
詩📓「ヒモオトコ」
20240720
「人の 金で 食う 飯は 美味い」 なんて 言葉を 最初に 思い付いて 言った 奴は 凄い 確かに 人の 金だけで 生活 していると 初めは そう 思うが やがて そんな ありがたみすら 無くなっちまう もんだとも 言える 女に 飯を 食わせて 貰ったり する 奴ら いや 俺 なんかの ことを 何故 「ヒモ」 なんて 名前で 呼びやがるん だろうな やけに 良い 名前 じゃねえか 気に入ってる おい コーヒー まだかよ 何させても 遅いな あいつは ああ それと そうだな 「石の 上にも 三年」 だっけか? 「雨降って 地 固まる」 だっけか? 「住めば 都」 だっけか? 正確な 言葉は 忘れちまったが どんな 状況でも 慣れちまえば どうってことはない そうだろう? おい! コーヒー! 一回 言ったら 持って来やがれ! すまん すまん あいつ 耳が 遠いんじゃないか? 俺は 今 少し 眠いからよ お 煙草 一本 くれや サンキュ スーーー フシューーー それでよ あんた 聞きたい ことが あるんだろ? え? 煙草? 肺に 入れてない? あんた 知らないのか? ふかし 煙草の 方が 健康に 良いんだってよ それは どうでも良い 聞きたい ことって なんだ? え? そこには どうやって 入ったか? そうだな あいつと 出会って ちょうど 三年くらい 経った 頃か 俺は 働いて 働いて 貯めた金で あいつと 結婚したら 家を 買おうと 思っていたんだ え? 働いていた 時期が あったのか? だって? 失礼だな 俺は 割と 稼いでたんだぜ? 業績だって トップだった まあ 今じゃ あいつの 金に 頼り切って 生きちゃいるけどよ ああ コーヒー やっと来た 遅えぞ! 何やってたんだかよ ほら 見てみろよ あいつ 地味で 真面目ぶってて 面白みがねえだろ? え? 色っぽい? 冗談よせよ そんなに 言うなら あんたに やっても 良いぜ? え? いらない? ほら見ろ お世辞は あまり 言うもんじゃねえ まあ それでよ そんな時期も あったんだが 三年も 一緒にいるなら 結婚の 話も するだろ? そしたら あいつ 奇妙なことを 言うんだ 「私と 結婚 するなら 会社 辞めて 下さる?」 俺は すぐに 言い返したぜ? 「おいおい そりゃないだろ! 俺は 頑張って 金貯めて お前との 家だって・・」 てな すると 俺の 言葉を 遮ってよ あいつは 「お金になんて 困ってません 必要 なのは あなたの 身体」 なんて 言いやがって 良い気になって そのまま 布団に 潜り込んだわけさ 想像の 通り ことが 終わって そしたら これよ! それ以来 ずっと此処に いるんだよ! あいつのへその中に! 「へそのごま」 なんて 呼ばれるよりかは 「ヒモ」の方が マシだってんだ まあ へその緒なんてのは 切られちまうがよ! なあ! あんた! 俺は 実際 此処から 逃げてえんだよ! なあ! 協力してくれねえか? なあ ・・・・・・ 女は そこで 服を 降ろした 「どうお? 面白い?」 男は ギョッとしながら 冷や汗を 拭きつつ 「あ ああ 面白いね」 と言った 女は 艶かしく クスクス 笑いながら 「私 腹話術 美味いでしょ? 昔から でべそで 困っちゃうの」 と 男の手を持って 自分の へそを 撫でさせた 男は 「それは 困るね そろそろ 時間だから 俺は もう 帰るよ」 と言った 「あら 何もしないで良いの?」 女は 残念そうにした 「いや そうだね また 今度 来るよ その時 よろしく 頼むよ」 男は 逃げ帰っていった ・・・・・・ あーあ 行っちまったな ごめんよ 俺のせいだな え? そんなことはない? それより さっき 言っていた 「逃げたい」 って言葉が 本当か だって? 嘘に 決まってるだろ 何 あの客の 間抜け面が 腹立っただけだ 脅かして やったんだ 逃げたい 訳が ないだろ? お前は 聞いたことが ないのか? 「人の 金で 食う 飯は 美味い」 なんて 言葉を