
3日坊主になるのなら3日間だけ全力を出してみる
飽き性、というか興味を惹く物事は無限にあれど、興味が長続きしたことは本当に少ない。それでも映画が好きだったときは1日1本365日観ていたし、海外ドラマの『24』はドラマに沿って24時間で観てみたり、小説にハマっていたときは移動中、職場、自宅で3冊常備して月に20冊くらいは読めていた。ランニングも2、3日に1回10km走ったりできていたことはあった。
でも一旦そのリズムが崩れるとやらなくなる。飲み会続きで二日酔いになりランニングするような体調じゃなくなった、とか。失恋していくら文章を追っても頭に入ってこなくなった、とか。やめる理由は日常のいたるところに転がっている。
失敗体験というほどでもないけれど、一度やめてしまった体験は尾を引き「どうせやっても続かない」という気持ちになってしまう。
そして「自分よりも熱意があって、自分よりもその分野が好きな人たちには敵わない」となぜか架空の敵を引き合いに出して落ち込んでしまったりする。いったい僕は誰と戦っているのか。
先日、休日にふらっと美術館に寄ったときに「美術史を勉強したらもっと展覧会も楽しめるのになぁ」と思った。大学では学芸員資格も取っていたし美術にも興味は持っていたけれど、がっつり勉強をしたことはなかった。
家に帰ってとりあえずインターネットで美術史の本を探してみるが、当たり前だが"美術史"と言っても日本美術から西洋美術、遡れば紀元前から始まってどこから手を付けていいのかわからない。モネを調べようとして印象派を調べると、以前に写実主義、以後にキュビズムやシュルレアリスムを調べることになり、また写実主義を調べようとするとロマネスクなどなど…やっぱりきりがない。
本とか買って勉強してもどうせ途中でやめちゃうんだろうなぁ、と思ったのだが、ふとあるアイデアが浮かんだ。
どうせ3日坊主になるのなら、3日間だけ集中して勉強しよう。
4日はやらなくていいから3日間だけ美術史のこと以外はせずに本を読んでYouTubeで動画を観て、知識をつけようと思った。
3日でできることは限られている。YouTubeで美大の教授が1時間ほどで世界の美術史を解説してくれている動画を観て、大体の歴史の流れが掴めたところで図解付きの美術史の本を読む。動画で説明が省かれたところを本で埋めながら動画の解説でも被ったところは大事な部分として頭に入れた。
そしてせっかくならば、とアーティゾン美術館でやっている「クロード・モネ -風景への問いかけ」展へ行って、モネを過去一楽しんでやろうと思った。大体の歴史の流れを掴んだところで、印象派の前後を集中して調べて頭に入れた。
そして週末いざモネへ、と電子チケットを買おうとしたのだが、まあチケットが取れない。開館から閉館までバツ印だ。会期もまだあったし、そのうち行こうと気持ちを切り替えた。
それが先月の話。それから1ヶ月が経ったがまだモネ展には行けていない。あれだけ熱のあった美術欲も見事に3日坊主で終わっていた。結局行かなかったんかい、というところが僕らしい。
だがゴールデンウィークに静岡市東海道広重美術館に行って歌川広重の浮世絵を観て日本美術を勉強してみたい気持ちが高まった。浮世絵と印象派絵画も切れない縁がある。そこでまたモネ展を思い出したのだった。
たかが3日であれど、多少の知識はついたおかげで浮世絵にも興味が持てたし、この先また美術関連の勉強をしようと思ったときに「これなんとなく聞いたことがあるぞ」ってだけでも手がつけやすくなる。
どうせ3日坊主で終わるなら、3日間だけ全力で頑張る。
我ながら革新的だと思ったこの発想をこれからも活用していこうと思う。
そしてモネ展へ行くことを忘れずに。