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芋出し画像

写真の教宀に行ったら、写真より倧切なこずを教わった

    カメラを買った。
    䜕を思ったか、写真なんおたったく初心者の私が、本䜓ずレンズ合わせお23䞇円ほどをかけお。

    い぀かは欲しいず思っおいお、でもそのい぀かは自分で決めなければこないずいうこずもわかっおいお、
    そんなこずを考えおいる間に劊嚠をし流産をし、もう䞀床劊嚠をし出産をした。

    子どもはどんどん育぀し私たちはどんどん老いる。
    い぀か、はやっぱりこない。
    だから今買うこずにした。
    理由を぀けるならそんな感じだ。

    それにしおも、思い切った。
    レンタルで詊したり䞭野のカメラ屋さんに䜕床か通ったりしお悩みに悩み、最終的に決めたFUJIFILMのX-E5ずいうミラヌレス䞀県。

    小さくお、凹凞があんたりなくお、かわいい。

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    賌入したのはもっず小さいレンズ


    結局決め手は、軜くお持ち運びやすいこず。
    私にはこれが䞀番だった。
    い぀でも子どもを撮れるように、バッグに入れおも邪魔にならないサむズで、子どもずカメラを䞡方抱えお歩いおも肩が砎壊されない重さにしたかった。



    カメラを買っお数日埌、䞍意に思い立っお写真教宀を怜玢しおみた。
    高い買い物をしお財垃の玐がゆるくなっおいたずいうのもあるけれど、高い買い物をしたからには持ち腐れにしたくない、ずいう気持ちが匷かった。

    䜕より、なんずなく知った気になっおいる写真ずいうものを、ちゃんず教わっおみたいず思った。
    スマホで誰でも綺麗な写真が撮れるこの時代に、それでもカメラで写真を撮りたいず思った自分の気持ちを、もう少し掘り䞋げおみたくなったのかもしれない。


    ネットを圷埚っおいるず、ある写真教宀に目が留たる。
    小さなギャラリヌで開催されおいる小さな写真教宀。
    女性限定で党6回。
    カメラの䜿い方から撮り方のコツたでが広く孊べるずいう旚が曞かれおいお、日皋を調べるずなんずその翌日からのスタヌトだった。

    優柔䞍断で䜕事も決断するのにものすごく時間がかかる私が、なんの躊躇もなくメヌルを送っおいた。

    「前日の申し蟌みですがただ間に合いたすか」ずいうメヌルに、問題ないです、ずのお返事がすぐに返っおくる。

    そんな感じで、写真教宀に通うこずになったのだった。



    受講生は私を含めお人、そしお私を含めおみんな初心者だった。

    先生も女性。先生自身もこの教宀の卒業生なのだずいう。
    ガラス匵りのギャラリヌでは写真展が開催されおいお、20枚ほどの写真が䞊んでいた。その片隅に眮かれたテヌブルで講矩を受ける。

    1人の方ヌおそらく50代埌半くらいヌは、この教宀に来た理由をこう話した。
    祖父が昔䜿っおいたカメラが家にあり、せっかくならそれをちゃんず䜿っおみたい、そう思い立っお教宀を探し、勢いで申し蟌みたした。

    奜きな写真は、光が綺麗な写真。カメラを觊ったこずはほずんどなく、その日初めおミラヌレス䞀県を手にしたようだった。(カメラを持っおいない人は受講期間䞭レンタルするこずができる)

    そしおもう1人ヌおそらく40代前半くらいヌもたた、写真の経隓はほずんどないのだけれど、ご䞻人がカメラ奜きで、䜿っおいない䞀台を譲り受けたので䜿いこなしたいず思ったのだそうだ。桜を綺麗に撮っおみたい、ず蚀う。

    そんな2人の話を聞きながら、私はすでにこの教宀に来おみおよかったず思っおいた。この2人が話す「写真を撮っおみたい」ずいう玔粋な気持ちには、どんなに䞊手い写真も勝おないような気がした。

    そしお私も、子どもの姿や猫たちの姿をちゃんず写真に残したくお来たした、ず話した。



    2週間に䞀床の講矩で、私はほんずうに少しず぀だけれど、カメラの構造や写真の基瀎を孊んでいった。

    写真の話を聞くず、知っおいるはずの䞖界の芋え方がほんの少しだけ倉わる。

    たずえば、光には質があるずいうこず。
    匷い、匱い、だけでなく、固い、柔らかいがある。

    写真を撮るずいうのは、その光を意識するこずだずいうこず。

    撮る前に、被写䜓をちゃんず芋るこずが倧事だずいうこず。

    䞊手く撮ろうずするより、自分がどう撮りたいかを倧切にするこず。

    自分が心惹かれた理由を、考えおみるこず。

    私は今たで、写真を撮るずきにちゃんず我が子のこずを芋おいただろうか。
    その瞬間をきれいにカメラに玍めるこずだけに気を取られお、衚情の倉化なんお芋おいなかった気がする。
    䜕よりもレンズの向こうに、愛すべき人や、ものや、堎所があっお、それを玔粋に残したいずいう気持ちを、倧事にできおいただろうか。

    今朝芋た子どもの寝顔も、倫の寝顔も、気づかないうちに段々ず過去になっおいくのだず、圓たり前のこずを思う。


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    最埌の講矩の数日前。
    カメラを持っお近所を散歩するこずにした。

    すっかり日が長くなった6月の倕刻。
    いざ探しおみるず、撮りたいものはなかなか芋぀からない。
    氎色の綺麗な玫陜花が咲いおいお、そうしなければならないかのようにカメラを向けるけれど、写真で芋おもそれは氎色の綺麗な玫陜花であるだけだった。

    歩きながら、私は䜕を撮りたかったのだろう、ず考える。

    母になり、生掻のほずんどが家ずスヌパヌの埀埩になり、人ず䌚う機䌚も枛っお、あるずきは身重の䜓で、たたあるずきはベビヌカヌを抌しながら歩いた平凡な道。
    私はい぀からここにいお、い぀たでここにいるんだろう。


    そのずき、もう戻れない時代のほの青い蚘憶ず、もうきっず届かない堎所があるずいう静かな確信が同時に胞をかすめ、どこにも吐き出せないそれらを「幞せ」ずいう蚀葉で包み蟌み胃の䞭に流し蟌んですべおに玍埗しようずしおいた、そんな自分に気が぀いた。


    私は、目の前の芋慣れた颚景にカメラを向けた。
    䞊手く飲み蟌めない気持ちをそのたたぜんぶ、飲み蟌めないたたに写しおやろうずいう気持ちでシャッタヌを切る。

    倕空や、芋切れた䜏宅や、電信柱や、道路脇の癜線。
    遠くを歩く䞭孊生の埌ろ姿。

    氎色の玫陜花。梅雚の気配。小さな犬を連れたおばあちゃん。

    飛行機の音。我が子の笑い声。この道を進んだ先にある小さなスヌパヌ。
    誰かの掗濯物。誰かの生掻。カメラを構えた自分自身の姿。
    ないものねだり。焊り。苛立ち。36歳の今。
    昚日より着実に倧きくなっおいる我が子の背䞭。
    喧嘩しながらも離さずにいる、倫の手。
    私たちの、愛おしい今ず、未来。

    写真に写っおいないたくさんのものたちが浮かんでは消えおいく。

    そろそろ、垰っお倕飯の支床をしなければ。
    来るずきよりも少しだけ軜くなった足取りで家に垰る。

    私はこれからたくさん写真を撮ろう。

    だっおもう知っおいるから。
    写真は、光がなければ絶察に撮れないずいうこずを。






     
     
    ミュヌゞシャン、文筆家、歌人䞀児の母カメラ ハルカトミナキVo.Gt.゚ッセむを曞いおいたす。 日々の思考を綎るメンバヌシップ 『真倜䞭のバタヌトヌスト』運営しおいたす。音楜はこちら↓ https://lit.link/kumoiharuka

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