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【認知症介護】夜中の「アレがない!」で大騒ぎ…母が雨の中飛び出した理由

    夜の「アレ探し」が始まった

    認知症の母は、夜になるとよく物探しをします。

    一人で探しているだけならいいのですが、毎回私を呼んで一緒に探させるのです。

    しかも、

    「アレがないねん」

    としか言わないので、何を探しているのか分かりません。

    正直、かなり困ります。

    以前、「すぐに使う物ではないので明日の朝探そう」と提案し、

    そのせいか、毎晩ではなくなりましたが、それでも時々「アレ探し」に付き合わされます。

    だいたい探しているのは大したものではありません。

    ところが、ある日は少し様子が違いました。

    いつもより深刻な様子の母

    母が言いました。

    「アレがないねん」

    私もだいぶ慣れてきています。

    だいたい聞き流しながら一緒に探していると、最終的には母自身が見つけるのがいつものパターンです。

    ところがこの日は、

    「この中にないもんあるやろ?見て?」

    とポーチを差し出してきました。

    おっ、今日はいつもと違う。

    母が持ってきたのは、銀行の通帳やカードを入れているポーチでした。

    なくなったのは郵貯のカード


    当時の母は、まだ自分で預金管理をしていました。

    ポーチの中を確認すると、確かに郵貯のカードだけがありません。

    通帳を見ると、その日にお金を引き出した記録があります。

    さらに、いつも現金を置いている場所を見ると、郵便局の封筒に入った現金がきちんと置いてありました。

    「ああ、これは……」

    私はすぐに思いました。

    お金を下ろしたあと、カードだけ取り忘れて帰ってきたんだな、と。

    「今日、お金下ろしに行ったやろ?その時にカード取るの忘れたんちゃう?」

    そう聞くと、

    「下ろしに行ったかなぁ!?」

    と分からない様子の母。

    でもすぐに、

    「それやわ!どうしよう~!」

    と慌て始めました。

    説得しても聞いてくれない


    私は落ち着いて話します。

    「もう夜遅いし、明日は日曜日やし、月曜日に一緒に郵便局行こう」

    ところが母は納得しません。

    「こんな状態で寝られへん!」

    「ちょっと見に行ってくるわ!」

    雨も降っています。

    夜中です。

    今行ったところで、どうにもなりません。

    そう説明しても、

    「気が済まへんねん」

    の一点張り。

    認知症になってから特に感じましたが、母は思い込んだら一直線。

    いくら説明しても、自分が納得するまで止まりません。

    雨の中へ飛び出した母


    結局、母は雨の中を傘もささずに出て行きました。

    私は玄関から見守ります。

    我が家は袋小路の奥にあります。

    大通りまで行ったら追いかけよう。

    そう思いながら見ていました。

    すると、大通りまで歩いたところで気が済んだのか、そのまま引き返してきました。

    ホッとした反面、

    「もう~、ほんまに困る……」

    とため息が出ました。

    翌々日わかった真相


    翌日は日曜日。

    まず郵貯のお客様相談窓口へ連絡し、カードが不正利用されないよう停止手続きをしました。

    そして翌々日の月曜日の朝一番に郵便局へ。

    すると、ATMを修理している職員さんがいました。

    なんと母のカードがATMの中に詰まり、機械が故障していたのです。

    職員さん、ごめんなさい……。

    でも、カードは無事に見つかりました。

    ホッとしたけれど…

    カードが見つかった時は本当に安心しました。

    でも、もし夜中に一人で遠くまで探しに行っていたら…。

    もし転んでいたら…。

    もし道に迷っていたら…。

    そんなことを考えると、手放しでは笑えません。

    認知症になると、本人にとっては「今すぐ何とかしなければならない大問題」。

    だから周りがいくら説明しても止まらないことがあります。

    この時は無事にカードが戻ってきましたが、

    預金管理はもう無理だな、と思った出来事なのでした。

     
     
    はじめまして“くれよん“です。 ひとりっこで認知症の母と同居で過ごした日々を記録しています。 同居だからこそ、どのように母が変わっていったのかをよく見てきました。 大変だった事やクスッと笑えるエピソード等々。 同じように悩んでいる方の、 心が少しでも軽くなれば嬉しいです。

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