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【短歌集】春の倜は氞いから

    こんばんは。䜜家の春乃倜氞です。

    (自己玹介)
    22幎5月に幻冬舎グルヌプ䞻催の「あの日の秘密コンテスト」にお「飛燕日蚘」で倧賞を受賞。翌幎2月に電子曞籍化される。

    ゎヌルドラむフオンラむンにお連茉される。完結


    24幎4月、かがみよかがみに衝撃の゚ッセむが掲茉される。


    今回の蚘事は、に火朚土で投皿しおいる短歌や俳句や郜郜逞、自由埋俳句を、春倏秋冬、猫、孊校、倩囜、幎、幎でたずめたものになりたす。
    スキをするずお瀌の短歌が衚瀺されたす

    それでは、お楜しみください。



    (春)

    黒髪に残る跡をやわらげる我の指先祝犏せよ花

    䞡腕に桜花を抱いた花盗人束ねお結び「春」ずする

    春の雚煙草の煙を散らしおは倢ず珟の境を溶かし

    明日なんお芋えなくおいい今日だけは小さく茝く屑星でいたい

    この街のどこかであなたが眠る倜星屑くず集めお暁を埅぀

    貝がらのように䞊んだ癜い爪うすく透けたる血の色が恋

    そりたおのうなじさりさりここちよく指の腹さす毛先愛しき

    愛しおるうそぶく頬に恋の色

    幟千倜蚀葉ず身䜓を重ねおも愛しおいるかず聞く君に

    葉煙草のにおいがしない君なんお桜の咲かない春のようだぜ

    花の名を䞀぀も知らずずも分かる花束おくれば君笑うこず

    バタヌずかはちみ぀みたいな味がしお君にずおも䌌おるず思った

    「もう来るな」ぶっきらがうに蚀う君のその顔芋たさにたた䌚いにいく

    愛≠誠実正解は飢えず欲の裏偎にアリ

    君たしなむ酒の味を知るために唇觊れればあめ色の倜

    爪切っお銙氎ふっおメむクしおあなたのための身䜓になっお

    ため息も玄束砎りも睊蚀も忘れたず蚀う君にぞっこん

    カニの身をすするくちびる色赀しほぐれる繊維ず広がる甘み

    矎しい恋愛映画にきみ誘い぀たらなかったず眵られたい

    明るくお人が死なない密宀で退屈になり服脱ぐ探偵

    手錠もいやおもちゃもいやだず蚀う君に甘くなあれずはちみ぀かける

    「はい、あヌん」手からアメを食べさせお少しずらしお指を嚙たせる

    線み䞊げのブヌツを君に買い䞎え脱着のたびひざたずきたい

    防犯のブザヌは君の護身甚やめろ僕芋お鳎らすんじゃない

    悪かったもうやらないよ金茪際匟けお飛んだボタン暪目に

    なんこうをのせた指に癜い痕巊利きだず知った倜には

    耳ふさぐ指の硬さに肩すくむ鳎る氎音に立぀鳥肌よ

    くやしげにキスマヌクなんお぀けるから錯芚しそう愛かななんお

    笑うずき君は頬を染めるんだ知らなかったなら教えよう

    唇もうなじもえくがも指先も芋぀めすぎおゲシュタルト厩壊

    誰がために䌞ばす髪か知らずずも口づけねだるくらいには恋

    倪陜も月も浮かばぬ午前五時願いごずなど䞉぀数えお

    う぀぀より倢を愛する君だから私が䜕を蚀っおも寝蚀

    埒倢になればいいさず毒づいお眠る君に口づけた朝

    君の手を握るこずだけ考えおカンフヌ映画のチケットを取る

    喧隒ず酔いに玛らわせなければ「はじめお」ず蚀えない人を愛しお

    「このたたの勢いなんおどうですか」酔っおも蚱可を求める君は

    曞面にお動かぬ蚀質をずるために君の蚀葉に「」を぀ける

    犬ず猫どちらがいっそうかわいいか聞かれお迷わず君ず答える

    ぬるい湯で溶け萜ちるような恋でいい䜕も残さず䜕も奪わず

    どうしよう抜けなくなったね癟均の指茪でこのたた結婚しようか

    本圓の愛など俺には分からぬがお前の䞀郚でありたいい。いいか。

    セブンスタヌ犁煙䞉日でやめたっけ愛など知らぬ君でいおくれ

    ポケットにじかで卵焌をいれ癜熊探しに森ぞ駆け出し

    赀いボタン䜕床でも抌せ五億幎君には刹那我には氞遠

    は愛のこずだろすごいよなもうすぐもできるんだろな

    たた䌚えるだからお前は先に行け癟番線のホヌムで䌚おう

    完璧でコンプリヌトな倜だからたあるい猫を抱いお眠ろう

    テヌブルの䞊にこがしたため息が癜銀ずなり䞀生ひずよ茝く

    寒明けお花の䟿りを受け取らば目抜き通りの䞉越ぞ行かん

    セヌタヌずヒヌトテックを䞀息に脱ぎ散らすような䞀幎にしよう

    明日からは他人なれども「おめでずう」花束枡しおハグをする

    カヌテンに隠れお頬のにおいかぐ「卒業たでは友達でいよう」

    十九たで埅ったぞいいか第二ボタンよりもお前の身䜓が欲しい

    ありがずう楜しかったよさようなら歌に乗せおも涙が出るわ

    セブンスタヌ煙はこんなに癜くっお目に染みたかな俺も歳かな

    モルヒネも酒も煙草も悪癖も砂浜に埋め卒業ずする

    真黒な涙をおそれず癜い頬に垂らしお泣けるあなたが奜きだ

    春嵐散らせよ散らせ思い出を惜しむ間もなく明日ぞ進め

    春眠を集めお早し日曜日

    春陜に芜吹いお䌞びる怍物の枕元で眠る人間

    春を远い鳎くホトトギス矜ばたいお花を散らしお季節巡らせ

    幌子が握りしめた癟円で文具セットが買われおいく春

    無防備に頬を濡らす君抱きはかなきものを知る春の倜

    荷ほどきの手を止め君が持っおきた匕っ越しワッフルひず぀かじっお

    春颚に散る花びらよきらめいお人の出䌚いを刹那圩れ

    倪陜の色した花よ倩を向き土筆远いこし季節巡らせ

    䞀幎を䜕床重ねおめぐっおも呌ばれおいたいあなたに春ず


    (倏)

    切笊買い乗り換えもせず終点ぞ「海を芋おから䌚瀟に行きたす」

    りんごあめぱり぀ずやぶる癜い歯の䞞さ甘さを八月ず知る

    わがたたで自分勝手なふるたいを愛しく思う僕は八月

    月明かりくゆる玫煙が溶けおいく眠る燕は倢を芋るのか

    「きれいだ」ず倜空を芋䞊げた暪顔を思い出しおはたた恋をする

    そそがれどあふれおこがれおしたう惜しい月の沈たぬ海になりたい

    うにたぐろえびたこはたちよヌく聞け俺よりあの子を笑顔にするな

    焌き鳥を䞲から口ではずすんだそんできれいに笑うんだよな

    玄関で噛み぀くようなキスをした僕たちこれでもプラトニックだ

    喉元に汗が描いた曲線ず空の青さずシヌツの癜さ

    よヌいどん、黄金糖の肌をした荒ぶる颚に恋せよ八月

    降りやたぬ長雚が石うが぀倜に誰がために泣く髪をほどいお

    氎道氎チェむサヌにしお金魚飲む

    氎滎の浮かぶ秘密の箱庭は塩で溶けない男女の六月

    できるだけ長く降れよず願うよな六月みたいな恋もあっおさ

    雪溶けお異囜の空に飛び立おば倏

    滑走路たたたく光を倢ず呌び展望デッキで倜を明かしお

    あの人の笑顔を思い぀土産買い搭乗口に駆けこめば倏

    ぺちゃんこのボストンバッグひず぀持ち片道切笊で空に飛び立぀

    東京のネオンず酒を楜しみに䜐賀空枯でうどんをすする

    朚苺にさくりずたおる癜い歯に甘さじゃすたない恋をする

    透けるような倏空わたる倏燕

    甘いずか冷たいだずか蚀っおるずああ溶けちゃうよアむスクリヌム

    鮮やかなハむビスカスのアロハシャツ今来たずころず君はほほえむ

    炎倩䞋さらさらくずれる蟻地獄

    珍しい君がサむダヌ飲むなんおい぀もは蟛口ゞンゞャヌ゚ヌル

    氎色の開襟シャツの襟口にのぞく傷口今日は赀いね

    「暑いね」ずシャツで頬をぐいずぬぐうぶしき逆光これが八月

    ひらひらず毒のような熱垯魚

    甘酒で酔うほど匱くはないんだよ嘘でいいから倢を芋させお

    「䌌合うかな」぀ぶやく頬に玅の花

    錻梁から滎る汗は砂糖氎

    コンクリ塀ぬぬるる進むカタツムリ

    氎たたり螏んだ数だけ傘を手向けお

    透明のフィルムをほどけば黄金のタむムマシンは倏に還っお

    「知っおるよ」カラッず蚀うねん「八回目、八月八日をたたすごしおる」

    「あんみ぀」ず答えた君の暪顔をただ蚘憶したハタチの合コン

    枋滞はやだねず笑う暪顔をカルピス飲み぀぀眺めおは垰省

    颚呂に浮く塩化ビニヌルの鳥捕たえ癜鳥雪江ず名づけお愛でる

    金平糖噛たずに癟粒いっぺんに飲みこむような痛みが恋か

    透明な蜜が滎る宝石が口に運ばれ癜玉になる

    蟻のように䞊んだ文字に目を萜ずし埮笑む君の八重歯は砂糖

    ホテル街リア充どもが倢のあず

    むケメンはなにをやっおも蚱される

    コりモリのような翌を広げおは青空に浮く君は䜕者

    打ちあがる閃光匟が号什だ芋ずれおないで走れよ前ぞ

    息吞った匟みにカラスが鳎いたっけ死ねず鳎く蝉我は正垞

    シスタヌは玫煙くゆらせ埮笑んだ「元倩䜿だけど質問はある」

    ねむたいなあ青い錠剀飲み䞋す今日も䌚ったね昏倒先生

    掗い髪ふわりず銙るラむムグリヌン図鑑に茉らぬ君はプランツ

    折れそうな䞉角グラスに浮かぶ星ひっくり返しお異倉に気づく

    重力に反する君ず壁歩き冥王星で猫をひろった

    氎晶のように鋭い君の指思い出しおは埒恋募らせ

    幟千の星々の䞭きらめかぬ惑星二぀䞊べば地球

    海底の砂地に背䞭が觊れるずき芋䞊げた月は癜きあきらめ

    近所の犬が庭に埋めた宝物を僕にだけ芋せおくれる

    たたたれお眮かれたたたのバスタオルそろいっぱなしの角よ乱れろ

    氞遠を誓えば明日には嘘になる「それでもいいさ」ず埮笑む君は

    (å­Šæ ¡)

    ここ倧事テストに出るから芚えろよ織田信長は䞡刀䜿い

    ひみ぀きちはいりたければ黄金糖ひず぀ぶもっおでなおしおきな

    暮れおいく倕日が僕らの背を越しお最埌のチャむムを鳎らす六時に

    倏空に響く笛の音远い越しお䞀等賞で君に䌚いたい

    ゆらゆらず氎面にゆれる癜線に぀たさきのせおゆるしあっおは

    颚鈎も揺れぬ秘密の箱庭で氷のように溶けあっお倏

    ガラスの牢屋に人魚を探し芋぀からないねず笑いあう

    祈るように本のペヌゞをめくる指信心深い君は毒薬

    カヌテンに朜っお無邪気に口を寄せ奜きな子の名を教えおくれた

    透明でもどらぬ時間ずい぀たでも背䞭あわせの青春心䞭

    おいねいに䞊ぶボタンをはずしおくいじらしいほどやさしい悪魔

    背を䞞めスケッチブックにかじり぀くその暪顔に恋はするたじ

    ドアの倖行きかう生埒たちの声空き教宀はパンドラの箱

    ネクタむを解く指の鋭角を求める匏を教えお実技で

    くるくるず回るペン先目で远っお「プロペラみたい」ず笑う攟課埌

    芪ずした玄束䞀぀ずひきかえに君の居堎所を心に぀くる

    「火ィ貞しお」「タバコ吞うっお」「吞わないよ」䜿甚甚途は聞かずに貞し
    た

    赀点のテストず出垭日数に経隓人数足しおもいいか

    制服でパチンコ打ちに行かなけりゃ優等生ず呌ばれた高校

    撃たれおもナむフで腹を刺されおも僕は君より生きる぀もりだ

    愛でもない恋でもないず思えども䞀人の時ほど浮かぶ暪顔

    屁理屈を語る君の暪顔に倢䞭になんおならない少しも

    爆死でも笑い死にでもかたわないあなたず遂げたいリア充心䞭


    (秋)

    雷鳎に砕けお散った秋の星倜よ巡れ巡れよ倜よ

    䞖界でいちばんやさしい蚀葉もあなたが蚀うず残酷だ

    ポットを芋぀めお埮笑むだけの䞉分間のなかった人生

    君が食むアむスクリヌム癜すぎお忘れおいたよ君が悪魔ず

    さよならを蚀わなくおいい関係にあこがれおみたい倜氞し

    秋霖(しゅうりん)を降らし降らされ凍えきり倕蜟きに心憧れ

    さよならはブルヌブラックの色をしお血液になり身䜓を巡る

    男っお銬鹿なもんだよ特に君

    奜きな本奜きな食べ物奜きな人ああ知っおるよ腹立぀くらいに

    問えば返事はあるのだろうがその瞬間に嘘になる

    死んだように眠るあなたの暪顔にやさしさ愛しさ未緎埌悔

    旅先で䜿わないものナンバヌワン「本」だけを持ち船に乗る

    オレンゞの光が瞌をあたためるこの優しさは日暮れか倜明けか

    濡れた声熱い䜓に染たる頬あなたの身䜓はマタタビの花

    い぀たでもいっしょだよずいったのに僕より先に君は旅立぀

    終電を逃がしお垌望に火を点ける朝たでもたぬ短き倢よ

    さくらんがバナナを添えたら䞋ネタだ

    砂糖氎食パンひたせば菓子パンに

    さよならを蚀えなかっただけなのに腐った別れが぀いおくる倜

    ほほ笑んで「はじめたしお」ず差し出した厚い手のひらがくより倧人

    「そのタバコ」蚀いかけやめた声は泡今だけ少し劬いおいいかな

    愛でもない恋でもないず悩みおり、そうかこれは食欲なのか

    觊れる手もかわす芖線も玄束も本圓になる満月の倜

    蜜蝋で固めた翌が溶け萜ちるどうせ死ぬなら月たで行こう

    「攟課埌」が「定時埌」になり早䞀幎垰る堎所も「家」から「郚屋」に

    肩に乗る栗色の毛は䌞びかけの背䞈ずずもに色もう぀ろい

    倜明けたで熟読しおも読み解けず君ずいう曞にしおりを挟む

    終わりなき呜を額に閉じこめお無声の詩ず名づけお食る

    「奜きかも」ずチキンナゲットほおばった「僕も奜きだよ」フラむドポテト

    終末のニュヌスに耳をかたむけおファストフヌドをゆっくり食べる

    幞せの色をした鳥矜ばたきお残されたるは平和か砎滅か

    癟幎間私が耐えおも埗ぬ矜を君は手にしお昚日生たれお

    あれからも君に䌌た人探しおた䌌れば䌌るほど悲しいもんだね

    これきりだもううんざりだ金茪際、幞せなんかにはめられるのは

    信じそう髪を解いおピアス取り本気の顔した君の蚀葉を

    「痛いずき蚀っおねすぐにやめるから」痛くないからたちが悪い

    「぀ぎはい぀」ごめんね今日で最埌なの

    「愛しおる」「もう戻れない」「君だけだ」嘘の数だけ人を愛しお

    さよならずたた䌚おうねずたぜあわせようやく蚀った「行けたら行くよ」

    あず先を考えられない君のためシュヌクリヌムをたた甚意する

    パスタ巻くフォヌクが茝く午埌二時の蚘憶だけ持ち生きおいきたい

    忘れたかチヌズのピザをほおばっお僕の胞ぐら掎んだこずを

    「もう飜きたこんなの甘くお食えんわ」ず残したパフェず向かいの私

    䌊達メガネ皮手袋に黒い手垳にっこり笑っお停名を名乗る

    ピヌピヌずバッテリヌ切れ蚎えるスマホに怒鳎る「鳎くばかりか」ず

    「他人䞌、二぀ください。同じもの」私はあなたず家族になりたい

    鏡台の傍のしずねに暪座り䜕の眪を償う぀もりか

    契玄曞読たずにサむン亀わすほど甘い蚀葉に぀られおは倜

    週末の倜を金で割るずきに「郚屋代」ず蚀う君の枅さよ

    衣食䜏足りお䜙暇にゞム通い公務員の副業せどり

    五秒前描いたハヌトに「萌え萌えきゅん」毒に倉わっお殺せよ君を

    奜奇心猫をも殺すず蚀いたすが人間颚情も殺せそうです

    䞀床だけやりなおせるなら枝を持ち叩きに行きたい森氞先生

    䞭秋の名月

    満月を映す瞳は宝石で明日は俺の风玉になるオオカミ

    宙に浮く球よひずきわ茝いお我の毛䞊みを圩れ金に猫

    母さんはすすきの䞘で僕を産み今は月で逅を぀いおるうさぎ


    (冬)

    䞀䞇円皌ぐこずのむずかしさ

    愛想笑い青信号もお䞖蟞もテむクアりトで戊え今日も

    写真芋た君があずで笑えるように少し掟手なセヌタヌを着る

    䌚長が愛人さんずやっおくる幎の終わりの仕事玍めに

    凍り぀く季節に身䜓を重ねれば芜吹きの時期に花咲く愛よ

    ふはほほほはははひはぞぞほヌはほふ(グラコロず戊い負けおコヌラ飲む)

    買いすぎたみかんをやるから家に来いこた぀もあるしゞャンプもあるぞ(増刊
    号)

    コヌヒヌに砂糖䞉぀は甘すぎだカフェむン䞍足のお前が奜きだ

    五幎埌の冬に期限が切れるカレヌ明日死ぬかもしれぬず食す

    アルフォヌド死䜓を茉せおどこぞ行く

    眠るように死ぬんだねず蚀い間違え倜にしずむ君は灰色

    自分宛お心圓たりのない手玙封を砎りお平静よそおう

    あの人は里垰りなどするのかな実家の猫ずたわむれるかな

    幎末も幎始も関係なく燃える眠らぬ街の亀番の灯よ

    獅子のように身䜓を䞞め眠りこむ君ゆりおこし明けたる幎は

    䞀幎䞭正月みたいなや぀だから今日から君を倧吉ず呌ぶ

    君の吐く息の癜さよそのたたに綿菓子ずなれ氞遠に

    手の甲に頬を぀けお呟いた「今床は最期たで愛しおね」

    終末の倜に怯え぀君を埅぀いっそどっちも来なければいい

    終電で垰る瀟畜が蜢かれぬようニュヌバランスのロゎは光りお

    癜線の倖を時速癟キロで通過する死で通勀をする

    颚雪で電車が遅れた悪かった俺に優しいお前が奜きだ

    吹きすさぶ北颚色づき春颚になっおもそばにいおくれたすか

    䞉十分かけお䞍现工な雪だるた䜜り䞊げおくお前が奜きだ

    「お埅たせ」ずコヌトを脱げば「今来た」ず埮笑む君のあたたかい嘘

    君のいぬ倜は垃団にもぐりこみ歌など詠んで眠ろうか、あ、雪

    えっ人を殺した埌でも来おくれるサンタがいるの ああ、なんだ倢

    今日だけは髭を剃っおず蚀ったよねああほら早速子䟛が芋おる

    赀癜の電食そのたた持ち越しお幎の暮れには玅癜ず呌ぶ

    東京で吐いたため息ポケットに隠しお故郷で幎を越しおは

    癟八の鐘で払えぬ煩悩を君にぶ぀け぀幎を越す

    酔いも悪いも笑いも酔いもチャラになるのが幎忘れ

    凍る朝ふずんにもぶり隣人の身支床の音おがろに聞きお

    「おでんがいい」冷たい右手を匕きながら今日はあなたの圌女を挔ず

    䞉十分かけお䞍现工な雪だるた䜜り䞊げおいくお前が奜きだ

    溶けおいくチョコをゆっくり噛みながら願い事など䞉぀数えお

    板チョコを溶かしお早し父のチョコ

    「トリュフある」「ないよ代わりにキッチンにトリスならある」「それハ
    むボヌル」

    ブランデヌ入りのチョコよ喉を過ぎ胃の䞭にいる貎方に届け

    十五日枡しそびれたチョコレヌト䞀぀かじれば甘くお苊くお

    この町で最埌の雪よ重なっお我の門出を圩れ切に

    「お埅たせ」ずコヌトを脱げば「今来た」ず埮笑む君の枩かい嘘

    䞡手で吊皮぀かむあなたのカバンの角が腕に食いこむ

    泣いおない笑っおんだよ銬鹿なお前を

    濡れた目に殺気を忍ばせ埮笑んだ骚の髄たで君を愛そう

    向けられた蝶のような手のひらに浮かぶ殺意ずにじむ劣情

    コヌヒヌでいうなら無糖ただ君は飲めないだろうお子様だから

    綿雪のように散りゆく花びらが逊分ずなりたた春がくる



    (猫)

    飯あたえ頭をなでお甘やかす少しは我をおそれよ人間

    キバだずかボスずか呌ばれた瞄匵りでたさかチビず呌ぶずは人間

    我が庭に咲き誇る名も知らぬ花か぀おの獅子を仰げば季節

    我が庭を圩る花の名も人のぬくもりさえも知らなかった野良

    老猫になりお眺める我が庭に陜光を济び浮かぶ若き日

    邞宅の䞻になりお幟星霜、眺める庭に浮かぶ若き日

    「いっおきたす」二回だけ撫で出お行った君の垰りを倩囜で埅぀



    (倩囜)

    終点の䞉぀手前で降車しお倩囜たでは歩いお向かう

    目を閉じお癟幎前に芋たきりのあの䞖に぀いお語る君たち

    君がいない倩囜なんお意味がない明るいだけのただの地獄だ

    金色のた぀毛を䌏せお倩囜に぀いお語る君はきれいだ

    朝焌けに染たる海に君芋぀け倩囜行きの切笊を枡す

    2024幎
    「君はこのにおいがするね」初恋ずいう名の緎り銙氎をかぎ

    空高く昇れよ昇れ今だけは子どもの背を越し初倏を圩れ

    匱み芋せ頌られれば断れぬい぀たで続く䞀人っ子人生

    コカ・コヌラポテトチップスナヌチュヌブ寝酒に朝寝明日の仕事

    幞せの棒すら䞀本足りなくお「蟛運」「蟛犏」「海の蟛」

    胃薬を飲たずにできる仕事などスパむスのないカレヌのようだぜ

    胃薬は倒れおいるしピッチャヌはビビったたたの日曜の午埌

    母の日埌悔が無いよう毎日海に行き苺を摘んで母に莈っお

    自分に嘘ばっかり぀いお蚀い蚳だけが䞊手くなる

    墓探し目印のないあぜ道を蛇の目傘さし䞀倜歩いお

    「ばあちゃんも二十䞃で産んだのよ」匵り぀く黒目は呪いか祈りか

    もう増えない思い出䜕床も胞の䞭繰り返しおは氞遠の梅雚

    降りしきる蚀葉は雪ずなり春を芋るたで積もり続けよ五月

    人生の䞀ペヌゞではなく曞き出しを埋められたこずを君を知らずに

    愛憎も毛穎もファンでで塗り぀ぶし鏡の䞭の私は(・∀・)!!

    駄菓子
    「これなあに。アクアビヌズで䜜ったの」「そうだよ」ちがう、雷おこしだ
    金曜日蚀えなかったごめんねず癟䞇䞡はポケットで溶け
    「ほら、赀いドクロが぀いおるだろ」「そうね。逆さたお化けが笑っおる」「幞せは遠いよ玫色しおる」「嘘぀け俺はいた幞せだ」ちょっずだけ幞せな味をしたキスを知っおは戻れぬ䞭間テスト

    成長
    たあたあの幞せでいい週末にビヌルずから揚げ食せるような
    たあたあの幞せでいい晩飯のカレヌにコロッケ乗っかるような

    すいたせんお久しぶりです名も服も倉わりたしたがあなたの猫です

    矊毛を刈っお出おきた肌色の生き物にポチず名づけお愛でる

    「理論䞊タむムマシンはできるんだ」割り箞かざしお県鏡曇らせ

    倉な家短歌未読時点
    「新築の家で接埅するんだず。しょがい話だ。九時には垰る」
    酒臭い客の歌声うるさくおミュヌトにすべくナむフを刺した
    成長痛止たれよ止たれ身長も未来もいらぬ呜だけくれ
    あくたでも憶枬ですが雚穎さん〈脱がない〉ではなく〈脱げない〉のでは

    ランフレン短歌
    Humm 今日もやっおくれたなトラブルは家の䞭でも倖でも起こる
    湧いお出たネズミどもを皆殺しご䞻人様の安眠守る
    ナむフこわい匟もこわいマスタヌず甘いティッシュず倧麻だけ奜き

    哲孊や倫理など解く君さえもうろたえさせるクロワッサンよ

    氞遠の倏を手にれ僕たちは「戻れないね」ず笑いあう

    癜い線螏んだらだめか分かったよ青い線ならいいか、あ、だめか

    癜波がよせおはかえすグラりンド

    癜雪のような指がひるがえす扇の芁に芋ずれおは倏

    倏の雚煙に溶かしお倢う぀぀

    氎族通
    人間よ退けよ我らのお通りだ歓声䞊げおカメラ構えよ
    胞を匵り睥睚すれば声揃え叫ぶ我が名は「やばいかわいい」
    氎かきも石をしたうポケットも持っおいないのにヒトは呑気だ
    オヌマむガッ転生したのに亀だずは乙姫様は気づいおくれるか
    迷うなよ進めよ進め人生は事を成すにはあたりに短い
    空に飛ぶむルカの茝き矎しく眩しいうちに死んでしたいたい

    動物園
    こんなにも暑くちゃかなわんきぐるみを脱いでアむスを食いたいもんだ

    切たおの襟足さらさら指ですくこの恋だけは倢で終わるな

    成長
    ストロヌを噛むクセなおさぬたた君はアむスコヌヒヌたしなみお
    「法埋䞊、十八歳から成人よ。授業で蚀っおたじゃんか先生」

    凹凞が噛みあわなければ立ち行けぬこの䞖に雄蕊ずしお生たれれば

    「カルピスは濃く䜜っおよ倏だから」胞元あおぎ蚀う君は

    ただ茶色い毛先を倚めに切り取れば銖元涌しく倏がくる

    私じゃあだめなんですか地獄からあなたのために這っおきたのに

    地獄でもかたわないからこの恋にどうか名前を぀けお䞋さい

    胞を打぀錓動よ届僕は今君のこずしか考えられない

    心臓よドラムずなっおこの恋の゚ンディングたで食れよ切に

    トトトツヌツヌツヌトトト眠れない倜は無性に君に䌚いたい

    ぜっけから攟たれたキュン集たっお今朝未明ごろ猛嚁を奮う

    名を呌ばれ求められれば応えたしょうあなたがあなたである限り

    こんにちははじめたしおで恐瞮です今日から家で暮らしたせんか

    扇颚機壊れた郚屋で蟞曞開く蝉も鳎かない葉月の倜孊

    「なんの本読んでいるの」「いや、ちょっず」江戞川乱歩の〈芋虫〉隠す

    秋日傘傟け埮笑む君は明日倜汜車に乗っおこの街を去る

    鶏肉
    胞肉に浮かぶ玫色のあざ治らぬたたに君は殺され

    「おすすめの映画教えお」「そうですね。爆砎はあったほうがいいですか」

    満月の倜がたたくる〈僕〉は今日〈俺〉になっお街ぞ繰り出す

    私の名忘れおもこの花の名は芚えおいおよ愚盎なほどに

    ピアス跡かいた指で秋桜の花びらむしり恋を占う

    圌岞花燃える野原で君はただ埅っおいるのか九月二十日も

    臎死量の毒をください匱すぎるトリカブトではたた目が芚める

    ひ぀じ雲ちぎっお片道切笊にし銀河をのがる鉄道に乗り

    くだらなく無駄であれよ俺たちは暮れおく秋に咲く葛の花

    「星新䞀、制芇したいな」君が手にずっおいるのは東野圭吟

    熱颚で也かされた埌ろ髪君の指でたた濡れお秋

    溶けるたで枩めあおうチョコレヌト冷めおもこのたた䞀぀になれる

    「わたくしはこういう者です」差し出した名刺を亀わされキスされる

    癜煙の挂う郚屋で芋぀めあう「あなたわたしによく䌌おいるね」

    ずびっきり甘くしおよ匷すぎる酒も優しくすれば飲めるわ

    倜のツケ回っおきたのかこめかみが割れるほどの頭痛ず他人

    午前二時君が乗っおる倜行バス今はどこを走っおいるのか

    狂わせおあなたの声ず指先で溶かされたなら成仏できる

    本を読み日光济しモルヒネ打぀湖底に沈むサナトリりムで

    宵闇で䞀生残る倢をくれたずえお前がカマキリなれど

    元野良の化け猫は朝枩かい寝床で眠る倢を芋る

    什和にも赀いルヌゞュで〈サペナラ〉ず鏡に曞き眮く女がいるのか

    図曞通に倩䜿がいるから俺たちは映画通で時間を぀ぶす

    砂を噛むアスファルトには生花より涙ず尖ったヒヌルが䌌合う

    金朚犀散ったこずも぀ゆ知らず海を眺める色倉えぬ束

    柿食えぬ䌚瀟で鳎るなり非垞ベル

    朝露も晎れぬうちから君は発぀昚日のこずも謝らぬたた

    「カモがいる」無邪気に笑う君が指すブランドスヌツを着た男

    日に焌けた倪い腕に癜い菊䌌あうこずを知らされお冬

    冷え冷えず降りおくる倜心地よくたぶたの裏のオリオン眺める

    「もう知らない」泣きはらした目で睚たれお膚らんでいく僕の熱気球

    障子玙やぶっおいいよパ゜コンも螏んでいいから戻っおおいで

    切りたおの襟足さらさら指ですくこの恋だけは倢で終わるな

    空き瓶に挿されたたたの忘れ花

    初冬をむかえお赀し錻の先

    倏よりも長くなった襟足に䞲を通しお冬ずする

    しんしんず降る初雪よ重なっお僕の姿ず死䜓を隠せ

    別れぎわ泣いおるカップルかわいいな

    䞖界䞭飛び回っお荒皌ぎ宝を手に入れ起きればコタツ

    マフラヌで隠れた口がさよならず蚀い終えるのを芋おいる぀もりか

    陜の色の果実よこた぀の䞊に乗り幌子の手で枩もれ今日も

    賑やかな街を芋守る満月を䞀滎絞れば倜は深たり

    僕の血を口玅にしお君は今日愛を性に倉える぀もりか

    コヌヒヌずアむスでアむスコヌヒヌになりたせんかああ鬱ですか

    ファミレスで正しく歪んでいく二人倩䜿ず悪魔みたいに笑っお

    二個入りのショヌトケヌキにチョコ゜ヌス甘栗のせお優勝だ

    カバン眮きパゞャマに着替えお埮笑んで今日だけ私のサンタになっお

    女子倧生ドンキに質屋フィリピヌナ郜䌚の空にも屑星ひず぀


    2025幎
    新幎
    うすかわの癜い腹を枕にし茄子ず富士の倢を芋る

    朝起きぬ電車にのらぬ働かぬ楜しき連䌑たた䌚う日たで

    熱もない芪も生きおる倩気もいい海を芋るため早退したす

    「ビヌルある」「ないよ、飲むなら買っおきお。぀いでにゎムも、なんおね」「あるよ」

    自転車に乗っおいる力士を芋぀けた日は少し幞せな気持ちになる

    私じゃあだめなんですか平日を生き抜く理由になれないですか

    初仕事あなたの蚀葉に銙るよに残る蚛りの愛おしさ

    同じ歌䞉回歌っおたた戻る出䌚った二人は出䌚ったたたで

    あず五分、目芚たし止めお芋る倢の䞭にだけいるキゞの子猫よ

    冬の朝息も空も新品のシャツも染め抜くたぶしき光

    薄氷を螏むな芗くな近づくなたずえお前が雪女でも

    降りやたぬ綿雪が空濡らす倜に誰がために病む県はらしお

    降りやたぬ綿雪が窓濡らす倜に誰がために泣く県はらしお

    鳩がいるどこか近くに鳩がいる

    充電も定期も垌望も愛情もそこになければないですね、はい。

    意気揚々街に繰り出す恋猫よ

    春埅おず声高く鳎く恋猫よ

    バレンタむン
    業務甚板チョコ湯煎し型に入れ業務甚の男に配る
    ならなんで郚屋で枡した矩理ならば倖でも道でもよかっただろう
    浮かれ猫食えぬチョコをふずころに抱いお春の倢を芋る

    雪の日に傘さす人の生き癜くたっすぐ続く足跡残す

    ひずひらの雪を切笊に汜車に乗り冬将軍ずスキヌに向かう

    クラクションが鳎り響く空には月がきれいに浮かんでいた

    鋌鉄の手すりに萜ちおは解けおいく雪のように生きられず春

    コタツ出お倖を歩けばくしゃみ出る

    甘くないねず舌出す君の頬に桜の色ありお

    「じゃあたたね」春䞀番にひるがえる黒髪芋玍め卒業ずする

    さよならを蚀わない別れを春ず呌び届かぬ䟿りを花びらに曞く

    えぇえぇえぇ、えええええええ、えええええ、ええええぇええ、ええええええぇ

    蛀のみそ汁すすり春を埅぀

    梅ミモザフリヌゞアに春いちご蜜蜂たちよ季節を぀なげ

    癜梅の固き぀がみほころべば䞀足早く春が来る

    春泥にうもれお䞀倜の倢を芋る

    雪解けおこた぀ずストヌブしたいけりバニラアむスは䞀぀䜙りお

    酞欠になるほど笑っお気絶しおそのたた垰らぬ人になりたい

    慣れたように觊れる手のひら心地よくあなたが少し憎くなる

    青空を瞁取れ花よ狂い咲け散るためにある季節矎し

    春颚が吹けが飛ぶような嘘だから忘れお欲しい昚倜のこずなど

    振り返れども姿はなくお花びらだけが倢の跡

    ヘタを取り口にするたで分からない信じおいるよシュレディンガ―の柿

    春だから恋愛映画芋たせんかもちろんカンフヌ映画でもいい

    䞀茪の花のような人だったもう忘れようすぐ忘れよう

    撫でないで優しい声で呌ばないで散る花のように終わらせるから

    春の倢远っお飛びこむ蜃気楌

    五十円オヌバヌしたこず氎筒にゞュヌスが入っおる僕だけ倧人

    猫の子の鳎き声聞き぀぀キスをする

    花咲けば終わるはずだろハックションなんでいただにハックションハックション‌

    息吹けば䞞く膚らむ虹の膜割れるな育おしゃがん玉
     



    ここたで読んでいただき、ありがずうございたす。
    お気に入りの歌は芋぀かりたしたか

    珟圚も盎筆の短歌をに投皿しおいたすので、よろしくお願いしたす。
    たた、短歌䌁画も毎週開催しおいたす。

    それでは、たた。



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    #珟代口語短歌

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    䜜家。2022幎5月、幻冬舎グルヌプ䞻催の「あの日の秘密コンテスト」にお「飛燕日蚘」で倧賞受賞。2/28に電子曞籍化。にお火朚土で短歌を投皿䞭。仕事の䟝頌はで受付䞭。Amazonア゜シ゚むト参加䞭。

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