4.AIに考えさせる人ほど、仕事が遅くなる── 思考放棄は、静かに始まる
はじめに
生成AIを使い始めてから、
ずっと違和感として残っていることがあります。
それは、
AIが出てきた瞬間、人が考えることをサボる場面が増えた
ということです。
AIはかなり優秀です。
それでも、
なぜか結果が出ない人がいる。
その原因は、
「答えの質」ではなく
考え方の変化にあると思っています。
人は「AI」と聞いた瞬間、思考を止めやすい
不思議な話ですが、
AIが相手になると、人は急にこう考え始めます。
正解を出してくれるはず
うまくやってくれるはず
自分が考えなくてもいいはず
これは、
誰か“人”に相談しているときとは、
まったく違う態度です。
AIがなかった頃を想像すると分かりやすい
少し、AIがなかった頃を想像してみてください。
仕事で分からないことがあったとき、
先輩に聞く
同僚に相談する
本を読む
ネットで調べる
そうやって情報を集めたうえで、
最後は 自分で決めていた はずです。
「どの意見を採用するか」
「今回はどう判断するか」
そこには、必ず
自分の意思決定がありました。
でもAIになると、急に弱くなる
ところが相手がAIになると、
このプロセスが一気に崩れる。
とりあえず聞く
出てきた答えを見る
そのまま使う
自分が何を欲しているのか
何を解決したいのか
を整理しないまま、答えだけを受け取ろうとする。
これが、
AI任せでうまくいかない最大の理由だと思っています。
大事なのは「答え」ではない
私が一番大事だと思っているのは、
答えそのものではありません。
なぜ、それを知りたいのか
何が一番つらいのか
どこが本当の問題なのか
ここを言葉にできないまま、
どんなに優秀なAIに聞いても、
結果はブレ続けます。
AIは、
「欲しているもの」しか返せない
からです。
AIは「代わりに考える存在」ではない
よく誤解されますが、
AIは人間の代わりに考える存在ではありません。
正確には、
情報を集める
整理する
選択肢を広げる
ここまでがAIの役割。
どれを選ぶかを決めるのは、常に人間です。
この役割分担を間違えると、
AIは一気に「思考停止装置」になります。
思考を手放した瞬間、仕事は遅くなる
皮肉なことに、
AIに考えさせようとする人ほど、
指示が曖昧になる
何度もやり直す
結局、時間がかかる
という状態に陥ります。
一方で、
自分の考えをある程度持った人は、
AIを使うほどスピードが上がる。
差は、最初の思考量です。
まとめ:AIを使う前に、1つだけ考える
生成AIを使う前に、
私はいつも自分に問いかけています。
「もしAIがなかったら、自分はどう考えるだろうか?」
この問いを一度挟むだけで、
AIの使い方は大きく変わります。
AIは、
考えることを放棄するための道具ではありません。
考えるために使う道具です。
次回は、
「AI時代、達成感はどこへ消えるのか」
について書いてみます。
