
①限界集落で1,000円からはじまった、価格の階段を上がって行くお話。
私のお店には、月に50人ほどしか訪れません。
地方で商売をしていると、よく言われます。
「まずは客数を増やさないとね」
最初、お店を始めたころ、私もそう思っていました。
でも現実はそう甘くない、月50人来てもらえたら奇跡。そりゃそうだ、ここは限界集落。
朝は鳥のさえずり、夜は無音…。周りを見渡せば、山、森、木々。
よくある集落と集落の通り道、道路脇にある、小さなお店に立ち寄る方は少なかったです。
その小さなお店が、奇跡を起こします。お店をやっていくうちに、不思議と新規のお客様の数は少しずつ少しずつ増えていき、年間何と1200名の方が訪れるようになりました。
今は、予約制ということもあり、50人ほどのお客様でも、お店が回っています。ネット販売はしていません。
SNSもめんどくさがりの私のせいで、月に1度投稿すれば、良い方(*´з`)
それでも、13年間、商売は何とか、ぐるぐると回ってきました。
無我夢中でやって来たこの小さなお店。
一番最初は、1,000円のアクセサリーを手作りしていました。
今では、なんと60万円近くする、お財布が売れていきます。
なぜ、こうなったのか。色んな方に聞かれますが、一つだけ胸を張って言えるのは、ただ、毎日お客様が喜ぶために、『諦めなかったこと。』だと思います。
派手なテクニックではありません。
とにかくこの限界地域で商売を続ける事は、地味で、時間のかかることでした。だから、『諦めない。』が口癖。この言葉が、いつも心を奮い立たせていました。
最初は、提供できるものが少なかったです。
正直に言うと、お金がありませんでした。
立派な内装もない。
たくさんの商品もない。
だから、コーヒーを出しました。
そして、ただ雑談をして。
売るためではなく、
その人のことを知りたくて。
何が好きなのか。
どんな毎日を過ごしているのか。
何に悩んでいるのか。
お客様を知る時間がはたっぷりとありましたから(*'▽')。
1,000円のアクセサリーは、
利益のためではありませんでした。
“世界観に触れてもらう入口”でした。
次に、同じ時間を共有する価格。
そして信頼の証としての価格
その人の物語を形にする価格。
価格には、それぞれ役割があります。
単価は上げるものではなく、
段階ごとに意味を持たせるものです。
関係が育った分だけ、自然に上がります。
地方では、客数は急に増えない。
だからこそ、一人との関係をどう設計するか。
それが、私の価格階段の考え方です。
単価は「上げるもの」ではなく、「育てるもの」だと。
だからこそ、一人との関係を、丁寧に積み重ねていこう
それが、私達が行った価格の階段です。
この7坪から始まった、限界集落の小さなお店のストーリーを、
毎週水曜日に掲載します。
名前は、ホチキスぱちん。