
町内会の出し物会議は、今日も混沌としていた。
屈強な男が、進まない会議から抜けようとする人をロープで縛る。
「逃げるな。まだ何も決まってない」
「なんで縛る? 犯罪だぞ」
(監禁な奴!)
動物好きの男が手を挙げた。
「南極フェアなんかどうでしょう?」
「町内会に呼べるか」
(ペンギンな奴!)
特撮オタクの青年が突然イスから立ち上がった。
「だったら僕が場を盛り上げます」
彼はどこからかベルトを取り出して、ポーズを決めてジャンプする。
『ギュイーン!』
「あんたがしたいだけだろ」
(変身な奴!)
収拾がつかない。
その時、ずっと黙っていた自治会長が咳払いをした。
「……結局だな。祭りは予算が必要なんだ」
一同は静まり返る。
「出演者にも謝礼を出す。屋台も補助する。手伝いにも日当を払う」
すると今までバラバラだった連中が、一斉に顔を上げた。
「え、出るんですか?」
「俺、設営やります!」
「ペンギン着ぐるみなら用意できます!」
「変身ショーも可能です!」
「監禁以外なら何でも!」
会長は深くうなずき、ボソッと言った。
「……まったく現金な奴らだ」
(了)
これでやっと出し物が決まりそうですね。よかったよかった。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
甘野充さんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#アマノ文筆クラブ #現金な奴
TALESにて、アマノ文筆クラブ参加作品を連載中。毎週木曜の朝をお楽しみに。
では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。