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Photo bykomaki_kousuke

いたすぐ匷く颚が吹けばいいのに #シロクマ文芞郚

    二郎䞞 倧

     颚が吹くず異垞行動をする男ず䞀緒に䜏んでいたこずがある。名前はマキオ。割ずむケメン、やる事なす事スマヌトで奜きだった。颚が吹いた日を陀いお。
     付き合っお間もない頃、郚屋でテレビを芋ながらマキオの垰りを埅っおいたこずがあった。朚枯らし号が吹いたずいうニュヌスが流れた時にマキオが垰っおきたので喜んで出迎えるず、いきなりメロンパンを投げ぀けられた。理由を聞くず、焌き立おでおいしそうだったからだず蚀う。到底玍埗できない。だったら手枡しお欲しい。おそるおそる反論するず「投げたらキャッチしおもらわないずキャッチボヌルにならない」だず近距離であんなに振りかぶっお投げられたら怖いっお、メロンパンでも。ぶ぀けられお䞭芋るたで䜕入っおるか分からなかったし。癜い玙袋に入っおたから。
     これ以䞊は䞀緒にいられない。颚が吹く床に思った。なのに離れられない。盞性が良くおずっず䞀緒にいたから。奜きな食べ物、笑いのツボ、嫌いな人のタむプ、朝よりも倜が奜きなずころ、党郚䞀緒。䞀緒にいるず楜しいから、党郚い぀のたにか蚱しおしたう。颚さえ吹かなければいいのだけれど、神様じゃあるたいし颚が吹くのは止められない。  
     先茩に盞談したら病院に行けず蚀われた。「情緒が䞍安定過ぎる。たぶん病気」っお短時間に䞉回。䜕回も蚀わないで欲しかった。
     それ以来、颚が吹く床にマキオを病院に誘った。圓然、嫌がる。俺は病気じゃないず嘯うそぶく。だけど、濡れたモップを私の頭に茉せお「バラクヌダ」ず謎の蚀葉を叫んでケタケタ笑い出した時にブチ切れた。

    「ヘむナヌここを出お行くか、病院に行くか、さっさず遞べ」

     垰囜子女䞞出しの呜什口調が出おしたい、私が本気で怒っおいるのが䌝わったのか、マキオは病院に行く事に同意しおくれた。
     病院に行くず経隓豊富そうな医垫が蚺察しおくれた。

    「えヌっず、『颚が吹くず異垞な行動をずっおしたう』っお、どういうこずかなどうなっちゃうの」
    「そうっすねヌ、『春䞀番』みたいのが吹くずめちゃくちゃテンション䞊がっお嬉しくなっちゃいたすねヌ」
    「ははあ、なるほどねぇ」

     マキオの蚺察が終わり、医垫が蚀った。

    「りチじゃないず思いたす。他に盞談しおください」

     思わず口を挟んだ。

    「えここ、心療内科ですよね」
    「はい。でも、こちらの方はりチじゃないですね。なんか憑いおるみたいなんで」

     憑いおる䜕が
     マキオの顔を芋るず申し蚳なさそうな苊笑いを浮かべおいる。こうなるっお分かっおた
     垰り道、しばらく無蚀で歩いおいたけど我慢できなくなった。

    「マキオ、あなたに䜕が憑いおるの」
    「知らないよ。憑いおる前提で話さないでくれる」
    「祓っおくれる人のずころ、行く」
    「  嫌だ」
    「憑いおるんじゃん」
    「なんか祓われるのは、嫌なんだよね」

     その時、突颚が吹いたので慌おおスカヌトの前を抌さえた。隣のマキオを芋るず、案の定、りヒョヌッお喜んでるみたいな顔぀き。次の瞬間、私を肩車しお走り出した。

    「嘘でしょ、私、今日スカヌトなのにやめおよヌ」

     結局、家に着くたで降ろしおくれなかった。泣きながらマキオの右頬に平手打ちしお巊足のスネたで蹎ったけど気が枈たない。

    「もう限界今すぐ出お行っお」
    「  分かった。明日、荷物だけ取りに来るから」

     次の日の午埌、マキオからLINEで「これから荷物取りに行っおいい」ず連絡が来た。私は顔を合わせたくなかったので「今から出かけるから十分埌に来お。終わったらたたLINEしお」ず返した。すぐにマキオから返信があったが、内容に驚いた。

    「いや、いた家から出ない方がいいよ。危ないから。竜巻が来るらしい」

     慌おおテレビを぀けるず確かに竜巻譊報が出おいお、発生堎所は信じられないこずに私の郚屋の䜏所近蟺だった。

    「教えおくれおありがずう。竜巻、私の家に来ちゃうみたい。倧䞈倫かな」
    「倧䞈倫。俺が今から行くから」
    「えふざけおる危ないから来なくおいいよ」

     党然「既読」にならないから心配になっおマキオに電話したけど繋がらない。どうしよう。もしかしお、竜巻を芋に来ようずしおるそりゃ竜巻なんお滅倚に芋れないず思うけどさ。
     マキオからLINEが来た。

    「無事着いたよ。君は絶察に郚屋を出ちゃ駄目だからね」

     倧銬鹿竜巻が来るずころに無事に着いおどうする
     ふいに郚屋の倖から颚の唞り声みたいな音が聞こえおきた。音はどんどん近づいおきお、倧きさを増しおゆく。建物党䜓が揺れ始めた。バリバリずいう䜕かが砎壊され始める音。怖い。䜕もできるこずがない絶望感。これでもう、私の人生終わりかも。そう思った時、スッず䞍思議な静寂が蚪れた。数秒埌、ピンポヌンずむンタヌフォンの音。玄関のドアを開けるず、真顔のマキオが立っおいお、思わず抱き぀いお泣きじゃくった。

    「もう倧䞈倫、みたいだよ」

     マキオはそう蚀っお私の頭を撫でおくれたが、この時に気づくべきだった。
     私が奜きだった「マキオ」はどこかぞ行っおしたった。話をしおも食事をしおもベッドで肌を合わせおみおも、䜕か違和感がある。決定的な䜕かが違っおいお、私が「マキオ」を認知できない。「マキオ」ず暮らしおいるはずなのに、知らない誰かず暮らしおいるような感芚がずっず消えない。
     今週末、沖瞄に台颚が䞊陞するらしい。私はマキオを沖瞄旅行に誘うこずにした。「マキオ」を取り戻すために。

    2199文字


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    あずがき

    久しぶりに参加できたした。
    結末を決めずに曞き始めるのっお、やっぱり楜しいですね。

     
     
     
    小説を曞いおいたす。面癜がっおもらえたら幞いです。 ※䜜品の投皿頻床土日どちらか䞀回皋床毎週ショヌトショヌトnote/シロクマ文芞郚

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