
ep001:止まり木で考える、部下と、仕事の楽しさ
バー心の羅針盤を開店して2週間。
今までお世話になった方を招待したり、友人たちが訪れてくれた。
慌ただしくも、好きな人たちと過ごしていました。
少しずつ顔なじみの割合も落ち着いてきて、新しいお客様を迎え入れる雰囲気が整ってきた気がします。
さて、金曜日の今宵は、どんなお客さまがいらっしゃってくれるのか、楽しみです。
○○
今日も自分の仕事ができなかった気がする・・・
食事も味をあまり感じなかったな・・・
少し飲んで、気分を紛らわすか
・
・
・
適当に歩きすぎたかな?
この通り、店自体も少ないしあまり飲むところないんだよなぁ・・・
ん?
あんなところに、バーなんてあったっけ?
ひとりだし、たまにはバーも良いかもしれないな
カランコロン♪
マスターM
いらっしゃいませ
カウンターしかありませんが、お好きな席にお座りください。
○○
はぁ・・・
ここって前からありましたか?
マスターM
まだ開店して一月も経っていないんです。
お客さまに見つけていただいて、大変光栄です。
○○
そうだったんだ。。。
あまりお酒には詳しくないから、食後にさっぱりするカクテルを。
マスターM
お客さまはミントの香りはお好きでしょうか?
まだまだ暑い季節、南国のカクテル、モヒートはいかがでしょうか?
○○
あぁ、ラム酒のカクテルね。
それでいいよ。
マスターM
かしこまりました。
・
・
・
マスターM
お待たせいたしました、モヒートでございます。
○○
ゴクゴク・・・
あぁ、うまいっ!
モヒートって、こんなにうまかったっけ!?
マスターM
ありがとうございます。
暑い夏、疲れた時にはミントのさわやかな香りが癒やしをもたらしてくれますよね。
特に仕事で疲れたときには、気分も変えてくれるものです。
○○
・・・、疲れてるの、見抜いてたの?
マスターM
失礼いたしました。
職業柄、お客さまがドアを開いた瞬間から、どのようなお方なのか、何をお求めなのか、観察してしまうのです。
私がカクテルをお作りしているときも、ため息をつかれておりましたので。
○○
そうか・・・、人前ではため息をつかないようにしていたのに、最近はため息がでていたのかな。
マスターM
今は他のお客さまもいらっしゃいません。
ゆっくり体も心もお休めくださいませ。
○○
そうさせてもらう。
・・・
少し話聞いてもらっても良いかな?
さっき仕事でって言ってたよね。
本当にそうで、プレイヤーとしてばりばり楽しく仕事してたのにさ、今年に入ってチームリーダーとなって部下を持つことになったんだよね。
元々、出世には興味がなくて現場第一線で働きたかったのに、部下の面倒も見なくちゃいけなくて、自分の仕事がどうしても後回しになって・・・
初めて部下を持って、まだ1年や2年目の子たちだから、ひとりでばりばり活躍するには、まだまだ面倒見なくちゃいけなくて、もっとやりたい仕事があるのにそれができないのがストレスなんだよね。
マスターM
そうだったのですね。
お客さまは仕事ができるのでしょうね。
だからこそ、期待されたのでしょう。
ちなみにお客さまが仕事で楽しい、やりがいがあるという瞬間はどのような時なのでしょうか。
○○
んー、単純に一番は契約取れたときは、嬉しいし、ヨッシャ!ってなる。
でも、契約取って終わりじゃなくて、顧客から会塚さんのフォローがあって社内でも評価高くて良かったです、みたいな声を聞くときが一番感動するかな。
マスターM
なるほど、会塚さまは営業をされているのですね。
それでも会塚さまは単純に契約ではなく、顧客の喜んでいる姿が見たくて、プレイヤーとして働きたいのですね。
会塚
そう!
もっと顧客に喜んでもらいたいんだよね。
マスターM
それでは、もし部下の方たちから顧客の契約が取れ、さらに喜んでもらえましたと笑顔で報告を受けたら、会塚さまはどうお感じになるでしょうか。
会塚
ん・・・
それはちょっと嬉しい。
マスターM
おそらくですが、会塚さまは関わる方の成長を見るのが好きなのでしょうね。
差し出がましいことを申しますが、部下の方と一緒に仕事をする時間を作り、部下の方たちに仕事の喜びについて伝えていくのはいかがでしょうか?
顧客の満足が次の仕事につながる、会塚さまはこの仕事の本質をしっかりご理解されていると思います。
会塚
確かに、単純に人の喜ぶ姿や成長する姿は好きだな。
単純にやり方を教えてただけでは、やつらも成長できないかもしれない。
僕の仕事を間近で見てもらって、仕事の楽しさを伝えていく方が早いし、成長につながる気がする。
今まではちょっと形にこだわって、空回りしていたな。
マスターM
そうかもしれませんね。
しかし、その経験があるからこそ、必要な行動がわかってきたのかもしれませんよ。
会塚
確かに。
今日はここにやってきて、マスターと話ができて良かった!
ありがとう!!
マスターM
とんでもございません。
お客さまのお話を聞くことも、バーテンダーとしての仕事でありますから。
それに、会塚さまの笑顔が見られたことが、なによりもバーの本分でもございます。
会塚
バーの本分?
マスターM
はい、これは私の想いでもあるのですが、バーは止まり木だと考えています。
自由に飛び回れる鳥でも、いつかは疲れる。
その疲れたときに立ち寄るのが止まり木、バーでございます。
そこでは自由に過ごせます。
友人たちと話も良い、ひとり喜びや悲しみに慕ってもいい。
ただ、私は止まり木から新たに旅に出かけるときには、笑顔になってもらいたいのです。
会塚
そうなんだ。
止まり木、笑顔・・・
ここ、良いバーだね。
あまりバーは知らないけど(笑)
マスターM
ありがとうございます。
・
・
・
会塚
2杯めもいただいて、いろいろとすっきりした。
また、遊びに来ても良いかな。
マスターM
もちろんでございます、会塚さま。
会塚
僕は会塚、会塚 元(あいづか はじめ)。
覚えていてくれたら嬉しい。
マスターM
承知いたしました、会塚さま。
バー心の羅針盤は、いつでもお待ちしております。
会塚 元
羅針盤か・・・
僕も彼らにしっかりどこに向いて仕事をするのか示すのが、仕事なのかもしれない。
今日は本当にありがとう!
マスターM
こちらこそ、ありがとうございました。
またのご来店、お待ちしております。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます!
裏方です。
私も会社員として働き、もう長くなりました。
その中で、チームリーダーとして、いろいろなチームのリーダーをさせてもらえました。
その中で思ったのは、職種によって仕事の方法や目指すところが違う、ということです。
仕事の本分は「顧客に価格以上のものを提供する」ことだと、私は考えています。
私はもう長くWEB業界にいますが、ECサイト運営、コーダー(フロントエンジニア)、ディレクター、プロジェクトマネージャーなど、経験してきましたが、それぞれ仕事の方法・目指すものが違いました。
リーダーをさせていただいたときは、制作チーム、ディレクターチームのリーダーを務めてきました。
制作チームでは、デザイナーもフロントエンジニアもいるなか、デザイナーは見た目の良さ、使い勝手、UI/UXを、フロントエンジニアはデザイナーの要望と合わせて、さらなる使い勝手を目指す、というWEBサイトとしての完成度の高さを目指します。
ディレクターチームでは、お客さまのご要望をどうすればWEBサイトで到達できるのか、サイトの仕組みやデザインの方向性、それだけではなくマーケティングなどの手法も用いて、運用面含めてWEBサイトのあるべき姿を明確化します。制作進行管理のお仕事もありますけどね(笑)
同じWEBサイトを作る、という名目の中でも目指す方向性が違うんですよね。この意識はみんなで統一させる必要があると思います。
私はリーダーになる前は、いろいろなチームから仕事を依頼されたり、相談されたりと、いちプレイヤーとして信頼されていました。
それに応えるため、知識もスキルも蓄えて、提供できるようにしていたものです。
そして、それぞれのチームでリーダーになったときには、上司からの要望を受けつつ、それでも部下(この表現はあまり好きではないのですが…)たちには楽しく作業をしてもらうことを大前提にすることを考えました。
そういうのもWEB制作者であっても、ディレクターであっても、仕事が楽しくないと続かない、どこかに自分のやりがいを見つけることが大切だと考えました。
それは、私がそうだから(笑)
私は正直に言うと、好きなことでしか続かないんです。
正直、会塚 元さんのように徐々にやる気が無くなっていきます。
仕事なんだから、そんなこと言わずにやるべきでしょ。
という声が聞こえてきますが、みんなが同じ考え方を持っているとは思えません。
「好き」「やりがい」がなにより大事な人達もいるんです。
そう、部下にもこのタイプの方がいると思うのです。
特にクリエーターと言われる、デザイナーやエンジニアはモノ作りが好きなので、このタイプが多いと思います。
なので、一緒に作業する仕事でなくても、その人の好きなポイントをヒアリングしながら、その人の好きな作業を分担したり、逆に苦手なポイントは好きな人とスイッチしたり私が担当したり、という運用にしたのです。
結果、特に制作チームのときにはうまく回り、他のチームからも楽しく仕事してる、という評価をもらったものです。
そう、チームの部下・メンバーが増えた時に大切にすることはこの3つになると思います。
その職種のやり方や方向性を明確にすること
仕事の楽しさ、やりがいを伝える、もしくは、部下・メンバーの楽しさややりがいを理解すること
その楽しさ・やりがいを大切にすること
この3つが揃えば、仕事を無理なく続けられると思っています。
もちろん、ディレクターチームでもこの考え方をベースに業務のアサインを行っていましたが、特に不満は出てこず、うまく案件を捌いていました。
あ、もうひとつ大切なことがありましたね。
それは、コミュニケーションを取ること。
コミュニケーションは普段の会話も、業務としての会話もすべて含まれると思います。
これはメンバーに楽しさ・やりがいを伝えるときにも、ヒアリングするときに本音を引き出すためにも、なにより大切だと思います。
そんなコミュニケーションのお話は、またいつかやりたいですね。
少しお話がそれてしまいましたが、私が仕事を続けるポイントとして、「楽しさ」「やりがい」を大切にしていたから、このような結論にたどり着いたのです。
ただ、これは管理職ではまた変わってきてしまいますね。
今回は「初めてリーダーになった」「部下は初めて持った」そんなときに、少しでも参考になればと思って書きました。
メンバー・部下とコミュニケーションを取って、その人の「楽しさ」「やりがい」を知ることで、あなたの成長にも、部下・メンバーの成長にもつながっていくと信じています!!
ここまでお読みいただき、ありがとうございます☆
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