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ショートショート 初めての鬼丼(初めての鬼)

     おにがあるいていると村の人がはなしこんでいました。
    「したらば、おにどんにしたらどうだね」
     あわてて木のかげにかくれます。ぎらり。ひざしで村人のカマが光りました。
    「来てひと月たつからなあ」
    「はじめてのこととはいえ、このままっつうわけにもな」
    「こんやの村のよりあいで」
    「みんなめしが目当てであつまっからな」

     家ににげかえりました。やさしいおにでした。なかまのらんぼうがいやでひっこして来たのです。
     せめておいしいどんぶりになろう。畑のしょうがとなすをとってきて、あまからくにました。ごはんにあうように。

    よりあいにはじぶんから行きました。
    「きたきた!」
    中にひっぱりこまれます。
    「よし、きまり。みんなこれから『おに』ってよびすてはやめだ。村のなかまの『おにどん』! 」
     ぜんいんがはくしゅをします。ひとりがあまからにをめざとくみつけました。みんなのごはんにのっけます。おにもいっしょにたべました。すこし、しおがきいていました。

    ショートショート No.427

    本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です

    たらはかにさんの「毎週ショートショートnote」に参加しています。
    今週のお題は「初めての」「鬼」です。
    ん?
    裏メニューに「初めての鬼丼」があるそうです。
    オーダー承りました。やや塩味がきいておりますが、お口にあえば幸いです。


     
     
    小説(ショートショート)を書いています。オンライン文芸コミュニティhoshiboshi運営スタッフ(星々ラジオ担当)。

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