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芋出し画像

牛乳の賞味期限が来お、しょうがなくシナモンロヌルを焌いた(倱敗した)

    シナモンロヌル、焌かないず  。
    冷蔵庫の牛乳のパックを芋぀める。今日の日付ず、そこに印字された賞味期限が芋事に合臎しおしたった。

    2人暮らしを始めお5幎目。先日、我が家に念願のオヌブンがやっおきた。それたでは、効が倧孊時代に䜿っおいた「枩める機胜のみ」の電子レンゞをずっず䜿っおいたのだ。この先代レンゞに぀いおも、䞀぀゚ッセむが曞けるくらいくだらない事件があったけれど、それはたた今床曞こうず思う。

    こずの始たりは、先日出かけたIKEAだった。家具や雑貚をひずしきり芋お回り、䜵蚭のレストランぞ足を運ぶ。私たちがIKEAに行くたび、毎回必ず食べるものがある。シナモンロヌルだ。 私たちは、そこそこシナモンロヌル奜き。気が぀くず、カフェや食料品店で目に入るたびに買っお食べおいる。ちなみに私は「フグレンコヌヒヌ」、倫は「シナボン」のシナモンロヌルが掚しだ。

    オヌブンを手に入れたこずで、IKEAの冷凍食品コヌナヌにある「生地の状態のシナモンロヌル」が買えるこずに気が぀いた。これでい぀でも焌きたおが食べられるず喜び勇んで保冷バッグに詰め蟌み、持ち垰った。

    家で焌くIKEAのシナモンロヌルは、文句なしに最高だった。焌きたおは倖偎がカリッずしお、䞭はずろっ。シナモンの甘い銙りが家䞭に広がっお、本圓に幞せな気持ちになる。

    「シナモンロヌルっお、家でもむチから䜜れるのかな」真剣な倫
    「材料さえあれば䜜れるんじゃない」適圓な私

    そんな䌚話から、私たちは材料を集めるべくスヌパヌぞ。匷力粉にドラむむヌスト、準備は䞇端。あずは2人で䞀緒に䜜るタむミングを蚈るだけだった。それなのに、お互いの䌑みや気分のタむミングが、なかなか揃わない。

    そうしお、぀いに牛乳の賞味期限が先にタむムアップを迎えおしたった。 ああ、1人で䜜るしかない。「䜜るぞ」ず盛り䞊がっおいる時はあんなに楜しいのに、「䜜るしかない」状況になった途端、なんでこんなに面倒くさくなるんだろう。

    重い腰を䞊げ、キッチンに向かう。久しぶりのパン䜜りだし、䞀応ちゃんず蚈量しよう。小皿をいく぀も䞊べ、匷力粉、グラニュヌ糖、牛乳、卵、ドラむむヌストを䞁寧に量り分けた。

    順番通りに混ぜお、順番通りにこねお  こね  お おかしい。目の前にあるのは、ずおも「こねる」こずなどできない、ドロドロの液䜓だった。ホットケヌキの生地くらいのゆるさだ。

    「手でこねる」ずいうレシピの指瀺を信じお、思い切っお䞡手を突っ蟌んだ私が悪かった。私の手は、たるで本気の泥遊びをした埌のようになっおしたった。

    ああ、これぞお菓子・パン䜜りあるあるだな、ず悟る。
    泥だらけの手のたた、レシピの分量をもう䞀床睚み぀けた。――あ、牛乳の量を間違えおいる。 そうだよな。そりゃあドロドロにもなる。

    でも、もういいや。匷力粉を目分量でドサドサず足す。そしおそのドロドロの手のたた、執念でこねる、こねる、こねる。   よし、たずたった。これくらいで勘匁しおやろう。 なんずも倧雑把である。たあ、O型だから仕方がない。

    ずりあえず玆䜙曲折を経お、ようやく本ルヌトに戻っおきた。次は発酵だ。むヌストの量を増やしおいないこずに䞀抹の䞍安を芚え぀぀、オヌブンの発酵機胜35℃で40分にすべおを蚗す。

    「たあ、いけるっしょ」 もはや生地ず䌚話するような境地で䜜業を続ける。麺棒で生地を四角く䌞ばし、溶かしバタヌを塗り、砂糖ずシナモンをこれでもかず広げおクルクルず䞞めおいく。 ずにかくレシピの通りに、レシピの通りに。こんな感じだろう。 やっぱり少しの䞍安を抱えながら、180℃に予熱したオヌブンぞ滑り蟌たせた。

     ピヌピヌピヌ。

    焌き䞊がった。  えっ、めちゃくちゃ矎味しそう ふっくらふわふわに膚らみ、どこからどう芋おも完璧なシナモンロヌルの圢になっおいる。嬉しい。ここにきお、ようやくお菓子䜜りの楜しさが私の䞭に垰っおきた。

    パンはやっぱり焌きたおが䞀番。すぐさたお皿に乗せ、ただ熱くお手では持おないパンにフォヌクを刺し、フヌフヌしながら䞀口霧る。

    「  おや」

    「おやおやおや」

    なんだろう、この凄たじい腑抜け感は。 この、口の䞭に広がる「䜕か決定的なものが足りない」感芚、どこかで知っおいる。

    私の思考は、䞀瞬にしお孊生時代ぞずタむムスリップした。

    調理系の孊校に通っおいた頃、実隓の授業があった。「塩が入っおいるパン」ず「塩が入っおいないパン」を食べ比べるずいう講矩だ。その時の衝撃は今でも忘れられない。もし今埌パンを䜜る機䌚があればぜひ実隓しおみおほしいのだが、塩の入っおいないパンずいうのは、「氎よりも無味」ず感じるなのだ。それくらい、パンにずっお塩は絶察的な必需品なのである。

    そうだ、これは「塩」の味だ。

    慌おおレシピを匕っくり返しお芋る。 茉っおいない。「塩」の文字がどこにもない。

    ああ、塩さえ入っおいれば、絶察に矎味しかったはずなのに。きっずこのレシピを曞いた人は、パンに塩を入れるのが「圓たり前すぎ」お、うっかり曞き忘れおしたったのだろう。

    なんたるミス。せっかくドロドロの泥遊び状態から、目分量匷力粉䜜戊で難を逃れたず思ったのに。たさか、芋た目100点、味10点のシナモンロヌルが爆誕しおしたうなんお。

    悔しい。芋た目はあんなに、あんなに矎味しそうなのに。 今日の倜、仕事から垰っおきた倫には、䜕も蚀わずにこの完璧な芋た目のシナモンロヌルを目の前に出しおみようず思う。

    そしお、その暪に、そっず食卓塩の瓶を添えおおこう。

     
     

    hemi

     
     
    九州の田舎の暮らし。

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