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【動画付短線小説】【JACK】─倖兞 途䞭の䞖界第十八倜 地䞋祭壇

翌朝。廃郜カルディア。

軍は、䞘に残した。ノァルグの呜什は、昚倜ず同じだった。

「䞉癟は入れるな」

䞀拍。

「少人数だけだ」

異論は、出なかった。

南雲。神宮寺。五島。飛鳥。ブラニ。ノァルグ。護衛兵が䞉名。

静寂の街。颚も止んでいる。死者は境界の内偎に立ったたた、こちらを芋おいる。远っおこない。動かない。ただ、芋おいる。

ノァルグが歩き出した。

「行くぞ」

誰も、止めなかった。

◇

䞭倮区。厩れ萜ちた教䌚。

か぀お、カルディアで最も倧きな瀌拝堂だった。今は屋根の半分がない。壁には黒い染み。割れた窓。倒れた柱。祭壇も、既に半分厩れおいる。

昚日、王城で芋぀けた地図。黒く塗り朰されおいた区画。その、真䞊だった。

ブラニ「ここですか」

ノァルグ「ああ」

五島が床を芋る。石の隙間。现く、黒い亀裂。昚日、死者の胞から地面ぞ沈んでいたものず、同じ。

五島「繋がっおる」

南雲「䞋か」

ノァルグは答えない。厩れた祭壇ぞ近づき、石を䞀枚退ける。

ギギギ  。

重い、湿った音。その䞋に石階段。闇の底ぞ続いおいる。

冷たい颚が吹き䞊がる。腐った果実のような、甘い臭い。錻を突く。

飛鳥が肩を震わせた。

「寒い  」

神宮寺が䜎く蚀う。

「違う。空気が冷たいんじゃない」

南雲が先頭ぞ出る。い぀もの長剣。黒鋌剣ではない。䜕の銘もない。䜕の魔力もない。

神宮寺が《護生灯》を掲げる。淡い金。階段を照らす。だが光は十数段先で、闇に飲たれる。揺れる。小さくなる。

誰も喋らない。足音だけが、地䞋ぞ萜ちおいく。

コツ  。
コツ  。
コツ  。

ブラニは槍の柄を匷く握っおいる。最埌尟の兵が、䞀段遅れる。名前は呌ばれない。

飛鳥「倧䞈倫」

ブラニ「オヌクの村にも、祟りの穎っお蚀い䌝えがありたした。近づいたら、二床ず戻っお来られない」

飛鳥「  瞁起でもない」

ブラニ「はい。だから、䜙蚈に足が動かないんです」

ノァルグは振り返らない。

「動け」

それだけだった。

ブラニ「  はい」

五島は笑わなかった。兵の靎音が、遅れお揃う。

◇

やがお、階段が終わる。巚倧な地䞋空間。

飛鳥「  」

蚀葉を倱う。

石柱。厩れた回廊。倩井は《護生灯》でも芋えない。壁、床、柱、すべおが叀い。カルディアより、ずっず叀い。

その時、暪の回廊から声。

「  誰か。いる」

党員が止たる。南雲の剣が䞊がる。闇。足音が二぀、ゆっくり近づく。

䞀人は男。血たみれ。折れた剣。
もう䞀人は女。杖を支えに歩いおいる。倖套は半分、焌けおいた。

ブラニ「  人」

男がノァルグを芋る。顔が倉わる。

「陛䞋」

ノァルグ「  ナダ」

女も壁ぞ手を぀いたたた、頭を䞋げる。

「ハンナです  。《暁の牙》の  」

飛鳥「生きおた  」

神宮寺「二人だけか」

ナダが目を䌏せる。

「  はい。私達以倖は  行方䞍明です」

ノァルグ「昚日、匓士゚リオの遺䜓を回収した」

ナダ「  そうでしたか」

拳を握る。匷く。頭をうなだれる。ハンナは䜕も蚀わない。目の焊点が合っおいない。

ナダの脇腹。黒く固たった血。立っおいるのが䞍思議なくらいだった。ハンナの杖先に、光はもうない。

ハンナが、掠れた声を出す。

「鐘が鳎るたび、䞋の䜕かが、こちら偎ぞ来たす」

それ以䞊は蚀わない。䜕を芋たのかも、聞かない。二人の顔が、すでに譊鐘を鳎らしおいる。

ノァルグ「䞊ぞ戻れ」

ナダ「しかし」

「呜什だ。生き残った者たで、ここで死なせる気はない」

ナダはノァルグを芋る。やがお、頭を䞋げた。

「  埡意」

神宮寺が《護生灯》を近づける。淡い金。ナダの脇腹を包む。荒かった呌吞が僅かに萜ち着く。ハンナも目を閉じた。

飛鳥「これで歩けたす」

神宮寺「応急凊眮だ。無理はするな」

ノァルグが護衛兵のうち二名を芋る。

「二人を䞘の陣たで送り届けろ」

「はっ」

残る護衛は䞀名。若くない。槍の石突きが、床ぞ䞀床圓たる。

ナダ「陛䞋」

ノァルグ「行け」

「  埡意」

二人の兵に支えられ、ナダずハンナが階段ぞ向かう。足音が遠ざかる。

コツ  。
コツ  。

やがお、消えた。

ノァルグが奥を芋る。

「進む」

◇

残った護衛兵。JACK䞀行。ノァルグ。さらに、地䞋ぞ。

壁䞀面、叀代文字。昚日、矊皮玙に残っおいた圢に䌌おいる。だが単語ではない。文字そのものが、壁から滲み出るように蠢いおいる。

その䞋、黒い脈。血管のように石を這い、床ぞ沈み、たた珟れ、奥ぞ続く。

ブラニ「䜕お曞いおあるんですか」

ノァルグ「知らん」

五島だけが壁を芋る。長い沈黙。壁ぞ顔を近づける。觊れない。

南雲「読めるのか」

五島「読めん。叀すぎる」

南雲「じゃあ、䜕だ」

五島「異臭だ」

飛鳥は、それ以䞊聞かなかった。

その時、ノァルグが止たる。

壁の䞀郚が、他ず違う。石が倧きく欠けおいる。そこだけ亀裂が新しい。呚囲の石ずは、明らかに時代が違う。

南雲「誰かが壊した跡か」

ノァルグ「ああ」

飛鳥「知っおるんですか」

ノァルグはすぐには答えなかった。壁を芋る。いや、壁ではない。その向こうを芋おいる。

「カルディアは、ノァルハむトの郜垂だった。今から二十䞃幎前。ただ父が王だった頃、この街で地䞋氎路の拡匵工事が行われた」

神宮寺「氎路」

「ああ。人が増えた。氎が足りなくなった。それだけの工事だった」

飛鳥「それだけ  」

「ああ。ただ、䞭倮地䞋には叀い犁什があった」

五島「䜕お」

ノァルグ「掘るな」

静寂。

飛鳥「理由は」

「残っおいなかった」

五島が僅かに目を现める。蚀わなくおも、壁の欠けがそれを瀺しおいる。

南雲「䜕癟幎も前の犁什。理由なし。無芖した」

ノァルグ「そうなる」

飛鳥「でも  普通そうですよね」

誰も、吊定しなかった。

ノァルグ「工事の途䞭、黒い石柱が出た。叀い。文字も読めない。甚途も分からない。䜜業の邪魔だった」

五島「壊したのか」

ノァルグ「䞀本だけ」

静寂。

「その倜、鐘が鳎った」

飛鳥の《灯火》が、小さく揺れる。

ブラニ「カルディアの倧鐘が」

ノァルグ「違う。地䞋からだ。俺も、あの鐘を聞いた。父ず」

◇

二十䞃幎前。倜。ただ、カルディアが生きおいた頃。

宿舎。少幎だったノァルグ。窓の向こう、灯り。酒堎。人の声。銬。垂堎。パンを焌く匂い。笑い声。

そしお突然。

ゎォォォン――。

地面の䞋から、鐘。䞀床。街䞭の犬が同時に吠えた。二床目。銬が暎れた。䞉床目。父王が立ち䞊がった。

ノァルグは芚えおいる。父の顔を。戊堎でも芋たこずのない顔だった。恐怖ではない。もっず叀いもの。知っおいる者だけがする、顔。

その倜、父は䞀床だけ、ある名を口にした。

ノァルガド。

そしお蚀った。二床ず、その名を呌ぶな。探すな。調べるな。死者の名ずしお、忘れろ。

◇

珟圚。地䞋。

ノァルグ「あの時は、䜕を恐れおいたのか分からなかった」

飛鳥「今は」

ノァルグが黒い脈を芋る。

「分かり始めた」

それ以䞊、幎衚は語らない。護衛兵の槍が短く鳎る。手が滑っただけだった。誰も責めない。

◇

さらに奥。郚屋の䞭倮。黒い石碑。

削った跡が無数。文字を消そうずした跡。だが䞭倮だけ、赀黒く残っおいる。

ノァルグが近づく。䜎く、読む。

「  灜、犍、王」

静寂。

「ノァルガド」

昚日、王城で口にした名。今、石の䞊にある。蚘録ではない。䌝承でもない。珟堎。

南雲「消された区画の、真䞋だな」

神宮寺「残っおいた」

ノァルグ「違う。残されおいた」

誰が削ったのか。い぀削ったのか。䜕床消そうずしたのか。誰も聞かない。石が、すでに戻っおいる。

ゎォォォン  。

鐘。塔ではない。昚日の、䜎い方。地䞋党䜓が震える。骚の髄たで。

壁の文字が䞀斉に止たる。黒い脈が、青癜く䞀床だけ脈打぀。

ブラニ「䜕」

飛鳥「䞋です」

ノァルグだけが、動かない。護衛兵が、半歩、階段偎ぞ寄る。

◇

パキ  。

壁。䞀本、亀裂。誰も動かない。

パキ  。
パキ  。

飛鳥「嫌な音  」

ノァルグ「䞋がれ」

党員、䞀歩退く。

ノァルグが剣を抜く。斬らない。剣先を床ぞ立おる。空気が沈む。昚日、䞘で軍を止めた時ず同じ重さ。銬ではない。石が先に屈する。

亀裂が止たる。兵士䞉癟を䞋がらせた男。その力が、今、壁を抌さえおいる。

だが、止たったのは壁だけ。床が抗う。剣先の呚囲は石が持ちこたえる。その倖偎が、ゆっくり沈む。抌さえおいるのに、沈む。止める偎が匱いのではない。䞋からの力が、それ以䞊。

ズズズズ  。

祭壇の床が動き始める。生き物のように。

ブラニ「動いおる」

石碑が沈む。腰。胞。そしおその䞋。巚倧な黒い穎。底は芋えない。

冷たい颚が吹き䞊がる。腐臭。甘い臭い。埮かに、肉の裂けるような音。黒い脈が、穎の瞁からさらに䞋ぞ萜ちおいる。

飛鳥の《灯火》が、ここで初めお倧きく揺れる。穎を向かない。地面から逃げるように傟く。

飛鳥「  嫌がっおる」

それ以䞊、声が出ない。

南雲「ただ䞋か」

ノァルグ「ああ」

剣を抜く。床の沈みは止たらない。だが穎の瞁だけが、僅かに持ち盎す。萜ち切らない。蓋が、䞭途で噛んでいる。

ノァルグ「ここは、入口に過ぎん。祭壇は、蓋だ」

南雲は剣を䞋ろさない。

「䞉癟で降りれば、䞉癟死ぬ」

ノァルグ「今も同じだ」

神宮寺「なら戻るか」

ノァルグ「ただだ。蓋の䞋を芋ずに戻れば、二十䞃幎前から䜕も倉わらん」

南雲「芋るだけだな」

ノァルグ「ああ。今日は、それ以䞊するな」

南雲「十秒だ」

ノァルグ「ああ」

◇

党員が瞁ぞ立぀。それ以䞊、出ない。護衛兵は䞀段埌ろ。槍は䞋ろさない。足だけが、階段を芚えおいる。

底は最埌たで芋えない。

䞀。
青癜い光が、䞀぀点く。街の死者の胞ず同じ色。

二。䞉。
隣にも点く。消える。たた点く。

四。五。
黒い脈。穎の底から壁ぞ、床ぞ、街の方ぞ䌞びおいる。

六。
削られた傷の䞭、赀黒い線が戻る。名の圢。

䞃。
瞁が、靎底䞀枚分沈む。飛鳥の《灯火》が、さらに傟く。

八。九。
神宮寺の金が、瞁で濁る。底たでは届かない。

十。

ノァルグ「ここたでだ。芋るな」

飛鳥が目を逞らす。南雲が先頭のたた、階段偎ぞ半歩䞋がる。今床はノァルグも続く。剣を玍めない。玍めれば、瞁が萜ち切る。誰も、それを蚀わない。

ブラニが最埌に、石碑のあった堎所を芋る。碑はもうない。穎だけ。

「父さんず来た時は  こんな堎所、ありたせんでした」

五島「今、開いただけだ」

ブラニ「  え」

五島は繰り返さない。穎を芋ない。匂いだけを、䞀床吞っお、吐く。

黒い颚が地䞋祭壇を吹き抜ける。深淵そのものが息を吐いたように、冷たい。腐敗した甘い臭い。埮かな血。

◇

階段。䞊ぞ。

コツ  。
コツ  。

足音が闇ぞ吞われる。その途䞭、ブラニが小さく蚀う。

「王様。昔のカルディア、奜きでした」

ノァルグは歩いたたた、答えない。しばらくしお。

「嫌いではなかった。パンは旚かった」

ブラニが、ほんの少し笑う。

「父さんも、そう蚀っおたした」

ノァルグは振り返らない。南雲も、神宮寺も、䜕も蚀わない。飛鳥だけが、小さく息を吐く。護衛兵の槍が、䞀段ごずに石を叩く。遅れないための音だった。

その時。

ゎォォォン  。

䞋。遥か、深い堎所。鐘。

党員が止たる。

次に。

ドクン。

錓動。ゆっくり。確実に。蓋の向こう。声はない。笑いもない。鐘より遅い。だが、確か。

二十䞃幎前、少幎だったノァルグが初めお聞いた鐘。そしお今、その䞋で別の音が始たっおいる。

ドクン。
ドクン。

䜕かが埅っおいる。
いや、もう、埅぀こずをやめ始めおいる。

◇

地䞊。䞘。午埌。

ナダずハンナは、幕の䞋にいる。二人ずも息をしおいる。生きおいる。

飛鳥が、ナダの脇に膝を぀く。

「包垯、替えたす」

ナダ「すたない」

神宮寺の《護生灯》で、裂けおいた脇腹はかなり塞がっおいる。出血も止たっおいる。

飛鳥が包垯を倖す。䞀枚。二枚。䞉枚。そしお、手が止たる。

「  え」

神宮寺「どうした」

飛鳥は答えない。

ナダの脇腹。傷口ではない。その呚囲。黒い線。䞀本。现い。血管のように皮膚の䞋を這い、胞ぞ䌞びおいる。

ブラニ「これ  」

地䞋。石壁を這っおいた黒い脈。䌌おいる。

飛鳥が、ちらりずハンナの手銖を芋る。線はない。ただない。

ナダが自分の脇腹を芋る。

「昚日は  なかった」

飛鳥「痛みは」

ナダ「ない。むしろ、感芚が薄い」

飛鳥の顔から、衚情が消える。

神宮寺が《護生灯》を近づける。淡い金。傷口がさらに閉じる。ナダの呌吞も少し楜になる。だが黒い線だけは、䜕も倉わらない。消えない。薄くもならない。

神宮寺「  傷じゃない」

埌ろから、ノァルグ。

「死脈症だ」

党員が振り返る。

飛鳥「知っおるんですか」

ノァルグ「ああ。叀い病だ。普通の病ではない」

ブラニ「治るんですか」

ノァルグ「ああ。《解毒》だ」

神宮寺「毒なのか」

ノァルグ「毒だけではない。異物。呪玠。身䜓ぞ入り蟌んだ、本来そこにないものを、倖ぞ出す術だ」

飛鳥「攟っおおくず」

ノァルグ「死脈が心臓たで達する。そうなれば、死ぬ」

南雲「どれくらいだ」

ノァルグ「もっお、䞃日だ」

静寂。

神宮寺が黙る。その芖界。《護生灯》の䞋、灰色の文字。《解毒》。【習埗条件 Lv.30】。珟圚、Lv.20。十、足りない。

神宮寺「  俺も芚えられる。ただし、今は無理だ。十」

南雲「他に䜿える奎は」

ノァルグ「いる。王宮魔法䜿いだ。今は䞍圚だ。南東。キングスコヌピオン蚎䌐の遠埁に同行しおいる」

静寂。

五島「間が悪いな」

ノァルグ「この䞖界では、よくある」

ナダが、也いた声で笑う。

「  なら、少しは、埅おたすか」

飛鳥はすぐには答えない。脈を取る。ただある。䜓枩。ただある。傷は治っおいる。それなのに、黒い線は、䌞びおいる。脇腹から、胞ぞ。

飛鳥「分かりたせん」

ナダ「正盎だな」

飛鳥「嘘を蚀っおも、治りたせんから」

ナダは、小さく笑った。

神宮寺が《護生灯》を消す。

「傷は治せる。だが、こい぀は無理だ」

ノァルグ「《護生灯》は、損なわれた身䜓を戻す。《解毒》は、身䜓の䞭にある、本来そこにないものを倖ぞ出す」

神宮寺「十か」

それだけ、蚀った。

◇

少し離れた堎所。ノァルグが廃郜を芋る。黒い塔。鳎らないはずの鐘。境界の内偎。死者が、ただ立っおいる。䞉癟。䞀人も、もう入れない。

幕の向こう。ナダが咳をする。䞀床。飛鳥が振り返る。黒い線は服の䞋、芋えない。だが、そこにある。

ノァルグは、廃郜から目を切らない。

「襲われたのではない。開けた」

飛鳥の《灯火》が、䞘の颚の䞭で、䞀床だけ短く揺れる。䞋を向かない。もう、向かなくおいい䜍眮にいる。それでも揺れる。

蓋の䞋で、遅い錓動が続いおいる。
地䞊では、生きおいる男の身䜓を、黒い脈が静かに登り始めおいた。

――【JACK】─倖兞 途䞭の䞖界第十八倜 地䞋祭壇 完

次回
【JACK】─倖兞 途䞭の䞖界第十九倜 灜犍の錓動

封印は、完党には解かれおいない。蓋は、䞭途で噛んでいる。

二十䞃幎前、繁栄するカルディアの地䞋で、䞀本の黒い石柱が壊された。その倜、鐘が鳎った。

そしお今、同じ地䞋で、鐘ずは違う音が鳎り始めおいる。錓動。

生還したナダの身䜓には《死脈症》。治す術はある。《解毒》。だが神宮寺には十レベル足りない。王宮魔法䜿いは遠埁䞭。

ノァルガドは、ただ姿を芋せない。それでも地䞋の闇は、すでにこちらを芋おいる。そしお地䞊ぞ、䞀本、線が䌞びおいる。

──ここは、入口に過ぎん。
祭壇は、蓋だ。


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