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ショートショート 毒吐くかぼちゃ

    「そもそも、オンラインでハロウィンやろうって企画が安直なんだよ」
     モニターに映ったかぼちゃを被った男が言った。
    「あんたも絶対リアルでハロウィンやった方がいいって。パソコンの前で俺なんか見てても楽しくないだろ」

     共有チャットに次々コメントが打ち込まれる。
    「きびしい笑」
    「こんなジャック・オー・ランタンやだ」

     かぼちゃを被った男がかすかに笑う。
    「なんとでも言うがいいさ」
     手元のメモを読む。
    「俺なんか、次のモンスターが来るまでの所詮、つなぎだ。台本に書いてある。『次の人の登場まで毒吐く』って。だから言いたいことを言うんだ」

    チャットにメッセージが流れる。
    「『独白』じゃなくて?」
    かぼちゃの男が一瞬息をのむ。
    「え? そういえば……」

    電話が鳴った。かぼちゃ男があわててとる。プロデューサーからだった。
    「ごめん。字間違えた」
    「うそ?! じゃあ……」
    「このままあと30分いこう。安直な企画で申し訳ない。おかしくないから、いたずらだ」

    ショートショート No.494

    たらはかにさんの毎週ショートショートnoteに参加しています。
    今週のお題は「告白」「雨雲」
    裏お題は「毒吐くかぼちゃ」です

     
     
    小説(ショートショート)を書いています。オンライン文芸コミュニティhoshiboshi運営スタッフ(星々ラジオ担当)。

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