「まあいけるっしょ。」また言ってしまった悪魔の言葉。しかしもう言葉が止まらない。「ここ出るから気を付けた方がいい」「お前勉強時間一時間ってやばすぎ」「まあ共テ78点だしね」止めたい。口よ動くなよ。頼むから、、、。そんな願望は通じなかった。そうしていよいよテストが始まる。「はじめ」私は問題用紙をめくる。ん?思ったより怪しいか?しかし、まあ解けるか。自分に言い聞かせて解いた。しかし、中盤に差し掛かった時。なにこれ。確かに教科書にこんなグラフは書いていた。しかし、自分で書け?わかんねー、、、まあ埋めるか。とりあえず。埋める。こんなことが三つくらいあった。勉強してこれかよ、、。そんなことも思ったが、まあ耐えかな???これが一番大きかった。そして試験終了の合図。俺は一気に現実世界に引き戻される。答案が回収される。「お疲れさまでした」先生の声で教室にいつもの喧騒が戻ってくる。「余裕だったな。」「98点くらいかな」陽キャグループから聞こえてくる。嘘だろ?お前いつも遅刻してるじゃん。俺は結構微妙だ。まあ合格ラインには載っているだろう。そんなことを考えていると友人が話しかけてきた。「やばい終わったかも」俺は安心した。それは見下せる相手がいるからだ。虚勢を張れる。それに一番安心していた。「お前えぐすぎ。もっと勉強しろよww」俺は、なぜか安心感があった。そうして問題の話をしているとき。相手の言った答えと違う時があった。あ。間違えた。完全に点が取れたと思っていたところだった。じゃあ合格ラインピンチじゃね?、、、。「お前はどう?」聞かれた。「まあいけたかな。」終わった。二つの意味で終わった。もう心は決壊寸前だ。そのあとの友人との話の記憶はない。神様助けて。俺、予後悪いかも、、、、