Real Branding column0-3.ブランド認知体感テストで実感してみよう。

まずは、自分の頭で確かめる。
今回は、ワークショップ・スタイルでいきます。
目的は、脳がどれだけブランドを
覚えてくれないかについて、
体感的に理解してもらうことにあります。
もちろん、私たちには
関心のある分野(カテゴリー)もあるし、
そうでない分野(カテゴリー)もあります。
その辺のバラツキ含めて
実感していただきたくて、
簡易テスト形式の
コンテンツを用意しました。
では、「ブランド体感テスト」のルールと
進め方を説明します。
①はじめに、1分30秒を計れる時計かストップウォッチをご用意ください。
②各設問に対して1分30秒以内に想起できたブランド名を
回答欄にご記入ください。
③表記は、平仮名、カタカナ、漢字、アルファベット等、
何でもかまいません。
④表記は、多少、不正確でもかまいません。
⑤表記は、製品ブランド名、企業ブランド名の別を問いません。
(例:CasioでもG-SHOCKでも)
⑥このテストは、いくつブランド名を答えられたかを
競うものではありません。
*設問確認後の、資料参照やネット検索は NGです。
⑦ 各設問1分30秒ずつのテスト時間を自己管理して、
1分程度の休憩をとり、なるべく次の設問を覗き見ることなく、
新たな気持ちで設問にお答えください。
設問1. あなたが知ってる世界の時計ブランドは?
設問2. あなたが知ってる日本の証券会社は?
設問3. あなたが知ってる国産ソース(コロッケとかにかける
アレです)ブランドは?
いかがでした?
分野によるバラツキがあるのは
当然のことです。
このバラツキの原因の一つを
ブランディングでは
「生活関与度」による違いと呼んでます。
例えば、日本では株式投資に
積極的な方が少ないため、
証券会社に対しては「生活関与度」が低く、
一方、自らのステータスも表現しやすい
ファッション関連のアイテムについては
「生活関与度」が高い!といったように
使われています。
また、各設問における分野のことを
「ブランドカテゴリー」と呼んでいます。
2つともブランディングには
大切な用語なのでぜひ、
この機会に覚えてくださいね。
では、回答例です。
ご自身の回答用紙を用意のうえ、見比べてください。
これは、2015〜2021年の間に
私が講義を行った5回のブランディング講座で
受講者(計約250名/大学生・社会人)に
回答してもらった内容と
各分野のランキング調査等を
合わせてまとめたものです。
*ブランド名は、当時の表記のまま記載しています
設問1. 世界の時計ブランドは?
OMEGA、ROLEX、BRIGHTLING、
TAGHOYER、BVLGARI、HUBLOT、
LONGINES、CARTIER、HERMES、
GUCCI、PIAGET、 DIOR、
PATEKPHILIPPE、BREGUET、
AUDEMARS-PIGUET、
VACHERON-CONSTANTIN、IWC、DIOR、
RADO、FRANCK-MULLER、FOLLIFOLLIE、
ZUCCA、MARC BY MARCJACOBS、
MAURICELACROIX、AGNES-B、
SWATCH、SEIKO、CITIZEN、CAMPANOLA
CASIO、G-SHOCK 、SUNTO、TIMEX
(平均回答数5.9)
設問2.日本の証券会社は?
野村証券(ホールディングス)
大和証券(グループ)
日興コーディアル(グループ)
三菱UFJ証券
新光証券
みずほ証券
東海東京証券
岡三証券
SMBCフレンド証券
丸三証券
コスモ証券
東洋証券
水戸証券
(平均回答数2.4)
設問3.国産ソースのブランドは?
ブルドック(東京)
イカリ(大阪)
ヒカリ(大阪)
オタフク(広島)
カゴメ(名古屋)
コーミ(名古屋)
ツバメ(京都)
チャンピオン(横浜)
キッコーマン(東京)
オリバー(兵庫)
トキハ(東京)
(平均回答数2.7)
生活関与度によって、ブランド想起数は異なる。
まず、平均回答数にご注目ください。
生活関与度が高いとされる
時計ブランドに関しては、
やはり平均回答数(5.9)が多く、
マニアックな方では12〜15種ほどの
ブランド名を記載してくれた例も
(高級ブランドに関心が高い傾向あり)ありました。
ところでソースと証券会社については、2.7と2.4。
ふだんの生活に、あまり関係のない
分野(カテゴリー)については、
これほど厳しいのです。
また、証券会社に関しては
職業・年齢・性別によって
回答数に大きなバラツキがありました。
国産ソースは、出身地別のバラツキがあり、
焼きそば、お好み焼き、コロッケパン等との
組み合わせで、ご当地ものとして
記憶されてる方が大半でした。
その一方で、ブルドック、オタフク、カゴメなどの
ナショナル・ブランド(全国的に販売展開されているブランド)が
圧倒的に高い想起率を示す結果となりました。
さて、もし、あなたがナショナル・ブランドではない
地域型国産ソースのブランドマネージャーで、
これからナショナル・ブランドの一角を狙い
全国進出を目指すとします。
はたして、あなたはどんな
ブランディング戦略を立てるでしょうか?
一般的には、競合製品との味、価格、販売チャネル、
資金力、現有イメージ、既存顧客、売り上げシェア、
地域差等さまざまな指標を比較して、
どこかに突破口はないかと、模索し続けることになるでしょう。
しかし、ここで思い出していただきたいのは、
平均回答数≒平均想起数の少なさです。
当たり前のことですが、知られていない、
つまり、消費者に記憶されていないブランドは
購買において、はじめから
大きなハンデを背負っているのです。
ブランド想起数2.7を念頭に、
よほど思い切った戦略でも
展開しないとナショナルブランドの
一角に食い込むことは困難なはずです。
やはり、100年以上前に創業(1905年)した
ブルドック・ソースが
シンボルマークに、あの、いかつい&可愛い
Bull Dogの顔を採用した英断(*1)には
学ぶものが多いような気がします。
こんな厳しさがあるから一般的に、
ブランドがブランドとしての
優位性を発揮するためには、
その分野でのトップ3に
ランク・インする必要がある、
とさえ言われているのです。
これは、例えば、
ニューハーフ系芸能人といえば?
ユーチューバー系芸能人は?
教育者系芸能人といえば?
あるいは、国内メガバンクといえば?
国内ビールメーカーといえば?
国内自動車メーカーといえば?
などと想像をめぐらしていただけば、
体感的に理解いただけるはずです。
コラム0-3の、Branding Point
C0-3-1
ブランディングでは、
カテゴリー内トップ3を目指すべし。
C0-3-2
当該製品(*2)が属するカテゴリーでは、
いくつのブランドが生存し得るのかを検討せよ。
(*1)
(*2)解説は製品ブランドを中心ですが、企業、組織、サービス、
そして個人もブランドを形成し得ます。