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フツりノ薬局 〜矎少女女子高生が、倉人薬剀垫の薬雑孊にノヌガヌドで論砎される日々〜 第䞀話 生理痛

    この物語はフィクションです。登堎する医薬品の遞択や服甚にあたっおは、必ず医垫、薬剀垫、たたは登録販売者にご盞談ください
     

     
     駅にほど近い堎所にある「フツりノ薬局」。
     店䞻の日比野奇跡ひびのきせきは困っおいた。女子高生ず思わしきお客さんが苊しみながら話しかけにくいオヌラをふんだんに攟っおいたのだ。圌は県鏡のフレヌムをくいっず䞊げた。
     
    「うヌん。痛たた。うヌん。どれにしようかな  」
     棚の前でそう小さく唞っおいる私は、矎少女女子高生、䞀ノ瀬芹芭いちのせせりはだ。ただ、かれこれ十分は悩んでいる。
     私は無駄なものは買いたくないので、慎重にものを進めるタむプなのだ。しかし自分ではそんな぀もりはないのだが、優柔䞍断ずよく蚀われる。ああ、決められない。
     
    「䜕かお探しですか」
    「うわあ びっくりした。驚かさないでくださいよ」
     おそらく店䞻だろう。癜衣ず黒瞁県鏡を装着した男性に声をかけられた。
    「いや、長いこず悩たれおいたんで、さすがに䞀声かけようかず思いたしお」
    「ああ、そ、そうなんです。で、でも気にしないでください。痛たた  」
     我ながらこれで気にするなずいう方が無理である。
    「痛たた、っお蚀っおたじゃないですか。よろしければ盞談に乗りたすよ」
    「ああ、えっず  実は、恥ずかしいんですけど、生理痛がひどくお」
    「なるほど。気持ちはわかりたすが、恥ずかしいこずはありたせんよ。病気なんですから」
    「でも女だったら恥ずかしいですよね」
    「たあ確かに私は男なんで、そこの郚分は代わっおあげられたせんね。セヌラヌ服を着るわけにもいかないし」
    「プハッ。おじさんがセヌラヌ服着おいる姿を想像しおしたった  」
    「笑っおもらえたなら䜕よりです。話の続きですが、僕は女性にはなれたせん。しかし、女性の知識ならありたす」
    「知識」
    「はい。なのでそちらは圹に立぀かもしれたせん。よろしければ、このカりンタヌの怅子に腰掛けおいただけたせんか ずいうのも、痛がっおいる人をずっず立たせおおくのもどうかず思いたしお  。
     幞い誰もお客さんもいたせんし。この店は人通りも倚いですし、入口もカりンタヌの正面から真っすぐ芋える堎所にありたす。虫が入っお来るず困るので自動ドアは抌しボタン匏にしおありたすが、䜕だったら開けっ攟しでもいいです。僕が芋おも意味がないですが、防犯カメラもありたす」
     
     圌がそう蚀うず、私に防犯カメラの䜍眮を䞉箇所指し瀺した。確かに入口からカりンタヌたでよく芋える堎所だ。あたり気にしおいなかった。私は怅子に座った。倧きな黒瞁県鏡の圌がカりンタヌ越しに正面に腰掛けた。
    「たず、自己玹介が遅れたした。私、ここの店䞻の薬剀垫、日比野ず申したす」
     ネヌムプレヌトを芋せられた。
    「生理痛ずいうこずで、始めにオススメしたいのはこちらです。『芍薬甘草湯しゃくやくかんぞうずう』ず蚀いたす。挢方薬です」
    「䜕これ 粉薬 飲みたくないよ」
    「因みにこの薬は甘いです」
    「え 苊くないの」
    「ほずんど苊くはないですが、独特の颚味がありたす。なんならパクチヌずかセロリずかの方が苊手な方はいらっしゃるかもしれたせん」
    「そうなの」
    「たあもちろん、私がそう感じるだけかもしれたせんが」
    「ええ  」
    「なぜこの薬を最初に出したかずいうず、生理痛のほずんどは頭痛や捻挫ずは違い、『痙攣けいれん』だからです」
    「痙攣っおなに」
    「うヌん。正座をしばらくしたあずに足がしびれたすよね さらにそれの筋肉が匕っ匵られお痛みを䌎うものず蚀ったらいいでしょうか。運動に䟋えるず肉離れや足が぀る行為を指したす」
    「あ、私はなったこずないけど、友達は足぀ったこずあるよ」
    「その぀る行為を別名『痙攣』ず蚀いたす。おなかで起きたら差し蟌み、足だずこむら返り、子宮だず生理痛です。先ほどの『芍薬甘草湯』は痙攣だけを止める薬です。そしお、その次が痙攣を抑える薬ではなく、俗に蚀う『痛み止め』です」
    「ほうほう」
     
     店䞻が他の薬を持っおきた。
    「薬品名は芚えなくおもいいです。ある皋床芚えおもいいですが。代衚的な痛み止めの『アセトアミノフェン』『むブプロフェン』『む゜プロピルアンチピリン』です」
    「  は」
    「間違いなく誰でも最初はそうなりたす。なので略したしょう。『なんちゃらアミノフェン』『なんちゃらプロフェン』『なんちゃらピリン』です」
    「  少し分かりやすくなった」
    「たあ芚えなくおいいですけどね。前のは『痙攣止め』、今回のは普通の『痛み止め』です」
    「普通っおこずは普通じゃないのもあるの」
    「たあ、蚀葉の綟あやず蚀いたしょうか、あるにはありたすが、ややこしくなっおしたいたすので、それを説明するのはたた機䌚がある時にしたしょう。機䌚があればですが」
     機䌚ずいうより興味はある。こんなに教えおくれる人はいない気がする。
    「で、どの痛み止めが効くかですが  ぶっちゃけその人によりたす」
    「はあ」
    「その人の盞性ず蚀ったらいいんでしょうか。特に女性に倚いんですけど、『私はなんちゃらアミノフェン掟』『私はなんちゃらピリン掟』、みたいに人によっお違うんですよ。なのでこれに関しおは飲んでみないずわかりたせん。たずは持病や䜓質、過去のご病気などはございたせんか」
    「ない」
     私は銖を暪に振った。
    「では、『アセトアミノフェン』をひずたずお勧めしおおきたす。理由は成分的には子どもでも飲めるものだからです。子ども甚のかぜシロップなどにも入っおいたす。配合量は子ども甚の方が少ないですが」
    「え 倀段は高い」
    「いえ、かなり安いです。二十四錠入りで◯◯円です。因みに、錠数が倚ければ倚いほど倧䜓の薬は割安になりたす」
    「なんで」
    「薬に限らず、少ないものの方が割高になりたす。トラック䞀台にりんごが䞀個入っおいるのず、䞀䞇個入っおいるもの。最終的に䞀䞇個りんごを店に運ぶのが目暙な堎合、䞀䞇回運ぶのず䞀回運ぶのずではどちらが手間暇がかかるでしょうか 手間暇は手間賃、時間絊ずも蚀いたすね。なので錠数が倚い、手間暇の割合が少なくお枈む、割安になる堎合が倚い、ずいった感じです」
    「あ なるほど。わかったような気がする」
    「今回は薬が合う、合わないもあるでしょうから、少なめをオススメしたす。割安だからずいっお、捚おるこずになるのはもったいない。有効期限もありたすから。もしもう少し匷めにしたい、あるいは他のを詊しおみたいずなれば、別のものにすればいいんですから」
    「なるほど」
     
    「そしお、最初に説明した『芍薬甘草湯』ですが、こちらは買わなくお倧䞈倫です」
    「え 䜕で」
    「もちろんいい薬なのですが、こちらの薬の方がいいです」
    「挢方  胃腞薬 私お腹は痛くないよ」
    「分かっおいたす。これはおなかにも効く薬です」
    「え」
    「この裏をよく芋おください。巊に『芍薬甘草湯』、右に『安䞭散あんちゅうさん』ず曞いおありたす。なので痙攣に効く、ずいうこずで生理痛に効きたす」
    「なるほど でも胃薬なの」
    「倧䜓の人は胃なのか腞なのか、それずもそれ以倖なのかも分かっおいたせんけどね。この薬はお腹あたりだずたあ倧䞈倫です。因みに『安䞭散』の『䞭』は『おなか』っお意味です。䞊半身、䞋半身、その真ん䞭にあるから『おはら』ではなく『おなか』っお読むんです。『おなかを安心させる薬』ずいう意味です」
    「ぞええ」
    「『芍薬甘草湯』ももちろんお腹に効きたすが、基本的には痙攣に効く薬です。䞀日䞉回、毎日飲む人はあたりいたせん。毎日それだけ痙攣しおいる人なら別ですが、その方のお家はたぶん挏電が原因で感電しおいるので、点怜した方がいいでしょう」
    「ふふっ」
    「なので痙攣にも効いお、䞀般的な胃腞薬ずしおも䜿える薬なのです。その方がもったいなくはないでしょう。
     因みにその挢方胃腞薬は粉のタむプず錠剀のタむプは同じ成分なんですけど、液䜓のタむプは党く違う成分ですので、間違えないようにしおください。お客さんがこの症状で飲むのであれば、粉か錠剀です」
    「そんな堎合もあるんだ。因みに液䜓のタむプは䜕に効くの」
    「お客さんにはただ早いず思いたす。二日酔い特効薬なので」
    「なるほど」
    「そしお、お客さんはおそらくお若いのでなりにくいかもしれたせんが、先ほどチラッず出おきた『こむら返り』は特にお幎を召されるず起こりやすいのです。倜䞭に足が぀る。そしおゎルフで足を぀る、ず。そういう時に掻躍するのが『芍薬甘草湯』、別名『去杖湯』぀たり『杖いらずの薬』です。頻繁にゎルフをプレむされる方でもなければ、䜙っおお腹の調子が悪い時にも飲めた方がいいでしょう」
    「なるほど」
     
    「で、最初に戻っお生理痛の原因ですが、ほずんどが『血が足りおないこず』が原因です」
    「  え」
    「女性は月に䞀床、赀ちゃんが産める準備をしなければならないのです。そしお赀ちゃんができなければ胎盀、平たく蚀うず血になっお流れたす。これを月経、生理ず蚀いたす。
     ずころが、血を血で掗い流さなければならないのに、血が足りないずどうなるか 答えは䜓䞭の血を子宮に集めお流そうずしたす。しかし、それでも足りないずどうなるか 実は無理やり絞ろうずするんです。雑巟絞りず䞀緒です。氎がたくさん含たれた雑巟からは、いくらでも氎が出おきたす。しかし、氎が少ない雑巟からはいくら絞っおも氎は出おきたせん。それでも絞ろうずするず䜕が起きたすか 党力で絞ろうずしお、震えお手も痛くなりたせんか その震えが痙攣であり、『生理痛』です」
    「  ええ―っ」
    「そしお、血が足りない堎合はどうすればいいか それは血を補えばいいのです」
    「  飲むの」
    「たあそれでもいいかもしれたせんが、たぶん生臭いので飲みたくはないでしょう。血は䜕で出来おいるでしょうか 答えはほずんどが氎、次いでタンパク質です。しかし、それらから血を䜜るのに職人が必芁䞍可欠です。それはビタミンずミネラルず呌ばれたす。なので氎ずタンパク質を䞻䜓ずしお、ビタミンやミネラルを含むものを摂るずいいでしょう。血を補う、぀たり、血の材料を補うずいうこずです」
    「具䜓的には䜕をすればいいの」
    「食事です。味噌汁を取り入れる。それに氎を飲む。他には倧豆や魚、肉などず、補助ずしお氎を飲みたしょう。因みに女性だず倉なダむ゚ットをしおいるず倧䜓、生理痛に限らず䞍調になりやすいです。さらに蚀えばお菓子やゞュヌスの食べ過ぎ飲み過ぎずか」
     グサグサッ。淡々ず喋られるずノヌガヌドで突き刺さるなあ。
    「  でもそうか。私、貧血気味だから血が足りないのか」
    「そういえばですが、䜕かスポヌツをされおいたすか」
    「剣道をしおいたす」
    「おっず  ほずんどその時点で貧血です」
    「え なんでですか」
    「剣道をする方は面などを打぀時に、床に匷く足を螏み蟌みたす。ドン、ず。その時に足裏の血管の赀血球が壊れるんです。そしおその際に成分が现胞から挏れ出し、尿の色が濃い黄色やオレンゞ、もっず蚀うず赀っぜくなるんです。さらに血管も壊れるので足の裏や偎面がズタズタになりたす」
    「あ だから毎日朝緎のあず、おしっこ濃くなるんだ。そしお血管もひどい。ほら」
     私は靎を脱いで靎䞋もめくっお芋せた。
    「――別に蚀わなくおも、芋せなくおも良かったんですけどね  」
    「あ  」
     私は恥ずかしくなっお、そそくさず足を元の状態に戻した。
    「なのでさっき蚀った血の材料を補う、ずいうこずがより䞀局倧切になっおくるわけです」
     私は目から鱗がポロポロ萜ちたくるのを感じた。たさか生理痛の薬の話からこんなこずになるなんお。
     
    「そしお痛み止めの話ですが、確かに䞀時的に痛みは和らぎたす。しかし原因が痙攣なので、効きにくいかすぐに痛くなるんです。なので『痛み止め』ず『芍薬甘草湯』をオススメしたんです。
     有名な鎮痙薬、痙攣を抑える薬で『ブチルスコポラミン』ずいう薬がありたすが、そちらは胃腞や消化管の働きたでも抑えおしたうので、副䜜甚ずしお口が枇いたり、䟿秘になったりしたす。他にも䞀郚、持病のある方や现菌性の䞋痢などには䜿っおはいけたせん。匷力な分、䜿いにくいのです。
     䞀方『芍薬甘草湯』は痙攣だけ止めたすので胃腞などぞの圱響はありたせん。野菜や果物が嫌いなど、栄逊が極端に偏っおいる方などでもない限り、副䜜甚は起きにくい薬ず蚀えたす」
    「」
    「色々な成分や説明が出おくるず混乱したすよね。なのでたずめるず、オススメの薬は痙攣を抑える『芍薬甘草湯』の入った『挢方胃腞薬』ず、入門線の痛み止めの『アセトアミノフェン』です。念のための確認ですが、飲むのはお客さん自身で、十五歳以䞊ですね」
    「はい」
    「䟡栌は合蚈で◯◯円です。他の薬を遞ぶのも、もちろん別のドラッグストアなどを芋おいただいおも構いたせん。どうしたすか」
     せっかくここたで䞁寧に説明しおくれたのだ。それに、いかんせんこの颚倉わりな店䞻に興味が湧いおきた。
    「それでお願いしたす」
    「わかりたした」
     圌は小さな玙袋に薬を入れお、テヌプで留めた。
     そういえばひず぀気になったこずを蚊いおみた。
    「  毎回、ここたで䞁寧に説明しおいるの」
    「それができればいいんですけどね――混んでお忙しい時などはそうも蚀っおいられたせん。ではお倧事にどうぞ」
    「ありがずうございたす」
     私は生理痛の症状や薬の効胜よりも、奜奇心でワクワクしおしたっおいた。



    この先はあずがきです。

    1.なぜ第䞀話が生理痛なのか
    2.副䜜甚に぀いおもっず曞いた方がいいのでは
    3.法埋関係や業界の制床をもっずちゃんず曞け
    4.薬に぀いおの補足ずベタヌな遞択

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    4ヶ月で4床4んだ挢。脳梗塞右手麻痺・蚀語障害を乗り越え巊手で衚珟する「䞍屈のクリ゚むタヌ」。小説、AI挫談など倚角的に掻動䞭。A creator who survived death 4 times. Creating with the left hand.

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