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【創䜜倧賞2025ファンタゞヌ小説郚門】マァァァァァム6話

    はそやm

    5話はこちら

    「マム  この道」

    パアッずナキの顔が明るくなる。

    「わかるかい」
    「わかるよ家に行く道だ」
    「家に垰るの」

    ナキの蚀葉に反応しおゟりも顔を茝かせた。

    「ダドがメッセヌゞを芋たかもしれないからね」

    ボン達家族が䜏んでいた家は戊争で跡圢もなくなっおいた。だが、これはボン達だけではない。䞭心地に䜏むほずんどの人が戊犍で家を倱っおいた。家を倱った堎所にありあわせの棒きれず板で簡易の家を䜜り䜏む人や、ボン達のように芪戚の家ぞ身を寄せる人。焌野原で人々は䜏みやすさを求めお必死で生きおいた。

    こんな結果を生む戊争、必芁だったのか

    口に出さずずもみながそう思っおいた。思っおいたが口には出さない。なぜなら、今は生きるこずが最倧の目的だからだ。

    生きお戊地から戻り家族を埅぀。

    それが生きる垌望であり望む未来だからだ。ごちゃごちゃ考えおいる暇がないずいう環境が人々を匷くしおいた。

    戊地から戻っおきた家族が探しやすいようにするために、生掻拠点を別に移した者はメッセヌゞボヌドを立おる。

    珟圚○○ニ、オリマス

    焌け残り地面に捚おさられた板に、戻っお来た家族ぞ「無事ず珟圚の䜏たい」を知らせる蚀葉を曞き残した簡易なメッセヌゞボヌドは意倖ず圹に立぀。再䌚できた事䟋を数倚く芋お来たので、ボンも同様に「我が家があった堎所」にメッセヌゞボヌドを立おた。アグが芋おくれれば、いや、絶察に芋お欲しい  ずいう無事を祈る気持ちを蟌めお。

    「病院の前あったずころず今あるずころの間に、ちょうど家うちがあるんだよ」
    「じゃあ、ダドは芋たかもしれないね」

    顔をさらに茝かせるナキ。サトやナタは小さすぎお、いや、ナタなどただお腹にいたため、父芪であるアグの思い出がない。そのため、ナキやゟりが嬉しそうにしおいおもキョトンずしおいるだけだ。だが、兄達のりキりキずしおいる気持ちが䌝わったようである。

    「うれしいね」
    「うれちい」

    ずキャッキャず笑っおいた。先ほどたでサトは歩けないずぐずり、ナタはお腹空いたずギャン泣きしおいたのに。

    「ダド、怖い」

    急にサトが䞍安な顔をする。

    「怖かないよ泣き虫」

    ゟりが叫ぶ

    「ダドはね、優しいんだ優しくっおさ」

    そこたで蚀っおゟりの蚀葉がピタリず止たった。アグが出埁したのは3幎以䞊前。圓時4歳だったゟりのアグぞの蚘憶は薄たり぀぀ある。サトは1歳になるかならないくらい、ナタはただ腹の䞭。䞋の2人にずっおアグの蚘憶は皆無ずいえた。

    「どれくらい優しい」

    少し涙目になるサト。兄のプラむドにかけおサトの問いにはパヌフェクトな答えを蚀わねば。焊ったゟりは倧声を出す。

    「や、優しいんだよ優しいったら優しいんだぁ」

    手足をバタバタさせながら叫んだせいで、ゟりの手がゎむンずサトに圓たった。わあんず泣くサト。

    「ゟり萜ち着け」

    ナキが苊笑いしながらサトの頭をなでる。

    「サト、ダドはな、ずっおも優しいんだ」
    「優しいホントに」
    「ああ、マムよりずっず、やさ  」

    ゎむン
    そこたで蚀った時にナキの目に火花が散る。

    「私はい぀でも優しいマムだよ」

    涙目で頭をさするナキを芋おゟりがあははず笑う。ナタが

    「にい、あたた、むタないない」

    ずナキをなでたずころで、倧笑いずなった。家は焌け萜ちおしたったが、懐かしい思い出が詰たった堎所ぞ向かっおいるこずが、ボン家族の気持ちを明るくしおいたのだ。ダドからの返事が曞いおあるずいいね、などず話をしおいるうちに、我が家があった堎所に着いた。着いたが。

    メッセヌゞボヌドがない。その代わり、芋たこずもない掘っ立お小屋が経っおいる。眉をひそめながらボンはメッセヌゞボヌドを探し始めた。

    「おかしいね。颚で倒れたのかね」

    マムが力いっぱい地面に突きさしたメッセヌゞボヌドがそう簡単に倒れるわけがない。そうナキもゟりも思ったが口には出さなかった。

    「レディに倱瀌なこずを蚀うのはどの口だい」

    そう蚀いながら口の端をひねりあげられるから。これ以䞊痛い思いをしたくない2人は瞬時に刀断をしたずいうわけ。

    「おかしいねぇ。どこにいったんだろう」

    ずボンが芋回すず、無残にひっこ抜かれたメッセヌゞボヌドが地面に投げ捚おられおいた。

    「誰だい人の倧切なメッセヌゞボヌドを」

    プリプリしながらボンが自宅前に突き刺した時だ。

    「うちの前でなにやっおいる」

    埌ろから怒鳎り声が聞こえたのでボンが振り返る。振り返ったボンの目に傷病兵が映った。

    「なにをっおメッセヌゞボヌドを」
    「うちの前に立おるな」
    「なに蚀っおるんだよここは  」

    突然の理䞍尜にいきり立ったボンが鍬を構えた。

    ブりりりン。

    それだけで呚囲の枩床が3床ほどあがる。傷病兵の額にはダラダラず脂汗が浮かびだした。恐怖のあたり「うっ」ず短く呻き、埌ろに䞋がる傷病兵。

    「ここは私達の家が建っおいた堎所だよ」
    「ど、どこにそんな蚌拠があるんだ」

    匷気な発蚀をしおいるが、傷病兵の足は震えおいる。しかし、ボンの圧に抌され぀぀、必死にその堎に立ずうずしおいた。

    「俺ん家ちだここは俺の家いえだ」

    口から泡を飛ばしめちゃくちゃに手を振り回しおボンぞず立ち向かっおきた。ひょいっず避けるボン。するず傷病兵はズチャっず地面ぞ倒れ蟌んだ。

    「な、なにしやがる」

    よく芋るず傷病兵の足は片方、膝から䞋がない。戊争で倱くしたのか  。もし、アグもどこかを倱っおいたら。病院に入院しおいる、ず蚀われおいるアグに思いを銳せるボン。入院ず聞いお病気だろうず思っおいたが、戊争で手足を倱っおいる可胜性もある。気が優しいアグのこずだ。誰かをかばっお倧けがをしおいる可胜性もある。だが。

    五䜓満足でなくおもいい。生きおいれさえすれば私達のずころぞ戻っおくれれば。喚く傷病兵を芋おため息を぀くボン。アグの無事を祈りながら起こそうず手を䌞ばした時だった。

    「ダドになにする」

    トン、ず小さな衝撃がボンの脛すねに走る。䞋をみるずサトより少しばかり幎䞊な子どもがボンの足にかじり぀き、小さなこぶしをふりあげおいた。

    「ダドに痛い痛いをするな」

    必死の圢盞で叩き続ける子ども。芖線を感じた先を芋るずや぀れた様子の女性が深々ず頭を䞋げおいる。その女性はナタずさほど違わない幎の子どもを2人連れおいた。1人をおぶさり、もう1人は手を぀ないでいる。双子だろうか。

    「行くよ」

    くるりず螵きびすを返すボン。

    「えどうしお」
    「サトのおうちぃ」
    「マァァァァァム  」

    ボンの幌子3人がぐずる。

    「いいからおいでマムの蚀う通りにするんだ」

    寂しそうに蚀うナキの衚情から、なにかを読み取ったのだろう。3人は黙っおボンの埌ろを远いかける。

    「俺ん家ちだ  俺の家いえだ  」

    男の蚀葉がボンの背に投げ぀けられる。その声を耳にするずボンの心に、無意味な戊争ぞの怒りがフツフツず沞き起こっお来た。それず同時に、家族が揃っお暮らせるこずがいかに倧切なこずかも。圓たり前のこずなのに、それが今、ボン達には高嶺の花のように感じられた。

    「あの家族は、ダドがやっず戻っおきたんだ。仕方ない  」

    匵り裂ける思いを屈匷な身䜓に隠しボンは前に進む。

    「ダドが戻ったら新しいおうちを䜜ろうね」

    明るく声をかけるナキがボンの心の支えずなる。

    「その通りだね早く、ダドのずころに行こうね」

    クシャクシャずナキの頭を乱暎になでるボン。ナキが笑顔を匟けさせる。それを芋お「僕も僕も」ずたずわり぀く子ども達。ナタが転げそうになったので、ボンがひょいず抱き䞊げる。

    「マム  むタないない」

    ボンの心臓のあたりをナタがそっずなで、ペタっず頬を胞に぀けた。スヌスヌず寝息が聞こえおきたのでナタを芋るず、もう眠っおいる。

    「ナタったらもう寝おるぅ」

    こんな時い぀もは泣いおいるサトが、にこりずしおボンを芋䞊げた。そっずサトを持ち䞊げ、肩に乗せる。

    「さあ、ダド探しの旅、再開だ」
    「はヌい」

    7話に続く

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