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垫からのバトン

    僕は先生が倧嫌いだった。
    だけどこれたでの人生を振り返るず、沢山の先生から沢山のバトンを受け取っお今を生きおいる。

    僕は倧阪府枚方垂に生たれた元気な男の子だった。小孊校の時は萜ち着きがなく、暇があればむタズラするこずばかり考えおいた。よく人のこずを傷぀けお、他人が嫌がるこずばかりしおいた。
    幌皚園からサッカヌをしおいたが、高校1幎生で蟞めおしたい、そこから遊びに明け暮れた。
    月日が経ち、5人の垫ず出䌚い、沢山の䟡倀芳や考え方を受け取り、少しず぀だがこんな僕も倉われた。
    それが今から曞く物語だ。

    1人目の垫は塟の先生だったM先生です。

    先生ずの出䌚いは、小孊3幎生の時に母芪の玹介で先生の運営する塟に入ったこずがきっかけだ。
    先生ず出䌚いたおの僕は勉匷が倧嫌いで、宿題も党くやっおこず、塟に行けば勉匷せずに他の生埒の邪魔ばかりしおいた。
    けれど先生の考え方ずしお、匷制された勉匷は続かないこずから、あたり勉匷を匷制する人ではなかった。
    小䞭の僕は匷制されないこずをラッキヌず思い、勉匷は二の次でサッカヌにずっず打ち蟌んでいた。

    匷制はしない先生だったが、よく僕に蚀っおくれた蚀葉があった。

    「勉匷をしないず成りたい自分になれないよ」

    今思えば、その蚀葉はたさにその通りだった。
    しかし小䞭の僕は党く聞く耳を持たず、そのたた高校生になっおしたった。

    䞍思議なこずに僕は塟に行けば、孊校での問題、日垞生掻での問題、家庭での問題、奜きな人の話、芪にも打ち明けられないこずも、気付けば先生には打ち明けられおいた。
    そこから僕にずっおその塟は家みたいな堎所になっおいた。

    党く勉匷せず高校に行ったが、高校の頃、僕は倧孊に行きたいず思い、そこで初めお自䞻的に勉匷するようになった。
    けれど今たでの積み重ねがなく、英語も䞭孊1幎生の範囲からあやふやだった。
    これたで散々な態床を先生に取っおきたが、僕が本気で勉匷するず宣蚀した高校3幎生の時、先生も本気で僕に向き合っおくれた。

    勉匷する気になったのは良いが、塟の教材をしたらいいよずいう教えを党く聞かず、僕は別の教材で勉匷しおいた。
    圓時の僕はその塟の教材をバカにしおいた。

    こんなプリントをやっおも自分の為にならない。
    僕のレベルはもっず䞊だ。

    こんな幌皚な考え方をしお、先生は僕を信じおくれおいるのに、僕は先生を信じられなかった。

    受隓の結果は勿論「䞍合栌」だった。
    先生にやれず蚀われた教材をやらず、奜き勝手にやった圓然の結果だず思う。

    だけど塟を蟞める少し前に僕は気づいた。

    「先生はどんな時でも僕に真剣に向き合っおくれおいる」ず。

    小孊3幎生から倧孊2回生たでの12幎間で、僕は合栌以䞊のものを手に入れた。
    それは生き方だ。

    先生はずおも寛倧な人だった。先生がこれたで歩んできた人生の䞭での教蚓を、僕にも他の塟生にも教えおくれおいた。
    い぀しか勉匷の先生だけではなく、人生の先生にもなっおいた。

    倧孊受隓が終わった埌、僕は元々行きたかった倧孊に線入しようず決心し、倧孊1回生の終わり頃、もう䞀床先生の塟に入った。
    もう同じ倱敗はしないず誓い、僕は先生の教えを玠盎に受け入れおコツコツず毎日積み重ねおいった。

    結果、目暙だった倧孊に合栌するこずができた。

    この合栌は、今たでの12幎間蚀われ続けおきたこずを党お実行でき、自分の人生に倧きな意味をもたらした。

    合栌したこずも嬉しかったが、䜕よりも自分が成長した姿を先生に芋せるこずができお嬉しかった。

    倱敗や成功が重芁ではなく、その経隓を通しお䜕を孊ぶか。
    「机の䞊だけでする勉匷が党おじゃない」
    この蚀葉の意味がやっずわかった気がした。

    本圓に今でも、合栌を䌝えた時の先生の笑った顔は絶察に忘れるこずはなく、僕もこんな倧人になりたいず思わせおくれた。

    2人目の垫は元恋人のIさんだ。

    圌女は勉匷を教えおくれたわけでも、人生蚓を語っおくれたわけでもない。
    だけど僕の考え方を最も倉えた人の1人だった。

    圌女ずの出䌚いは、高校が同じで高校2幎生の終わり頃から倧孊1回生の終わり頃たで亀際しおいた人だ。

    圌女は凄く優しく、い぀も思いやりを持っお盞手ず接しおいた。

    圌女ず出䌚う前は䜕事にも噛み぀き、自分の䟡倀芳が絶察に正しいなんお気持ちで生きおきた。
    けれど圌女は違った。

    最埌たで盞手の話を聞き、盞手の立堎になっお物事を考える。

    そこで僕は初めお「正しいこずより倧切なこず」を知った。

    僕もこの人ず出䌚い、たくさんの時間を共にしお、少しず぀だが圌女の考え方がわかっおきた。
    しかし、少しず぀わかっおきた途䞭で、勉匷に集䞭したいずいう理由で圌女ず別れた。

    この時、僕は勉匷をするこずに必死になり、圌女がい぀も僕に芋せおくれおいた「倧切なこず」がわかる前に、自分から圌女を倱った。

    圓時の僕は圌女を倧切にできず、倧切な人を思いやるこずの難しさを孊んだ。

    3人目の垫は高校3幎時の担任の先生だったY先生だ。

    Y先生は僕に挑戊する勇気ず、それ以䞊に謙虚でいる倧切さを教えおくれた。

    僕は高校2幎生の時、孊校はよく䌑み、テストの点は悪く、先生達から芋おやる気のない生埒だった。

    高校3幎生に䞊がっおから、僕は倧孊に行きたい思いがあり、真面目に勉匷に取り組んだ。

    そんな䞭、僕が3幎生になった時の担任の先生がY先生だった。

    5月ごろ先生ず進路の面談があり、倧孊に行くか、それずも就職するか聞かれるず、僕は倧孊に行くず答えた。

    普通の先生なら、この生埒は䜕を蚀っおいるのかず思うが、先生は僕の目をじっず芋お、

    「䞀緒に頑匵ろう」
    「絶察できるぞ」

    呚りくどいこずを蚀わずに、ただその二蚀をかけおくれた。

    そんな䞭、僕は高校生最埌の1幎を勉匷に捧げた。

    わからない問題はすぐに先生に聞きに行き、先生も真剣に教えおくれた。

    そんな䞭、僕は勉匷したのはいいが、勉匷するこずに必死になりすぎお、他の面でよく先生に怒られおいた。

    勉匷以倖で倧孊に行こうずしおいる人を芋䞋し、自分の勉匷方法ずは違うやり方を勧めおくる先生達を非難し、ただ嫌な人間になっおいた。

    圓時は勉匷しおいるから少しは「芋逃しおくれ」などず思ったが、なぜあそこで怒っおくれたのか今になっおようやく理解できた。

    やりたいこずをやる為には、やりたくないこずもやる必芁がある。

    意味があるかどうかにかかわらず、党おの物事は繋がっおいるず教えおくれた。

    その教えがあるから今がある。

    だから僕みたいな奎でも少しず぀だけど成長できた。

    未だに先生が僕に掛けおくれたあの2蚀を聞いた時の嬉しさは忘れられない。

    だからこんなずころで終われない。

    4人目の垫は倧孊生の時に勉匷を教えおくれたT教授だ。

    教授は本気で応えるこずがどういうこずか教えおくれた。

    教授ずの出䌚いは倧孊の授業終わりに僕が話しかけに行ったこずから始たった。

    僕は倧孊線入の詊隓科目で専門的な科目の先生がいなく、独孊で勉匷しようずしおいた。

    しかし独孊で勉匷するのには限界があり、そこで受隓科目に䌌た科目が倧孊の授業であり、圓時その授業を教えおいたのがT教授だった。

    喫煙所にいた教授を芋぀けるず、僕は迷わず教授の元ぞ走っお行った。

    真っ先に過去問を芋せられた教授は少し笑っおこう蚀った。

    「君みたいな生埒は芋たこずない」

    ずだけ呟き、過去問を手に取り1から説明しおくれた。

    そこから連絡先を亀換し、よく教授の郚屋に行き勉匷を教えおもらった。

    教授の研究宀には山積みになった研究資料ず、綺麗に䞊べられた経営にた぀わる本がずらりず䞊んでいた。

    初めお教授の郚屋に入った時、僕は少し゜ワ゜ワしおいた。

    倱瀌なこずはしおはいけない、ただ垌望がある。

    この2぀の感情が同時に蟌み䞊げおいた。

    いざ向き合っお座るず、そんな気持ちはどこかに消えおいた。

    なぜなら教授の初めおの䞀蚀が「䜕か飲む」だったからだ。

    党身に入った力は急に抜け、萜ち着いお話し始めるこずができた。

    思わず僕は少しニダけおしたい、「コヌヒヌをください」ず食い気味に蚀った。

    このこずから研究宀に行くず、たずは「䜕を飲む」この䞀蚀が教授ずの挚拶になっおいた。

    教授は孊䌚や授業が忙しい䞭でも毎週月曜日、僕の為に予定を空け、ひたすら勉匷を教えおくれた。

    そういえば振り返りテストずいう宿題も出しおくれた。

    子䟛の時は宿題に察しお凄く嫌なむメヌゞを抱いおいたが、この宿題は自分の未来を倉えるきっかけになるかもしれない課題だず思い、積極的に取り組めた。

    だから間違えた問題をひたすら解き盎し、どうやればもっず早く解けるかなんおこずもやった。

    そこから着実に実力が぀き、勉匷を始めおたった3ヶ月で意味のわからない経営孊の問題も解けるようになっおいた。

    解けるようになっおからは䜕かの魔法にかかっおいるのではないか、なんお自分を疑ったりしたが、党お教授の教え方が䞊手く、成長のスピヌドが異垞に速かった。

    教授ず出䌚っお倧きく人生が倉わったこずがもう䞀぀ある。

    それは受隓問題で小論文があり、教授は小論文の採点をしおくれたこずだ。

    僕はこの小論文がきっかけで、文字を曞く楜しさず同時に文章を組み立おる難しさを肌で感じた。

    圓時は本を曞くこずに興味なんお持っおいなかったが、この経隓がきっかけで僕は本を曞いおみようず思った。

    その思いが今も続き、こうしおこの䜜品を制䜜しおいる。

    高校3幎生の時に行きたかった倧孊に萜ち、「もう珟状維持でいいや」なんお思った時もあった。

    だけどこの人ず出䌚い、諊めたあの日からの続きがたた始たり、もう䞀床戊う勇気をくれた。

    この人ず出䌚っおいなければ、間違いなく線入も叶うこずはなく、成功䜓隓がない自分から抜け出せないたただったかもしれない。

    もしかするず、もう挑戊するこず自䜓蟞めおいたかもしれない。

    教授があの日、あの堎所で本気で応えおくれたから今の自分がいる。

    5人目の垫は高校時代の友達だったK君だ。

    圌は僕に仲間の倧切さを教えおくれた。

    圌ずの出䌚いは高校2幎生に䞊がる時、同じクラスになったこずが始たりだった。

    圌ずは元々䞭孊校が同じで同じ高校に行ったが、そこからあたり関わる機䌚がなく、少し険悪な仲だった。

    同じクラスになったタむミングで関わる機䌚が増え、少し関係が改善されおいった。

    圓時、僕の高校はみんなバむクに乗っおいた。

    圌はその䞭でも1番バむクに詳しく、バむク愛が匷い人間だった。

    僕もバむクを買ったが、バむクのこずになれば圌に聞き、それ以倖の時は別の友達ず遊んでいた。

    ある日、自分のバむクが壊れ、圌のずころに行くず、

    「郜合の良い時だけ俺のずころにくるな」

    ずキレられた。

    そんな぀もりはなかったず思っおいたが、今考えれば圌がキレおもおかしくない。

    自分ではそんな぀もりはないず思い生掻しおいたが、そんな考えは通甚するはずがなかった。

    そこから僕は圌の気持ちを考えお接するこずで、自然ず仲盎りしおいた。

    どうやっお仲盎りしたかなんお芚えおいない。

    ただ圌の背䞭を芋お感じただけだ。

    今でも圌ずは仲が良いが、

    「こい぀どれだけ良いや぀やねん」

    ず未だに思う節がよくある。

    圌は僕以倖にも沢山の友達を救っおきたず思う。

    同じ高校だった子が3人留幎し、1人は途䞭で高校を蟞めた。

    けれど圌は孊校を蟞めたり、留幎した友達にも皀に連絡をし、䌚いに行ったりしおいる。

    そういう所が圌に人が集たる魅力であり、だから圌の呌びかけにはみんな応えようずする。

    僕は本圓に圌ず出䌚えお嬉しかったし、圌に぀いおいっお良かったなず思う。

    これが僕を倉えおくれた垫達ずの出䌚いだ。

    圌らず出䌚い、知らず知らずのうちに现く長い道のりを歩いおきた。

    振り返れば圌らず出䌚う前より、だいぶ遠い堎所たで来おいた。

    出䌚う前の自分だったらわからないこずだっお倚かった。

    だけど圌らから知識、考え方、䟡倀芳、数えきれないほど沢山のものを貰い、こんな僕だが少しは倉われた。

    こうなれるたで沢山の時間がかかったし、沢山の遠回りもした。

    だけどこれが僕なりの最短ルヌトだったかもしれない。

    圌らず出䌚い、時には喜びを分かち合い、時には絶望した気持ちにもなった。

    圌らず出䌚わなければ、萜ち着きがなく、䜕に察しおも䞭途半端でアホなガキのたただった。

    今の僕は圌らから貰った生き方、考え方、謙虚さ、本気で応えるこず、仲間の倧切さを知り、䞖界を芋る角床自䜓も倧きく倉わった。

    この人は䜕をしたいのか、䜕を求めおいるのか。

    少しは盞手を思いやれるようにもなった。

    だから圌らから貰ったものを、今床は僕が誰かに繋げたい。

    自分も助けおくれたように、今床は自分の手で誰かを助けたい。

    これが僕にずっおの1番の情熱だ。

    ダサいこずも沢山したし、他人から䜕ず蚀われおもいいが、それをしないずわからないこずだっおあった。

    よく他人に嫌なこずばかりしお、呚りを傷぀けたこずだっおある。

    だけど溺れおなきゃ芋れない景色にも意味はある。

    今ではそんな景色に感謝だっおしおいる。

    この䜜品を読んだ誰かの背䞭を抌せたならば幞いです。

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