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尻がCHEMISTRY化学反応したいつもの見慣れた交差点で


    車で買い出しに出かけた日、いつもは混む事のない県道が平日にも関わらず渋滞していた。
    なんでやねん…  と毒づきたいところ、ダメダメ、運転に焦りは禁物、のんびりいこう。

    赤信号で交差点に停車。

    前のランクルが窓を開け放っているのか、オーディオの音楽が聴こえて来る。
    ケミストリーだった。

    はんぱな 夢のひとかけらが ♫

    というやつだ。懐かしい。
    この曲が入っているアルバムを妻が持っていたのを思い出した。堂珍くんも川畑くんも歌が上手い。
    良い歌よねこれ、などとeー感じになりながら
    こちらも開けてる窓から、右真横にあるローソンに目を向ける。入口脇の駐輪スペースの縁石えんせきにペタリ座っている青年がいた。足元の地面にクリアアサヒの350缶を置いている。
    その青年は気持ちよさそうに歌を歌っていた。

    聴こえて来たケミストリーはランクルのオーディオからではなく、彼が歌っていたのだった。

    上手かった。

    小栗旬みたいな感じの風貌だったような気がする。クリアアサヒで彼もeー感じなのか手を軽やかに上下させて音程を取っている。

    信号はまだ赤だ。

    ほんとに上手かったのだ。感心して思わず聴き入ってしまった。

    君に言いそびれたことがぁ ♫

    あたりで彼と目が合う。向こうも私が見入ってるのに気付いたのだろう、私を見ている。側はたからみれば私を癒すために歌う同性愛者同士みたいな構図になっていたと思う。

    男同士ひとりが歌う。かたやそれに見入る。私もそんなシーンに耐えられるほどアメリカンではないので、少し恥ずかしくなって来た。
    照れて来た。目線を前へ戻す。

    まだ赤か。

    「月が僕たちを」まできた。エンディングだ。

    見ているうーーーー  ふぅぅ ♫

    と最後の歌詞で終わる時、もう一回彼に視線を戻したみた。旬は変わらず私の目を見ながら最後、右手で形作った拳銃の人差しを私に向けて、
    ズキューンとしたのだ。

    信号が青に変わり、車を発信させる。

    尻のあたりがモゾモゾする感じでハンドルを握り直し、鼻穴が全開になってる自覚があった。
    そしてスーパーへ曲がる角を直進してしまった
    アチャチャチャチャッ



       ♦︎             ♦︎            ♦︎             ♦︎


    出鱈目な夢を好き勝手ばら撒いたらいけません
    ポカポカ 良い週末だね



     
     
    真実はディテールに宿る。笑って生きれば人生も愛しいAI無縁、生腕ひとつで書いてま。

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