
優しい気持ちでいるために
数年前のある日、私はある言葉をきっかけにプツッと糸が切れてしまいました。
仕事上でのことなんですが、自分のやってきたことを全否定されたような心ない言葉でした。
それがきっかけとなり、自然にできていた「人と人との調整役」が、少し苦しいことになってしまったのです。
「私は一体、何のためにこんなことしているんだろう?
バランスを取ることは単なる自己満足に過ぎなかったんだろうか?」
なるべく周りの空気を壊さないことを自分の喜びにしてきたはずなのに、気づけば自分の心が苦しくなって虚しくなってしまって。
タイミング的に更年期の影響もあったのかもしれませんが、情緒不安定というのか、仕事の話をするだけで涙が出てきたり、夜、眠れずに座りこんで涙が止まらない日々が続いたり、という状況になってしまったのです。
好きだった仕事を離れる事も考えたりしましたが、それも出来ず(収入がなくなるってやはり不安がいっぱいだから)、それからの私は、人や仕事との距離感を少し見直してみることにしました。
冷たいと思われるかもしれませんがあえて一歩引くようにしました。
人と関わることが怖いとさえ思うようになってしまったのと、仕事も一定のところで線引きしないとバランスが保てないと思ったからです。
深く関わり過ぎないように。
踏み込み過ぎないように。
距離を置いてみて分かったことがあります。
誰かの顔色に左右されない「静かな時間」が、どれほど心地よく自分を癒やしてくれるかということ。
群れの中にいるより一人のほうが、落ち着いた自分を保てるということ。
あの頃培った「人の気持ちを察する力」は、決して無駄ではなかったと思っています。
ですが、自分が疲弊してしまうのではなく、自分を心地よくご機嫌にするために使っていきたいと考えるようになりました。
まず自分が満たされている状態であれば、何事にも余裕を持って向き合うことができるのだと思うのです。