
眠っていたパソコンが、AIの助けをかりながら、半日で開発マシンになった話
物置や押入れに眠っているパソコン、ありませんか?
僕はあります。というか、仕事柄あった。
石垣島の事務所の棚に、埃をかぶったWindowsノートパソコンが何台かあった。
スペックだけ見ればまだ十分に使える。でも何となく後回しにして、何年もそのままにしていた。
先日、それを半日で「開発マシン」に変えることができた。
かかったお金はUSBメモリ代だけ。あとは無料のソフトと、Geminiとの会話で乗り越えた。
失敗もした。焦りもした。でも最後に「起動した!」という感動は久しぶりに大きかった。
その一日の話を書いておきたい。
眠っていたWindowsノートパソコンを掘り起こした
朝、ふと思い立って棚のパソコンを1台ずつ確認した。
見つけたのは、Intel Core i5(第10世代)・RAM 16GB・SSD 512GBのWindowsノートパソコン。
Windows 11が入っていて、電源を入れれば普通に起動する。でも「使いたい用途」に合っていなくて、何年もそのままだった。
最近、開発用のサブマシンが欲しいと思っていた。
AIを使ったシステム開発の仕事が増えてきて、メインのWindowsパソコンが処理で埋まることが増えてきたからだ。
「このそのノートパソコンにLinuxを入れたら使えるんじゃないか。」
そう思った瞬間から、半日がかりのセットアップが始まった。
なぜLinux? なぜ「LMDE」にしたのか
Linuxというと「難しそう」というイメージを持つ人が多いかもしれない。
僕も以前はそうだった。でも数年前、手持ちのiMacに「Linux Mint(Ubuntuベース版)」を入れて使い始めてから、考えが変わった。見た目はWindowsに近いし、操作の基本は意外とすぐ慣れる。
今回迷ったのは「Ubuntu版」と「LMDE(Linux Mint Debian Edition)」のどちらにするかだった。
Ubuntu版はLinux Mintの中でも一番メジャーで情報が多い。
でもLMDEはDebianという、Linuxの中でも特に安定性と堅牢性で評価される系統をベースにしている。
アプリ開発で使うなら、OSがしっかりしているほうがいい。
そう判断して、LMDEを選んだ。
USB抜き損ねた。でも諦めなかった
インストールの手順自体は単純だ。
別のパソコンでLMDEの公式サイトからISOファイルをダウンロードし、「Rufus」というソフトを使ってUSBメモリに書き込む。それをそのノートパソコンに挿して起動する。あとはインストール画面の指示に従って、Windowsとは別のパーティション(領域)にLMDEを入れればいい。
インストール自体はスムーズだった。
問題は、最後に出てくる「USBを抜いてEnterを押してください」という画面だった。
その画面が一瞬で消えた。
反射神経が追いつかず、USBを抜けなかった。
「まあ大丈夫だろう」と思いながら再起動したら、いつも通りのWindows 11が起動した。
「あれ?」
Windowsのストレージ設定を開いてみると、パーティションの分割自体は成功している。でも新しく作ったはずの領域が「RAW」という見慣れない表示になっていた。フォーマットできていないのか、壊れているのか。正直よくわからなかった。
ここでGeminiに聞いてみた。
「パーティションがRAWと表示されているけど、LMDEはちゃんとインストールされているの?」
答えは「インストールは完了している可能性が高い。Windowsから見るとLinuxの形式が読めないのでRAWと表示されるだけ」とのことだった。
UEFI画面でLMDEを発見した瞬間
問題は起動の順番だった。
電源を入れたとき、パソコンはまずWindowsを起動しようとする設定になっていた。LMDEが入っていても、選ばれなければ起動しない。
Geminiのアドバイスに従って2つのことをした。
1つ目は、Windowsの「高速スタートアップ」をオフにすること。これをオンのままにしていると、UEFI(起動設定)画面にうまく入れないことがあるらしい。
2つ目は、電源を入れた直後にF2キーを連打してUEFI画面を開き、「Boot」の設定を探すこと。
Boot設定の一覧を見たとき、ちゃんとあった。「Linux Mint Debian Edition」の文字が。
それを起動の一番上に移動して、保存して、再起動した。
午後7時のことだった。
起動画面にLinux Mintのロゴが現れた瞬間、思わず声が出た。
朝から半日かけて、やっと動いた。
SSHで「どこからでも操作できる」感動
LMDEが起動したあと、もう一つ設定した。SSH接続だ。
SSHというのは、ネットワーク越しに別のパソコンを操作する仕組みのことだ。
設定が終わると、メインのWindowsパソコンのターミナル(コマンド画面)から、このそのノートパソコンに接続できるようになった。
セキュリティを高めるために、パスワード認証から「鍵認証」という方式に変えた。これはMARVIN(僕のAIアシスタント)の提案だった。
実際に接続できたとき、もう一度感動した。
メインPCの画面を開きながら、同時にそのノートパソコン(サブ機)を操作できる。
重い処理をそのノートパソコンに任せて、メインPCで別の仕事ができる。
パソコン1台では回らなくなってきた仕事の幅が、一気に広がった気がした。
まとめ
眠っていたパソコンが、半日で開発マシンになった。
かかったのはUSBメモリ代だけ。あとは無料のソフトと、Geminiに相談する勇気だけだった。
失敗しても、RAWという謎の表示が出ても、諦めなければ進める。
難しく見えるものも、一つずつ調べていけばなんとかなる。
52歳の僕がそれを実感した一日の話でした。