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怪奇の棚卸し【毎週ショートショートnote:お題「忘年怪異」】参加記事

    春永睦月

    たらはさん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。

    不可思議は平凡な日々の奥底に隠されている。巧妙に気配を隠したそれに、師走の波に揉まれる人々は気づくことがない。


    それは、例えば眩い光に照らされて生み出される影のようでもあり、

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    ゆく年と来たる新しき年の平穏を祈る人々が織りなす影でもある。

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    陰と陽、正と負。そのどちらが欠けても営みは脆もろく崩れ去るだろう。



    「だから、今年の内にやっておこうじゃないか。年忘れの儀を」

    そう声を上げる者がいた。その声に賛同する者たちが続く。

    「そうだ、そうだ。我々は報われることなどない。だから自分で自分を労うのだ」
    「この一年、我々が為した歩みに乾杯!」

    零れんばかりに満たした盃を次々に開けていく。声たちが気炎を上げる。



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    「今年も始めたか。姦かしましいことよ」
    「いいではないか。これで今年も仕舞いよ、好きにさせるがよい」

    賢者たちは車座でその様子を見つめる。


    もっともらしく語らう彼ら。地上の徒人ただびとから見れば、それはどちらもどちらである。


    邪鬼も賢人も凡夫でないなら同じようなもの。怪奇たちの忘年会は、今年も喧やかましい。


    拙稿題名:怪奇の棚卸し
    総字数:456字

    よろしくお願い申し上げます。


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    アマチュア物書き、「子どもの権利条約 翻訳・創作コンテスト」ニュースステーション編採用。Follow前にプロフ記事をご一読を。#なんのはなしですか/書く部/AWC/シロクマ文芸部/AIイラスト研究室/ぴよ手帳の中の人を見守る会等。2026/02/05、1000日連続投稿達成。

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