2.AIで失敗する人は「目的」を間違えている── ツールが悪いわけではない
はじめに
生成AIを使っていて、
「結局うまくいかない」という声をよく聞きます。
思った通りに動かない
期待した成果が出ない
結局、忙しくて使わなくなった
でもこれ、生成AI特有の問題ではありません。
私は、もっと前からまったく同じ現象を見てきました。
VBAで起きていた「90%使われない問題」
30代の頃、仕事を効率化するためにExcelのVBAを
勉強し、効率化ツールを作っていました。
はじめは自分の為に。
軌道に乗ってからは仲間の設計者や現場の人が
「これがあれば楽になるはずだ」と思い、
自分なりに考えて作ったものです。
でも、結果はこうでした。
作ったツールの9割近くが、使われなかった。
出来が悪かったわけではないと思います。
実際に、私自身はそのツールで
かなり作業を短縮できていました。
それでも、多くの人は触ろうとしない。
なぜ人は「便利なもの」を使わないのか
理由は、とてもシンプルです。
人は、
「本当に困った瞬間」にしか動かない
からです。
余裕があるときは覚えない
今すぐ困っていないと触らない
人が作ったものは、自分事になりにくい
どんなに便利でも、
「今の自分に必要だ」と腹落ちしなければ、
人は使いません。
そして、自分が必要になるときのその存在を
忘れているのです。
「使い捨てマクロ」という考え方
そこで私が強く納得したのが、
「使い捨てマクロ」という考え方でした。
自分が困ったとき
自分のために
自分の手で作る
この条件が揃ったとき、
人は初めてツールを“自分のもの”として使います。
しかも、そのツールは
その人の癖や考え方、仕事の流れに
驚くほどフィットする。
他人に配るための「完成品」ではなく、
自分に最適化された未完成品。
これは生成AIでも全く同じ
この構造は、
生成AIにもそのまま当てはまります。
誰かが作ったプロンプト
誰かの成功事例
誰かの最適解
これらは参考にはなりますが、
そのままでは機能しません。
なぜなら、
課題・立場・制約・優先順位が
人によって違うからです。
AIで失敗する本当の理由
AIで失敗する人の多くは、こう考えています。
「AIで何ができるか?」
でも、本来考えるべき順番は逆です。
「自分は何をしたいのか?」
「どこが一番つらいのか?」
目的が定まった瞬間、
AIは一気に“使える道具”になります。
まとめ:目的が決まらない限り、道具は死ぬ
VBAでも
生成AIでも
どんな新しい技術でも
目的がないツールは、ほぼ使われません。
だからこそ、
最初にやるべきは
「ツール探し」ではなく
「課題の言語化」です。
次回は、
「良いAIツールを探すほど成果が遠のく理由」
について、もう少し踏み込みます。
