メインコンテンツへスキップ
見出し画像

インド料理の楽しみ方

    はじめに

    小鍋へ油を入れ、クミンシードを数粒落とす。小さな泡とともに香りが立ち始めたところへ、玉ねぎ、しょうが、にんにくを加えると、いつもの台所に温かく奥行きのある香りが広がります。

    別の鍋では、赤レンズ豆が少しずつ崩れ、黄色いスープのような姿へ変わっていく。最後に香りを移した油を注ぎ、ご飯と一緒に器へ盛れば、身近な材料からインドの家庭料理へつながる一食が出来上がります。

    インド料理というと、濃厚なカレーと大きなナンを思い浮かべるかもしれません。何十種類ものスパイスを使い、強い辛さに仕上げなければならないようにも見えますが、インドの食文化はそれだけではありません。

    豆の煮込み、野菜の炒め物、炊き込みご飯、薄いパン、ヨーグルト料理、漬物、菓子、茶など、地域や家庭によって食卓の形は大きく異なります。最初からすべてを再現するのではなく、豆料理を一つ作り、ご飯や野菜を添えるところから始めれば、自宅でも無理なく楽しめます。

    世界の料理全体の入口から知りたい場合は「世界の料理の楽しみ方」を先に読むと、全体の中での位置が分かりやすくなります。

    インド料理とは

    インド料理は、広い国土の中で育まれてきた、数多くの地域料理や家庭料理の総称です。気候、宗教、地域で採れる作物、民族や共同体の習慣によって使う食材や調理法が異なり、「インド料理」という一つの均一な味があるわけではありません。

    小麦を使ったパンが親しまれる地域もあれば、米を中心に食べる地域もあります。乳製品を豊富に使う料理、ココナッツや魚介を生かす料理、豆と野菜を中心に組み立てる料理など、同じ国の中でも食卓の印象は変わります。

    日本では、汁気のあるスパイス料理をまとめてカレーと呼ぶことがありますが、現地では豆の煮込み、野菜料理、肉料理などに、それぞれ固有の名前があります。カレーはインド料理へ入る親しみやすい入口の一つですが、その先には主食、豆、野菜、乳製品、香りの組み合わせを楽しむ広い世界があります。

    インド料理の基本情報

    主な楽しみ方 豆、野菜、肉、米やパンを、香辛料とともに一つの食卓へ組み合わせる

    おすすめの頻度 月2回前後から、普段の食事へ少しずつ取り入れる

    1回の調理時間 約60〜100分

    短時間で楽しむ場合 約35分から

    買い物と片づけを含む時間 約130分

    主な場所 自宅のキッチン

    最初に作りやすい料理 赤レンズ豆のダール、ご飯、簡単な野菜料理

    100分ほどあれば、豆の煮込みとご飯、野菜の副菜を作れます。初回から何種類ものカレーやパンを並べず、豆料理を一品完成させ、香辛料が味と香りへどう働くかを確かめるほうが分かりやすいでしょう。

    35分ほどの日には、ひよこ豆の炒め物、卵とトマトのスパイス煮、前日にゆでた豆を使ったスープなどが向いています。市販の調理キットやミックススパイスも、作り方を知る最初の入口として利用できます。

    インド料理にかかる費用

    インド料理は、家庭にある鍋やフライパンを使えば、専用の調理器具を買わずに始められます。費用は普段の食事に使う米、肉、野菜などと、新しくそろえる香辛料や豆の追加分に分けて考えます。

    手持ちの調理器具を使う場合 初期費用はほぼ0円

    基本の香辛料3種類 約500円〜1,500円

    豆や追加調味料を含む最初の買い物 約1,000円〜3,000円

    2〜4人分の一回の食材費 約700円〜2,000円

    月2回続ける年間追加費用 約12,000円〜36,000円

    最初に用意する香辛料は、クミン、コリアンダー、ターメリックの三種類ほどで十分です。小容量の商品を選べば、使い切れるか分からない段階でも少ない費用で試せます。

    唐辛子は、辛味が必要な料理だけに加えます。辛くしなくても、クミンの香ばしさ、コリアンダーの爽やかさ、しょうがやにんにくの香りによって、奥行きのある料理を作れます。

    赤レンズ豆やひよこ豆、バスマティライス、ギー、ガラムマサラなどは、作りたい料理に合わせて一つずつ増やします。輸入食材をまとめて購入するより、一袋を二、三品へ使う予定を考えて選ぶほうが無駄になりません。

    料理教室へ参加する場合は、単発で数千円ほどから見られます。家庭で再現したいなら、特殊な設備を使わず、一般的なスーパーや輸入食品店で材料をそろえられる講座が向いています。

    インド料理をおすすめする3つの理由

    1.香辛料を入れる順番で、同じ材料の印象が変わる

    インド料理では、香辛料をすべて一度に鍋へ入れるとは限りません。粒のまま使うホールスパイスは油で香りを引き出し、粉末のスパイスは玉ねぎやトマトへ混ぜ、ガラムマサラのような香りの強いブレンドは仕上げに加えることがあります。

    最初に油へクミンシードを入れると、香ばしい香りが料理全体へ広がります。同じクミンでも、粉末を煮込みへ加えた場合は、具材や汁の中へなじむような香りになります。

    香辛料の種類を増やさなくても、入れる時期と火の入れ方を変えるだけで一皿の表情は変わります。三種類ほどの基本を繰り返し使ううちに、それぞれの役割を香りから覚えられます。

    2.豆と野菜だけでも、満足できる食卓を作れる

    インド料理には、レンズ豆、ひよこ豆、緑豆、キマメなどを使った料理が数多くあります。豆を煮込み、野菜料理やご飯と組み合わせれば、肉を使わない日にも食べ応えのある献立になります。

    豆は煮るとやわらかく崩れ、香辛料や香味野菜の味を受け止めます。さらりとしたスープ、濃い煮込み、炒め物、揚げ物など、豆の種類と調理法によって食感も変えられます。

    肉料理と豆料理のどちらか一方を選ぶ必要もありません。少量の鶏肉に豆や野菜を組み合わせ、食卓全体の量と味を整える方法もあります。

    3.地域をたどるたび、違う主食や料理に出会える

    北部の料理を入口にすると、小麦のパン、乳製品、豆や肉の煮込みが目に留まります。南部へ目を向ければ、米、豆、ココナッツ、カレーリーフを使う料理や、米と豆の生地を発酵させるドーサやイドゥリなどが見つかります。

    西部には、野菜を中心とした食卓、沿岸部の魚介料理、乾燥した土地の保存性を考えた料理などがあります。東部では米や魚、からしの香りを生かす料理があり、北東部では発酵食材や燻した肉など、ほかの地域とは異なる食文化も見られます。

    このような分け方も大まかな入口にすぎません。同じ州の中にも複数の地域料理があり、家庭、宗教、共同体によって食べ方は異なります。一皿を作るたびに、その料理が生まれた土地へ関心を広げられることが、インド料理の大きな魅力です。

    最初は豆のダールから始める

    インド料理を初めて自宅で作るなら、赤レンズ豆を使ったダールが取り組みやすいでしょう。赤レンズ豆は比較的短い時間でやわらかくなり、水へ長時間浸さずに調理できる商品もあります。

    ダールという言葉は豆そのものや、豆を使った料理を指します。地域や家庭によって使う豆、濃さ、香辛料、仕上げ方が異なるため、一つの決まったレシピだけが正解ではありません。

    初回は、赤レンズ豆、玉ねぎ、トマト、しょうが、にんにく、クミン、ターメリックを使った素朴な一品にします。辛さは唐辛子を入れず、食べる直前に黒こしょうを少し振る程度でも構いません。

    赤レンズ豆のダールを作る流れ

    1.豆を洗って煮る

    赤レンズ豆を商品の表示に従って洗い、鍋へ入れます。二人分なら100グラムほどを一つの目安とし、水は400〜500ミリリットル前後から加えます。

    ターメリックを少量入れて火にかけ、煮立ったら弱めの火でやわらかくなるまで煮ます。水分が少なくなりすぎた場合は、熱い湯を少しずつ加えます。

    豆の粒が崩れ、全体がとろりとしたら、塩で薄く味を整えます。商品によって煮える時間が異なるため、表示と豆の状態を優先します。

    2.香味野菜を炒める

    別のフライパンや小鍋へ油を入れ、クミンシードを使う場合は弱めの火で温めます。香りが立ったら、刻んだ玉ねぎ、しょうが、にんにくを加えます。

    玉ねぎがしんなりしたところへトマトを加え、水分を飛ばしながら炒めます。コリアンダーパウダーを使う場合は、焦げないよう火を弱めて混ぜます。

    3.豆と合わせて味を整える

    炒めた香味野菜を豆の鍋へ加え、数分煮て味をなじませます。濃すぎれば湯を加え、スープとして食べやすい濃さに整えます。

    仕上げにガラムマサラを使う場合は、ごく少量から加えます。香りが足りないと感じても、一度に多く入れず、混ぜてから確かめます。

    4.ご飯とともに盛る

    白いご飯でも楽しめますが、バスマティライスを用意すると、細長い米と香りの違いを感じられます。初回から炊き方を複雑にせず、商品の表示に従って炊きます。

    ダールをご飯へ少しずつ掛け、好みでヨーグルトや刻んだ香草を添えます。豆の煮込み、ご飯、冷たいヨーグルトの温度と食感の違いが、一皿を単調にしません。

    最初に覚えたい香辛料

    インド料理には多くの香辛料が使われますが、最初から十種類以上を購入する必要はありません。基本の三種類を使い、何が香り、色、味を変えたのかを確かめます。

    クミン

    クミンには、種の形を残したシードと粉末があります。シードは油で加熱すると香ばしい香りが立ち、粉末は煮込みや炒め物へなじませやすいことが特徴です。

    最初はどちらか一方でも構いません。豆料理や野菜炒めを作りたいならシード、計量のしやすさを優先するなら粉末から始められます。

    コリアンダー

    コリアンダーシードを粉末にした物には、甘さを思わせる爽やかな香りがあります。煮込みの土台として使いやすく、クミンと組み合わせると香りに広がりが生まれます。

    葉のパクチーも同じ植物ですが、種の香りとは印象が異なります。葉が苦手でも、コリアンダーパウダーまで避ける必要はありません。

    ターメリック

    ターメリックは、料理へ黄色を加える香辛料です。香りとほろ苦さもあるため、色を濃くしようとして大量に入れません。

    粉が衣服や樹脂製品へ付くと色が残ることがあります。容器を鍋の上から直接振らず、小さなスプーンで量ります。

    唐辛子

    辛味を加える材料で、インド料理のすべてに必要なわけではありません。辛い料理が苦手なら、初回は使わず、香りと塩味を整えるところから始めます。

    日本で販売される「チリパウダー」には、複数の香辛料や塩を混ぜた製品もあります。赤唐辛子だけを使いたい場合は、原材料表示を確認します。

    ガラムマサラ

    ガラムマサラは、複数の香辛料を組み合わせたブレンドです。配合は商品や家庭によって異なり、一種類の固定された香りではありません。

    仕上げへ少量加えると華やかな香りを足せますが、基本の三種類とは役割が重なる部分もあります。最初の一皿が完成してから買い足しても十分です。

    香りを引き出すタルカを知る

    油やギーへホールスパイスや香味材料を入れ、香りを引き出す工程は、タルカやテンパリングなどと呼ばれます。豆料理へ仕上げとして注ぐほか、料理の最初に行うこともあります。

    クミンシード、マスタードシード、にんにく、乾燥唐辛子などが使われますが、材料によって油の中で跳ねることがあります。初めはクミンシードだけを弱めの火で温め、香りが立ったら次の材料へ進む方法が安心です。

    油から煙が出るほど熱くせず、鍋へ顔を近づけません。香辛料が黒く焦げると苦味が出るため、香りが立ったところで火を弱めるか、次の材料を加えます。

    豆の煮込みへタルカを注ぐと、やわらかな豆の味に、油へ移った香りが重なります。この一工程を覚えると、同じ豆料理でも仕上がりを変えられます。

    ご飯とパンは地域や料理に合わせて選ぶ

    インドの主食はナンだけではありません。米、ロティやチャパティ、パラタ、プーリー、ドーサなど、地域と食事によってさまざまな主食が組み合わされます。

    ナンは、タンドールと呼ばれる高温の窯で焼くパンとして知られています。家庭のフライパンやオーブンで作る方法もありますが、専門店のタンドールで焼いた物と同じ仕上がりになるわけではありません。

    自宅で粉から始めるなら、発酵を必要としないロティやチャパティのほうが工程を抑えられます。ただし、薄く丸く伸ばして柔らかく焼くには練習が必要なため、初回はご飯を合わせ、料理に慣れてから挑戦してもよいでしょう。

    米にもバスマティライスだけでなく、地域ごとに多様な品種があります。香りのある細長い米を試したい日はバスマティ、普段の食卓へ取り入れたい日は家庭にある米というように使い分けられます。

    野菜料理を一品加えて小さなターリーにする

    ターリーは、大きな皿や盆に複数の料理を組み合わせて食べる形式を表す言葉です。内容は地域や店、家庭によって異なり、いつも同じ料理が並ぶわけではありません。

    自宅では、ご飯、ダール、野菜料理、ヨーグルトまたは漬物という四つほどを用意すれば、小さなターリーのように楽しめます。一品ずつ大量に作るのではなく、少量ずつ味と食感を変えます。

    野菜料理には、じゃがいもとカリフラワー、キャベツと豆、ほうれん草とじゃがいもなど、手に入りやすい材料を使えます。初回は、クミンを香らせたキャベツ炒めのような簡単な一品を添えるだけで十分です。

    ダールのやわらかさ、ご飯の粒、野菜の歯ごたえ、ヨーグルトの冷たさが加わると、一つの濃い料理だけを食べる場合とは違う楽しさが生まれます。

    ヨーグルトや漬物が食卓をつなぐ

    インド料理では、ヨーグルトをそのまま添えるほか、野菜や香辛料を加えたライタとして食べることがあります。辛い料理の横へ冷たいライタを置くと、口の中の印象を変えられます。

    きゅうりを細かく切り、無糖ヨーグルト、塩、好みでクミンや香草を加えれば、家庭でも簡単に作れます。乳製品を食べない場合は、無理に用意する必要はありません。

    アチャールと呼ばれる漬物も、食卓へ塩味、酸味、辛味を加えます。市販品には非常に辛い物や塩気の強い物もあるため、最初は少量だけ添えます。

    主菜を濃くしてすべての味を一皿へ入れるのではなく、ヨーグルトや漬物を横へ置き、食べながら味を調整することもインド料理の面白さです。

    食文化を一つの決まりへまとめない

    インドでは、宗教、地域、家庭、共同体、個人の考え方によって、食べる物や避ける物が異なります。菜食を選ぶ人もいれば、鶏肉、魚、羊肉などを食べる人もいます。

    牛肉、豚肉、卵、乳製品、玉ねぎ、にんにくなどの扱いも、一律ではありません。「インドの人は全員これを食べない」「この宗教なら必ずこの食事」というように決めつけないことが大切です。

    誰かのために料理する場合は、食べられない物を推測せず、本人へ具体的に確認します。肉や魚だけでなく、だし、油、調味料に含まれる原材料まで聞くと安心です。

    料理の背景を学ぶときも、華やかな宮廷料理や人気の外食だけでなく、豆、ご飯、野菜を組み合わせた日々の家庭食へ目を向けると、インド料理の幅が見えやすくなります。

    最初にそろえたい道具

    インド料理の多くは、一般的な家庭用の鍋とフライパンで作れます。タンドール、大きな鉄板、石臼などの専用設備を、最初から用意する必要はありません。

    最初に必要なもの

    包丁、まな板、深めのフライパンまたは鍋、小鍋、木べら、計量スプーンがあれば十分です。香辛料を先に量る小皿を二、三枚用意すると、加熱中に慌てずに済みます。

    豆を煮る鍋には、吹きこぼれにくい少し深さのある物を使います。タルカを作る場合は、小さなフライパンや鍋があると、少量の油と香辛料を扱いやすくなります。

    続けるなら用意したいもの

    豆料理を頻繁に作るなら、圧力鍋や電気圧力鍋が役立つことがあります。商品の取扱説明書に従い、豆の種類と量に合った方法で使います。

    ロティを作るなら、広い台と麺棒、厚手のフライパンが候補になります。ホールスパイスを砕く場合は、小さなすり鉢やスパイスミルも使えます。

    最初は後回しにできるもの

    タンドール、専用のチャパティ台、大容量のスパイスケース、多種類の銅製食器は、初回には必要ありません。見た目から道具をそろえるより、一つの鍋で豆料理を完成させることを優先します。

    香辛料は少量で乾燥を保つ

    香辛料は、高温、湿気、光によって香りが弱くなります。コンロのすぐ横や日当たりのよい窓辺を避け、ふたを閉めて乾燥した場所へ保管します。

    最初から統一した容器へ詰め替えず、商品名、原材料、賞味期限が分かる元の容器で使う方法が安心です。似た色の粉が増えると、見た目だけでは区別しにくくなります。

    計量するときは乾いたスプーンを使い、蒸気の上で瓶を直接振りません。湿気が入ると固まりやすくなり、品質の変化にも気づきにくくなります。

    香りを確かめるために粉へ顔を近づけすぎると、鼻や目への刺激になることがあります。容器から少し離れた位置で、手であおぐように香りを確認します。

    安全に調理するために

    調理前、生の肉や魚、卵へ触れた後、食事の前には手を洗います。生で食べる野菜や香草は先に切り、肉へ使った包丁、まな板、菜箸を洗わずに完成した料理へ使いません。

    鶏肉やひき肉を使う料理は、中心まで十分に加熱します。トマトや香辛料で色が濃くなると肉の色だけでは判断しにくいため、大きな部分を割って状態を確かめます。

    ホールスパイスを油へ入れると、材料によっては跳ねることがあります。濡れた香辛料や器具を熱い油へ入れず、換気扇を使い、鍋へ顔を近づけません。

    唐辛子を触った手で目や顔へ触れないようにします。刺激を受けやすい場合は食品調理用の手袋を使い、包丁、まな板、作業台へ残った粉もよく洗います。

    ナッツ、乳製品、小麦、卵、マスタード、豆類などを使う料理があります。市販のミックススパイスやカレーペーストにも複数の原材料が含まれる場合があるため、アレルギーがある人は表示を確認します。

    豆料理やカレーを多く作った場合は、鍋のまま室温へ長く置きません。保存する分は浅い清潔な容器へ小分けして速やかに冷まし、冷蔵または冷凍します。食べるときは底から混ぜ、全体を十分に再加熱します。

    続けるほど変わる五つの楽しみ方

    第1段階 豆料理とご飯を一食完成させる

    最初は赤レンズ豆のダールを作り、普段のご飯と合わせます。三種類ほどの香辛料を量り、豆を煮て、香味野菜を加える流れを経験します。

    香りが弱かったか、塩味はちょうどよかったかを一つだけ覚えておきます。初回から地域料理を完璧に再現するより、もう一度作れる一皿にすることが大切です。

    第2段階 同じ料理で香りの違いを比べる

    同じダールをもう一度作り、クミンシードを最初に油で温める、ガラムマサラを最後へ少量加えるなど、一つだけ条件を変えます。

    毎回違うスパイスを増やさず、同じ材料で香りの出方を比べると、それぞれの役割が分かりやすくなります。

    第3段階 野菜料理とヨーグルトを組み合わせる

    豆料理の横へ、野菜炒めやライタを加えます。濃さ、温度、食感の違う物を少量ずつ並べ、食卓全体を考えるようになります。

    一品の味を強くするだけでなく、別の料理と一緒に食べたときに心地よい濃さへ整えられるようになります。

    第4段階 地域ごとの主食と料理を学ぶ

    北部のパンと煮込み、南部の米と豆、沿岸部の魚介料理、地域ごとの野菜や発酵食材などへ興味を広げます。料理の名前だけでなく、気候、宗教、農産物とのつながりも調べます。

    ナンだけでなくロティを焼く、バスマティライスで炊き込みご飯を作るなど、主食の違いも実際の食卓で比べられます。

    第5段階 自分の小さなターリーを育てる

    好きな豆料理、季節の野菜料理、ご飯やパン、ヨーグルト料理を組み合わせ、自分が繰り返し作りたい献立を持ちます。季節や食べる人に合わせ、肉を使う日と野菜中心の日を選べるようになります。

    料理教室で地域の作り方を学んだり、現地の料理名や食文化を調べたりする方法もあります。見本を表面的にまねる段階から、背景を尊重しながら自分の食卓へ取り入れる段階へ変わっていきます。

    あわせて楽しみたい関連する趣味

    スパイスカレー

    スパイスカレーは、クミン、コリアンダー、ターメリックなどを使い、香りと味を一皿へ組み立てる料理です。インド料理の中でも煮込み料理と香辛料の扱いへ集中し、玉ねぎやトマトの加熱による変化を深めたい人につながります。


    スパイスブレンド

    スパイスブレンドは、複数の香辛料を少量ずつ合わせ、比率と使い方による香りの違いを確かめる趣味です。ガラムマサラや地域ごとのミックススパイスに興味を持ち、自分で香りを調整したくなった人に向いています。


    スープ作り

    スープ作りでは、豆、肉、野菜、香味材料を煮ながら、濃さとうま味を整えます。ダールのような豆料理から、さらりとしたスープ、酸味のある汁物まで、インド料理の煮る技法を別の料理と比べられます。


    小鍋の中から、広い食文化へ近づいていく

    やわらかく煮えた豆へ、クミンの香りを移した油を注ぐ。鍋の表面に小さな輪が広がり、静かな豆料理へ香ばしい輪郭が加わります。

    初めての休日は、スパイス棚をいっぱいにしなくても大丈夫です。赤レンズ豆と玉ねぎ、トマト、しょうが、クミン、ターメリックを用意し、ご飯に合うダールを一つ作ってみてください。

    次は野菜料理を添える。バスマティライスを炊く。別の地域の豆料理を調べる。小さな鍋から始まった一食は、休日を重ねるほど、地域、主食、香り、暮らしの違いを知る入口へ広がっていきます。


    休日のよりみち帖では、気軽に試せるものから、少しずつ時間をかけて深めていくものまで、さまざまな趣味やレジャーを紹介しています。「次の休日は何をしよう」と迷ったとき、新しい楽しみを見つける小さなきっかけになれたらうれしいです。これからも思わず試してみたくなる趣味を丁寧に紹介していきますので、ぜひフォローして、次の記事も覗いてみてください。

    ほかの趣味やレジャーも探してみたい方は、こちらの一覧から気になるものを覗いてみてください。

    記事作成に使用している元情報や、データの整理方針についてはこちらで紹介しています。


     
     
     
    休日をもう少し楽しみたくて、趣味やレジャーを調べています。時間、費用、始めやすさ、続けた先の楽しみまで、自分なりに整理して紹介します。 ※各趣味の記事を書いている専門家や熟練者の方を募集予定です。記事内で紹介して興味がある方と繋げられたら良いなと思っています。

    あなたへのおすすめ