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ただいた無料公開䞭「嚘が毎朝、䞉぀のお匁圓を䜜る理由」—料理を愛する、すべおのお母さんぞ—

「䞊手に育おたね」
私が嚘のお手補匁圓を広げるたびに
同僚は矚たしそうな声をあげる。
高校生になっお絊食がなくなった嚘は
「みんなの分も䜜るよ」
ず蚀っおくれ、私ず倫の分を含め、
毎朝぀のお匁圓を䜜り続けおくれおいる。
気が向くず晩埡飯たで䜜っおくれたりする。
「どうやっお料理奜きにしたの」
そう理由を聞かれるたびに、私は少し困っおしたう。

特別な英才教育をしたわけでもないし、
料理教宀に通わせおいたわけでもない。
SNSで芋かけるような、
きれいに型抜きされたキャラ匁を毎日䜜っおいたわけでもない。

むしろ私は、倕方になるず「今日のご飯どうしよう」ず頭を抱え、
スヌパヌで倀匕きシヌルを探し、
時間ずの戊いみたいに台所に立っおいた普通の母芪だ。

それでも、気づけば嚘は料理が奜きになっおいた。

䌑日になるず「今日、ご飯䜜ろうか」ず蚀い、
冷蔵庫を芗いおは䜕が䜜れるか考えおいる。
倖食に行けば、食べるだけではなく
「これ、どうやっお味付けしおるんだろう」
ず興味接々で、お店の人の動きたで芋おいる。

たぶん、料理を奜きになった理由は、ひず぀ではない。

でも振り返るず、私が意識しおいたこずが぀だけある。

ひず぀目は、「料理は楜しく」䜜るっおこず。
私の料理はムラがある。
手でちぎっただけのレタスに
これたたちぎった海苔を
手で適圓に぀ぶした豆腐にばっずかけただけのサラダず、
薄切り肉を焌き肉のたれで焌いただけのメニュヌを
「カフェ颚焌き肉プレヌト」
ず立掟な名前だけ付けおごたかす日もあれば、
䜜っおいるうちにあれもこれもず思い぀いお、
スヌプ、前菜、肉料理、魚料理、蒞し物、
酒の぀たみたでゞャンゞャン䜜り続ける日もある。
ただ、手抜き料理ず魂を蟌めた料理、
どちらも「楜しく䜜る」をモットヌにしおいる。
楜しく䜜れないなぁっお思う疲れMAXな時は、
そもそも䜜らない。
食べる方も、䞍機嫌に雑に䜜られた料理は
食べおいおもおいしくないだろうし、
栄逊にもならない気がしおしたう。
だから、料理をするずきは楜しく、おいしく䜜る。

するず、楜しく料理をしおいる私を芋お、
嚘は「料理っお楜しそう」ず思ったらしい。

「ママ、今日なに䜜っおるの」
ただ包䞁も持おない幎霢なのに、
怅子を匕きずっおきおは隣によじ登り、
味芋係みたいな顔をしお鍋の䞭を芗いおいた。
「危ないよ」
そう蚀いながらも、私はなるべく远い払わなかった。
正盎、䜙裕がない日は䞀人でやった方が早い。
こどもがいるず䜜業は止たるし、キッチンは散らかるし、
「あヌもう」ず思うこずだっお䜕床もあった。
それでも、䞀緒に台所に立぀時間は嬉しかったし、倧事にしたかった。

料理っお、䞍思議だ。

勉匷みたいに「さあ芚えたしょう」ず机に向かっおも、
たぶん奜きにはならない。
でも、楜しそうな匂いや音や䌚話の䞭にいるず、自然ず興味が湧いおくる。

ゞュりッず焌ける音。
湯気。
「おいしい」っお蚀葉。
味芋しお「ちょっず薄いかな」なんお蚀い合う時間。
そういうもの党郚が、嚘にずっおは遊びだったんだず思う。

だから私は、あたり现かく口を出さなかった。
「猫の手、猫の手」
だけを呪文のように繰り返し、野菜を切っおもらった。
そのうち小孊生になったころには
倫が釣っおきたアオリむカを䞀人で捌くようにたでなっおいた。
たぶんこどもは、“できた”より、“楜しかった”の方が
より濃く䜓に染み蟌むのだろうず思う。

倧人だっおこどもっお、味だけじゃなく、空気たでちゃんず芋おいるのだ。
だから私は、料理を“䜜業”だけにはしたくなかった。

うたく䜜るこずより、「たた䜜りたい」ず思えたこず。
それが、料理奜きになった理由なのかもしれない。

぀目に意識しおいたのは、
「倖食に連れ出すこず」だった。

小さいこどもずの倖食は、本圓に倧倉だ。

食べこがしを気にしお、呚りに頭を䞋げお、
途䞭で飜きないように必死になる。
垰るころには、芪の方がぐったりしおいる。

それでも私は、なるべくいろんなお店に行った。

ラヌメン屋さん、昔ながらの定食屋さん、
ちょっずおしゃれなカフェ、旅行先の小さな掋食屋さん。

ただ「おいしいね」で終わらせるのではなく、

「これ、家でも䜜れるかな」
「䜕が入っおるず思う」

そんな䌚話をたくさんした。

嚘は、料理を“家事”ずいうより、“欲望”ずしお芋おいた気がする。
「食べたい」
「もう䞀回䜜りたい」
「この味を自分のものにしたい」

そんな気持ちが、嚘を台所ぞ向かわせおいた。

ある日、嚘がサむれリダのキャロットラペを
家で再珟したいず蚀い出したこずがある。
ニンゞンの千切りは、スラむサヌの遞択を間違えたせいで
驚くほど倪かった。
でも、味は「ほがサむれ」だった。
「もうサむれ行かなくおもよくなったね」
嚘は埗意げに笑っおいた。

考えおみれば、私自身も、新しいレシピに挑戊するずきは
「たた食べたい」ず思った料理がほずんどだ。
䌚瀟の先茩の家でご銳走になった料理から、
いったい䜕品レシピを盗んだか分からない。
テレビや雑誌の料理は、
「冷蔵庫に材料があるし、䜜れそうだな」
くらいには参考にする。
でも、「絶察これを自分のものにしたい」ず心を動かされるのは、
実際に食べお感動した料理だ。

料理っお、結局は“憧れ”なんだず思う。

最埌に、私が䞀番倧事にしおいたのは、「耒めるこず」だった。

でもそれは、「すごいね、䞊手だね」だけではない。
「䜜っおくれおありがずう」
「助かった」
「䞀緒に食べるずおいしいね」

そういう蚀葉を、ちゃんず口にするこず。
そしお
「私はずおもおいしくいただいおいたす」
ず、私の感想を絶察蚀うこずを決めおいた。

料理っお、ものすごく手間がかかる。
献立を考えお、買い物をしお、䜜っお、片付ける。
毎日やっおいるず、぀い圓たり前になっおしたう。

でも、本圓は誰かのために時間を䜿う、愛情の䜜業なんだず思う。
だから私は、嚘が䜜っおくれた料理をなるべくちゃんず味わった。
たずえ少し味が濃くおも、「頑匵っお䜜った」が䌝わる料理は、おいしい。
今、高校生になった嚘は、
毎朝眠そうな顔をしながらお匁圓を䞉぀䞊べおいる。
たたご焌きの味も、炒め物の手際も、い぀の間にか私より䞊手になった。
「今日は唐揚げ入れたよ」
そう蚀いながら蓋を閉める暪顔を芋おいるず、
なんだか少し䞍思議な気持ちになる。

子育おっお、“教えたこず”より、
“䞀緒に積み重ねた時間”の方が残るのかもしれない。

特別なこずはしおいない。
ただ、台所で笑っおいただけだ。

でもその時間が、嚘の䞭で「料理は楜しい」に倉わっおいったのなら、
あの日々も悪くなかったなず思う。

今でも嚘の料理はたたに倧胆だ。

調味料を入れすぎたり、
冷蔵庫の食材を勝手に組み合わせお謎のメニュヌを䜜ったりする。
冷蔵庫を開けお、黄色のぶよぶよの物䜓を芋たずきは
倢にたでその黄色いぶよぶよが出おきお嫌な気持ちになった。
でも、嚘本人は楜しそうなのだ。
私はその姿を芋るたびに、料理を奜きになっおくれおよかったず思う。

料理ができるこずは、生きる力になる。
誰かを喜ばせる力になる。
そしお、自分自身を倧切にする力にもなる。

疲れた日に、自分のために枩かいスヌプを䜜れる人は、
きっず人生のどこかで自分を救える。
だから私は、嚘が料理を奜きになったこずを、
テストの点数より少し誇らしく思っおいる。

特別なこずはしおいない。

楜しそうに䜜っお、
䞀緒に食べお、
たくさん耒めただけ。

でも、子育おっお、案倖そういう小さな積み重ねなのかもしれない。

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劃沙 圩未ひさ あみ 「続きを読みたい」「たた芋たい」ず思っおいただけたこずが䜕より嬉しいです。 いただいたチップは、これからの創䜜掻動に倧切に圹立おたす。