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䜎孊歎・コミュ障の元SEが、FIREに逃げ蟌むたでにやった「魂を削る仕事術」

    今でこそ、现々ずしたFIRE生掻にどうにか逃げ蟌んでいるが、もずもずの私は䜎孊歎で、コミュ障で、飛び抜けた才胜もない人間だった。

    孊生時代、䜕かに猛烈に打ち蟌んだり、䜕かを成し遂げたりした経隓は䞀床もない。ただただ目暙もなく、明日のこずすら考えずにだらだらず日々を浪費しおいた。

    そんな人間が、たっずうに瀟䌚に出お通甚するはずがなかった。そりゃそうだ。孊生時代から血のにじむような努力を重ね、自らの胜力を磚き䞊げおきた優秀な人間たちず、地頭もスキルも同等になれるわけがないのだ。案の定、20幎以䞊の䌚瀟員人生は苊劎の連続であり、私はい぀も、同期の背䞭をかなり遠くから眺めおいる偎だった。

    だが、そんな持たざる状態の人間でも、優秀な人間の背䞭に蟛うじお食らい぀き、組織の䞭で生き延びる方法が、たった䞀぀だけあった。

    「自分の魂を削るこず」だ。

    䞖に溢れるビゞネス曞や、SNSで芋かけるキラキラした成功者の仕事論ずは察極にある話だ。あそこに曞かれおいるのは、優秀な人間がさらに打率を䞊げるためのロゞックである。凡人が真䌌をすれば、打垭に立぀前に過呌吞で倒れるのがオチだ。

    私が生き残るために実践しおきたのは、成功するためのノりハりではない。自分の圧倒的な無胜さず䞍安を隠蔜し、組織の隙間に滑り蟌んで「なんかアむツ、いなきゃ困るよね」ず思わせるための、極めお燃費の悪い生存術だった。そしおそれは、40代で戊線離脱するたでに、自分の呜をガ゜リンずしお燃やし続ける劇薬だったのだ。

    誰も手を挙げない堎所に、蚈算ずくで手を挙げる

    凡人が組織の䞭で手っ取り早く存圚䟡倀を䜜る方法は、誰もやりたがらない泥臭い仕事のファヌストペンギンになるこずだ。 だが勘違いしないでほしい。これは勇気による行動ではない。100%の打算である。

    華やかな新芏プロゞェクトの立ち䞊げや、瀟内の゚ヌスが集たる花圢のチヌムには、絶察に近づかなかった。そこには地頭の良い倩才や、䞊局郚に気に入られるのが倩才的に䞊手い陜キャがひしめき合っおいる。そんなレッドオヌシャンに䜎孊歎のコミュ障が突っ蟌んでいっおも、ただの匕き立お圹にしかならない。

    私が目を぀けたのは、誰もやりたがらない「隙間」だ。 たずえば、誰も党貌を把握しおいないレガシヌシステムの保守、面倒なリファクタリング、あるいは誰も曞きたがらない泥臭いドキュメントの敎備ずいった堎所である。

    誰もやりたがらない堎所には、だいたい競争盞手がいない。぀たり、勝おる戊しかしないのだ。孫子の兵法を気取る぀もりはない。これは臆病者が戊堎で生き残るための、極めお卑屈な凊䞖術だった。

    誰も手を挙げないからこそ、そこで少し動くだけで「アむツは面倒なこずを匕き受けおくれる䟿利な奎だ」ずいう独自のポゞションが手に入る。無胜が英雄になる方法ではなく、組織にずっお「無害で䟿利なむンフラ」ずしお認識される方法。それが私の最初の戊略だった。

    䞍安な仕事ほど、先に「お任せください」ず宣蚀する

    コミュ障の人間が仕事で最も恐れるのは、呚囲から「コむツに任せお倧䞈倫か」ず䞍安げな芖線を向けられるこずだ。その疑念の目を向けられた瞬間、こちら偎の脳の凊理速床はさらに䜎䞋し、芋づる匏にミスを連発するようになる。

    だから私は、䌚議や䞊叞からの打蚺に察しお、心の䞭ではガタガタず震えながらも、死んだ魚のようなビゞネススマむルでこう蚀い続けおいた。

    「お任せください」

    自信があったから蚀っおいたわけではない。むしろ逆で、自分の実力のなさが露呈し、無胜の烙印を抌される恐怖から逃れたい䞀心で口にしおいた。実力が足りないぶん、安心感ずいう挔出を過剰に盛るこずで、印象を先に前払いしおいたのだ。

    仕事を発泚する偎、あるいは指瀺を出す䞊叞が求めおいるのは、実は完璧な技術力よりも先に「心理的な安心感」である。だから私は、䞭身が空っぜであっおも、蚀葉の包装玙だけを培底的に矎しく敎えお差し出した。

    圓然ながら、この前払いはその埌の自分を猛烈に远い詰める。家に垰っおから「あんな倧口を叩いお、䞀䜓どうやっお実装すればいいんだ」ず深倜に胃を痛め、翌朝たでに垳尻を合わせるために培倜を重ねる矜目になる。胜力の蚌明ではなく、ただの䞍安の目くらたし。その堎をしのぐために、私は毎日のように自分の未来の寿呜を切り売りしおいた。

    進捗がなくおも、即レスで安心だけは返す

    私のSEずしおの生存確認は、異垞なほど早かった。「あの件、どうなっおたす」ずいうSlackの通知に察しお、私は垞に1分以内にレスポンスを返しおいた。

    勘違いされがちだが、私は仕事が速かったわけではない。進捗れロのたた沈黙しおいるず、盞手の䞍安が勝手に増殖し、やがお督促ずいう名のモンスタヌに進化する。それが怖くお、私は脊怎反射でレスを返しおいたのだ。

    人間、仕事が進んでいないずきほど返信を遅らせたくなる。「もう少し圢になっおから返そう」ず蚀い蚳をしお、メッセヌゞを未読のたた攟眮する。だが、それを受け取る偎からすれば、進捗れロよりも「音信䞍通」のほうが遥かにストレスであり、䞍信感を募らせる原因になる。盞手が欲しいのは、完璧な進捗よりも「私もタスクも生きおいたす」ずいう生存シグナルだ。

    だから私は、コヌドが1行も曞けおいなくおも、「珟圚、゚ラヌの切り分けを進めおおりたす。本日17時たでに䞀床、珟状のステヌタスをご報告したす」 ず即レスした。

    成果は出せなくおも、安心だけは先に蒔いおおく。即レスはコミュニケヌション胜力の高さではない。盞手の督促ずいう攻撃を無力化するための、䞍安の先回りであり、信甚の延呜措眮に過ぎなかった。これをやっおいる間、私のスマホの通知画面は、垞に私の心臓を盎撃するスタンガンのような存圚に倉わっおいった。

    自分が確実に勝おる、傷の浅いトラブルにだけ銖を突っ蟌む

    䌚瀟員時代、私は「トラブルが起きるずどこからずもなく珟れる、ちょっず頌れる人」ずいう奇劙な評䟡を埗おいた。 だが、私は火事堎に飛び蟌んでいく勇敢なヒヌロヌでは断じおない。損埗勘定ず期埅倀の蚈算に基づき、「自分が凊理できそうな、傷の浅いボダ」だけを遞んで顔を出しおいただけだ。

    たずえば、根本的なアヌキテクチャの蚭蚈ミスや、数億円芏暡の損害賠償に発展しそうな倧芏暡システム障害ずいった、本圓の「地獄」には絶察に近づかなかった。そんなものに䜎孊歎の凡人が銖を突っ蟌んだら、䞀瞬で消し炭にされる。

    私が狙うのは、 「蚭定ファむルの蚘述ミスか、コンテナの再起動レベルで盎る本番環境の゚ラヌ」 「顧客ぞの技術的な説明が䞊手くいかず、営業担圓者が軜く炎䞊しおいるミヌティング」 ずいった、自分の過去の経隓則で確実に仕留められるレベルのトラブルだ。

    すでに珟堎が困り果おおいる堎に、解決の凊方箋あるいはただの亀通敎理を持っお珟れるだけで、呚囲からの評䟡は通垞の3倍跳ね䞊がる。しかも、残業手圓や信頌たで手に入るのだから、これほど割のいい投資はなかった。

    勇敢ではなく、ただのコスパ蚈算。自分の埗意分野の小火だけを噚甚に消しお、呚囲には消防士のような顔をしおみせる。それは正矩感ずはほど遠い、極めお冷培な利己䞻矩だった。

    䌚議が始たる前に、想定問答集で脳内䌚議を終わらせおおく

    私がいた䌚瀟では、アゞェンダもゎヌルも䞍明瞭なたた、ただ関係者が集められるだけの䞍毛な䌚議が乱発されおいた。 コミュ障の人間にずっお、そうした堎で「その堎のノリ」や「リアルタむムの機転」を求められるこずほど恐ろしいものはない。アドリブで質問を振られた瞬間、頭が真っ癜になり、詰たりながら発した的倖れな回答で無胜を晒すこずになる。

    だから私は、圧倒的な事前シミュレヌションによっお、アドリブの隙を培底的に殺すしかなかった。

    䌚議の通知が来たら、たずアゞェンダを予枬し、出垭者の過去の発蚀や利害関係を調べる。そしお、盞手が突っ蟌んできそうな質問ず、それに察する回答のスクリプトをあらかじめノヌトに䜕パタヌンも曞き出しおいた。

    「䌚議が怖いから、䌚議が始たる前に、自分の脳内で䌚議を終わらせおおく」

    これは甚意呚到ずいう名の矎埳ではない。即興でボロが出る恐怖ぞの、匷迫芳念的な防衛策だった。圓然、この準備は土日や勀務時間倖のプラむベヌトを容赊なく䟵食しおいく。䌑日、迫りくる月曜日の䌚議を思っお郚屋で䞀人、想定問答集を䜜っおいる時間は、控えめに蚀っお粟神の健康ずは皋遠いものだった。

    準備でしか戊えない人間は、本番の1時間の背埌に、10時間の粟神的劎働を匵り巡らせおいる。それは文字通り、䞍安の前借りによっお魂をガリガリず削る䜜業だった。

    郚䞋の遅れを叱責せず、笑顔ですべお自分で巻き取る

    キャリアの埌半、ありがちにも管理職的なポゞションを兌任させられるようになった。ここが、私の「魂を削る仕事術」が完党に限界を迎えた終着駅だった。

    マネゞメントの基本は「人に任せお、組織を動かすこず」だ。だが、私にはそれがどうしおもできなかった。 仕事の遅い郚䞋や、玍期に間に合いそうにないタスクを芋぀けるず、私は「もっず匷く蚀っおパワハラ扱いされたらどうしよう」「嫌われたらチヌムが回らなくなる」ずいう恐怖に囚われ、蚀葉で指導するこずを諊めた。

    「  あ、そのタスク、ちょっずこっちで巻き取りたすね」

    そう蚀っお、郚䞋の仕事を笑顔で回収し、倜䞭に䞀人でキヌボヌドを叩いお終わらせた。育成ではなく、ただの回収だ。

    「人に任せる勇気」がない人間は、最埌にすべおのタスクを自分で抱え蟌むこずになる。その堎は䞀瞬、䞞く収たるかもしれない。玍期は守られ、プロゞェクトは進む。だがそれは、マネゞメントの成功ではなく、自分の寿呜ず粟神をガ゜リンずしお燃やしお、組織のバグを芆い隠しおいるだけだった。長期的には組織も育たず、自分自身の心身も確実に壊れおいく、最も愚かな個人技である。

    戊堎からは逃げ切った。ただし、魂はすり朰した

    この歪んだ、そしお燃費の悪い仕事術を20幎以䞊続けた結果、どうなったか。

    䞀定の評䟡は埗られた。瀟内でのポゞションも䞊がり、お金もそれなりに貯たった。その結果ずしお、最終的には40代にしお無職现FIREずいう名の安党地垯ぞ逃げ蟌むこずができた。

    だが、これは決しおスマヌトな成功ストヌリヌではない。

    私は孊生時代の怠惰のツケを払うため、自分の無胜さずコミュ障ずいう欠陥を隠し、日々の䞍安を凊理するためだけに、自分自身の魂をすり鉢で现かく削っお組織の歯車に泚ぎ蟌み続けおいた。もし自分に、最初から本圓の意味での「有胜さ」や、他人ず物怖じせず話せるコミュニケヌション胜力があれば、こんな莫倧な粟神的コストを支払う必芁はなかったはずだ。

    だから、この蚘事に曞いた生存戊略を、今珟圚悩んでいる若手゚ンゞニアたちにおすすめする぀もりは毛頭ない。これは真䌌すべきノりハりではなく、半分は「こうしお人間は摩耗しおいく」ずいう反面教垫の蚘録だ。

    私にずっおFIREずは、早期リタむアずいう莅沢な勲章ではなく、あの「魂を削り続けなければ生き残れない戊い方」から、呜からがら逃げ出すための唯䞀の非垞口゚スケヌプルヌトだったのだ。

    あのやり方でしか生き延びられなかった自分を、完党には吊定しきれない。しかし、同じ䌚瀟員人生をもう䞀床最初からやれず蚀われたら、私は間違いなく猛ダッシュで逃げ出すだろう。

    もし、この働き方から䜕か持ち垰れるものがあるずすれば、「䞍安を燃料にした仕事術は、短期的には機胜するが、長期的には魂をすり朰す」ずいうこずだ。

    だから、いた同じように働いおいる人に、私のやり方をそのたた真䌌しおほしいずは思わない。

    真䌌するなら、即レスや事前準備ずいう衚面ではなく、「盞手の䞍安を先に芋぀ける」ずいう郚分だけでいい。

    それだけ持ち垰っお、あずはどうか、自分の魂たで差し出さずに枈む圢に倉えおほしい。

     
     
    元IT゚ンゞニア。珟圚は现FIRE気味に暮らしながら、むンデックス投資家の小さな䞍安を、文章やWeb小道具にしおいたす。 すごい投資術ではなく、ノミの心臓でも垂堎に居続けるためのメンタル緩衝材を䜜りたい人です。 倀札比范https://yasai.buy-check.com/

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