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📖詩|「傘は空をつかまえる道具だった」

    子どものころ

    傘は

    雨をよけるものじゃなかった

    風が吹けば

    ひっくり返して

    空をつかまえようとした

    雨粒の音を集めたり

    くるくる回したり

    傘をひらけば

    魔法使いになれた

    いつからだろう

    濡れないことばかり

    上手になったのは

    壊さないように

    失くさないように

    ちゃんと持つことを覚えて

    魔法を使わなくなった

    今日

    少し強い風が吹いた

    傘が

    あの日みたいに揺れた

    空は

    ずっと同じ場所にあった

    ただ

    魔法を忘れていただけだった

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