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Photo bytomekantyou1

親に許可が必要ですか?

    ゆず 🌈noteお休み中🌈

    長女が中学一年生のとき、

    こんな出来事があった。


    入部した吹奏楽部で、

    トロンボーンという楽器を担当。


    金管楽器の一種で、

    「大きなトランペット」とも

    呼ばれている楽器。

    スライドを伸び縮みさせて音程を変える楽器。


    トランペットや、

    サックスと同様、

    人気のある楽器だった。


    入部して、

    ゴールデンウイーク、

    夏休み、

    と、毎日練習を重ね、

    ようやく

    ちゃんと音も出せるようになったとき、

    ようやく、

    楽しくなってきたとき、

    顧問の先生から

    「今日からチューバね」

    と、一言。


    長女は

    「はい」と返事したらしい。


    しかし、

    強制ではなかったにも関わらず、

    毎日欠かさなかった朝練に行かなくなった。


    放課後の練習は

    参加していたようだったが、

    ピアノのレッスンの日は

    部活を休むようになった。


    今までは、ピアノの先生に無理を言って、

    レッスンの時間を

    部活終了後に

    してもらっていたのに。


    トロンボーンから

    チューバに

    なったことが原因なのでは?


    私は顧問の先生に聞いた。

    「先生、うちの子は

    どうしてこの時期に

    楽器変更になったんでしょうか?」


    先生:

    「○○さん、○○さんの下のお子さんは

    確か・・・野球をしていませんでしたか?」


    私:

    「ソフトボールをしています。」


    先生:

    「ソフトボールの監督が、

    ポジションを変更するときに

    親に理由を説明しますか?

    親に許可を取りますか?」


    私:

    「・・・・・・」


    先生:

    「どうぞ、見守っていて下さい。

    ○○ちゃんは、

    ちゃんと、

    そして、

    必ず、

    今の状況を

    乗り越えますから。」



    先生の言葉通り、

    長女は

    いつの間にか

    チューバに夢中になっていった。


    チューバは金管楽器の中で

    もっとも低い音が出る。


    低音パートの仲間と

    練習を通して、

    今でも(大学四年生)

    進路は違えど、

    付き合える友人も出来た。


    顧問の先生が異動で

    他の学校に行かれる前、

    教えてくれた。


    「○○さん、実は、あのタイミングで、

    (長女がトロンボーンからチューバに変わったとき)

    チューバの三年生が

    家庭の事情で

    退部したんです。

    三年生の、低音の要が抜けては

    吹奏楽としては成り立ちません。

    だから、

    小さい頃から

    音楽(ピアノ)に慣れ親しんでいて、

    トロンボーンで

    吹奏楽(チーム音楽)の楽しみも知り、

    身体的にも、肺活量的にも、

    (チューバは9~10キロくらいある楽器です。

    中学生女子にはとても大きく、重たいです。)

    即戦力として、

    まかせられるのは、

    ○○ちゃんだと判断したんです。

    正解でしたね。

    とてもいい低音パートのチームが出来ました。」


    普段の演奏会では

    あまり目立つことのない、

    低音域のチューバと、

    中音域のユーフォニアムの

    アンサンブルの機会を

    先生が作ってくれたことがあった。


    それは野外の音楽堂でのイベント。


    いろいろな想いを、

    さまざまな環境を、

    乗り越え、

    響かせた、

    あの夏の、

    あの音が、

    忘れられない。





     
     
     
    真面目な努力家の長女は夢を叶えて特別支援学校の教師。自由で幸せ探し名人の次女は留年し大学生生活を延長、甘えん坊の末っ子長男はゆるっとした東大生。子育てのことを中心とした、初めてのエッセイ本を幻冬舎さんから出版しました。

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