メインコンテンツへスキップ
見出し画像

ショートショート 自己紹介草

    「はあー。もう夜ばってん明るかねー。これが東京の景色とー。」
    ベランダでシクラメンが大声をあげました。あまりの声の大きさに、まわりの鉢植えたちが顔をしかめたほどでした。

    「君、新顔だね。」
    すぐ隣のガジュマルの鉢植えが言いました。仲間の視線を感じたからです。
    「確か、お昼にお母様が持ってきてたよね。贈り物だとか言って。」
    「そうたいそうたい。福岡からわざわざ運んでくださったとー。息子思いのいいお母さんとねー。」

    更に大声。ガジュマルへの視線が厳しくなりました。
    「あの、みんな賑やかなのになれてなくて。」
    「せからしか?」
    「うん。多分それだ。」
    「なら静かにしとるけん。」
    「ごめん。」
    「よかよか。」

    『名前』とごく小さな声でポトスがガジュマルに囁きました。
    「あ、あの。みんな君のことを知りたいと思ってて、名前教えてもらえる?」
    「自己紹介くさ? おかしかよ。そんな大したもんじゃなか。」

    『自己紹介草』か。
    鉢植えたちみんなが、そう思いました。

    ショートショート No.283

    本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です

    たらはかにさんのゆる企画「毎週ショートショートnote」にゆる参加しています。
    今週のお題は「自己紹介」「草」です。

    参加者が増えた(喜ばしいことですが)加減で、被る被るという圧がすごいです…(T ^ T)。速書きが唯一の取り柄なのに…。

    出せるうちに出します!
    練ったのできたらまた考えます!
    どりゃあああああ!(やけくそ)



     
     
    小説(ショートショート)を書いています。オンライン文芸コミュニティhoshiboshi運営スタッフ(星々ラジオ担当)。

    あなたへのおすすめ