
「休んでいい」と言われても、休み方がわからない【休職1ヶ月目】
朝、いつも通りの時間にアラームが鳴った。アラームの設定を止めることを忘れていたことに気づいて、「もうアラームはいらないんだ」と悲しいような、嬉しいようななんとも言葉には言い表せない気分になり、もう一度ベットに寝転んだ。
そのままゴロゴロしてSNSを見たり、もう一度寝ようと試みたけれど、寝れずにぼーっとAmazon prime でドラマを見た。
休職が始まってすぐは、「やっと解放される」と思っていたのに、やろうと思っていたことができたりできなかったりした。
頭の中は常に忙しなく、「せっかく休みなら掃除をしよう」とか「将来のためになる勉強をしよう」とか毎日そんなことを考えて、でも体はそれについていかなくて、自己嫌悪になるばかりだった。
毎日「何をしたらいいのかはわからない」けれど、しなければいけないことがたくさんあるような気がして、この休職期間に何か意味をもたせなければいけないという考えを止めることができずにいた。
休職して1週間は会社携帯とPCが手元にあったから、家にいると3、4時間おきに携帯をみてしまった。私宛のメールがきてないかなとか、電話がきていないかなとか。
結局私宛の問い合わせは届いていなくて、安心するとともに、「やはり私はいらない人員だったんだ」と悲しい気持ちになるのだった。
診療内科の先生には、「ゆっくりしてね」と言われたけど、ゆっくりとは何をしたらいいのだろうかと思っていた。何もしないことなのか、はたまた自分の心が満たされることをすればいいのか。社会人になって仕事をすることが当たり前だったので本当の意味での休むとはなんなのかがわからなった。
休職1~3日目:解放感と「これからどうしよう」という不安の同居
「やっと会社とも上司とも離れられた!最高!」と思っていたのは1日だけだった。次の日からは不安に襲われて休職後転職できている人はいますかとChat GPTに聞いたり、ネットやXで検索をしたりしていた。転職回数6回という経歴を抱えながら休職までしてしまったら、本当にもうどこも働けるところはないかもしれないと絶望した。
電車に乗ろうとするだけで動悸がして「私ってこのまま働けないのかもしれない」と不安になった。泣いても解決しないし、前に進まなきゃという気持ちはあれど、体がついていかなくて、結局ベッドの上で1日中いろんな人の経験談を探しては不安を募らせた。
4~7日目:計画していたことができたりできなかったり
「今日は掃除をしよう!noteを書こう!」と意気込んでできる日もあれば、朝起きて、家から出ることを考えたら億劫すぎて体が動かなくなることもあった。
そんな日は1日中動画をみて過ごした。「何か食べたい」という衝動に駆られて近くのスーパーに行く→食べる→寝る→動画みるを繰り返した。
誰とも話さない1日は世界に1人取り残されたような、みんなからはぶられたようなそんな感覚に陥った。誰かと比べなくていいことや毎日仕事中に感じていた「何かしなきゃ」という気持ちはなくなったものの、それと引き換えに孤独感を味わうようになった。
8~12日目:原因不明の睡眠障害
ベッドに横たわるとすぐにねれるのに何度も起きてしまったり、朝5時に目が覚めることが増えた。次の日に「どこか行こう」と予定を立てているだけでも心配が頭の中に居座りうまく寝れないことが増えた。
それだけでなく、以前はお金を稼いで好きなものが買えることやお金が貯まること、経験が増えることに価値を感じていたのに、働きたいとは思えなくなった。
お金を使わないようにしようという考えばかりがループし、「何もしないほうが節約か」とすら思っていた。
13~20日目:少しずつ過去の状況を整理し、自分自身と向き合えるようになった
少しずつこの3年間ことについて冷静に振り返れるようになった。そして今後私はどのような働き方をしていきたいのか。はたまたどんな職場なら長く続けられるのかを考えられるようになった。
そう思ったら、この休職期間も全てがマイナスではないのでは?と思えてきて、「だったら心の赴くままに行動してみよう。楽しんでみよう」とも思えるようになってきた。
最近は朝筋トレやウォーキングをして化粧をして、図書館に行くようになった。
SNSやドラマを見るのはやることをやってから!とか電気代節約のため図書館いくぞー!と自分を奮い立たせられるようにもなってきた。
「どうして私は休職してしまったのか」という向き合った日
「以前だったらそんなことでは心が折れなかったんじゃない」と妹に言われ、ハッとした。きっと原因は上司から大きな声を出されたことだけではないと思って向き合ってみることにした。そうしたら自分で自分のことを追い込んでしまっていたんだと気づくこともあった。
振り返ってみると、私は3年間毎日のように「成長しなきゃ」とか「もっと率先して仕事を探さなきゃ」と思っていた。誰かに言われたわけではないが、暇な時間は悪だと思っていてたので、その時間を埋めるように毎日焦っては空回りをしていた。
自分で自分を毎日責めていて、それでいて上司や同僚は「やってほしいことがあれば声かけるよ」というスタンスだったので、「結局誰も助けてくれなかった」という考えに行き着いてしまい、自分の心を苦しめてしまっていたのだと思った。
少しずつ変わり始めた瞬間
「どうして私は休職してしまったのか」を考えられるようになってから、今後のことも少しずつ考えられるようになって、前に進んでいる感覚が得られるようになった。
まだ、転職するのか、復職するのかや働くことに対して前向きには考えられていないけれど、昨日より今日はちょっとだけ良い1日になるように動いてみようと少しづつ思えるようになった。
1日目に感じた「このまま働けないかもしれない」という不安や、普通のレールから外れてしまった絶望感は、1ヶ月経った今もたまに顔を出す。消えたわけではなく、たぶんこれから先もずっと、付き合っていくものなのかもしれない。