🏙 街で読む経済 第185回 ~レンタカーは、走っていない時間にもお金がかかる~
✈️ 空港に着いたら、車がずらり
旅先の空港に到着。
送迎車でレンタカーの営業所へ向かうと、
駐車場にはコンパクトカーが
ずらりと並んでいます。
白い車。
また白い車。
その隣にも、よく似た白い車。
旅行者にとっては、
これから旅を始めるための一台。
でも、レンタカー会社にとっては、
この車たちが
商売の主役なのです。

🚗 車は、貸している間に働く
レンタカー会社は、
車を一定期間貸し出して、
利用料金を受け取ります。
一日借りる人もいれば、
数日間の旅行で
借りる人もいます。
車が利用されている間は、
売上が生まれます。
では、
駐車場に並んでいる間は?
当然ですが、
止まっている車からは、
レンタル料金が入りません。
それでも、
車を持っているだけで
費用はかかります。
保険。
整備。
駐車場。
そして、車両の価値も
時間や使用によって変わっていきます。

📊 大切なのは「稼働率」
ここで重要になるのが、
稼働率です。
簡単にいえば、
用意した車が、
どれくらい貸し出されているか。
たくさん車を持っていても、
ほとんどが駐車場で
休んでいるのでは困ります。
かといって、
すべて貸し出してしまえば、
次のお客さんが来ても
車を用意できません。
連休には観光客が増える。
平日には出張で借りる人もいる。
季節や曜日によって、
必要な台数も変わります。
足りなければ売上を逃し、
多すぎれば費用がかかる。
車の台数を決めるのも、
なかなか難しい商売なのです。

🚙 なぜ、似た車ばかり並ぶ?
それにしても、
同じようなコンパクトカーが
多いのはなぜでしょう。
もちろん、
借りる人が多い車種だから、
という理由もあります。
でも、
似た車を揃えることには
運営上の利点もあります。
料金区分を分かりやすくする。
予約に合わせて車を割り当てる。
清掃や整備の手順を揃える。
車種がある程度まとまっていれば、
こうした管理もしやすくなります。
あの整然とした駐車場には、
貸しやすく、管理しやすくする工夫
も隠れているわけです。
【 一言コラム:レンタカーにも「出口戦略」がある】
ところで、レンタカー会社にとって、車はいつまでも保有するものとは限りません。一定期間貸し出した車を中古車として売却し、新しい車両に入れ替えることもあります。
つまり、車を購入するときには、将来いくらで売れるかも重要な計算材料になるのです。白などの定番カラーは中古車市場でも需要があり、売却時の価値を考えるうえで一つの選択肢になります。
ただし、実際の査定額は車種や走行距離、車両の状態などによって変わります。レンタカー会社は、貸し出している間の収入だけでなく最後に車を手放すところまで考えているわけですね。

📝 最後に
旅先で借りた一台の車。
旅行者は、
どこへ行こうか。
何を食べようか。
そんなことを考えながら
ハンドルを握ります。
一方、レンタカー会社は、
その車が戻ってきた後のことまで
考えています。

次はいつ貸し出せるのか。
何台用意しておくのか。
どれくらい使われるのか。
空港の駐車場に並ぶ車は、
ただ出番を待っているだけでは
ありません。
レンタカーの商売は、
車が走る時間だけでなく、
走っていない時間をどう減らすかにもある。
……とはいえ、
旅行者としては、
借りたいときに一台くらい
残しておいてほしいものです。

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