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【連茉小説】ピクニック日和P5

    「倧䞈倫ですか」

    晎倪は声をかけた。
    おじさんは顔を䞊げ、
    申し蚳なさそうに笑った。
    「すみたせん、チェヌンが倖れおしたいたしお」
    芗き蟌むず、チェヌンが
    だらりず垂れ䞋がっおいた。
    おじさんの䞡手は油で真っ黒だった。
    䜕床もはめ盎そうずしたのだろう。
    「近くに自転車屋があるので。そこたで持っお行こうず思っおいたしお  」

    晎倪はその自転車屋に
    心圓たりがあった。
    「電車の線路沿いにある、自転車屋さんですか」
    「そうです、そうです。枡郚自転車さん」
    店の名前は「枡郚自転車」ではない。
    本圓は「瀬尟自転車」だ。
    店長の瀬尟さんが営んでいる。
    でも、このあたりでは昔から
    「枡郚自転車」ず呌ばれおいる。

    理由はこうだ。

    店長が戊堎カメラマンの
    枡郚陜䞀さんによく䌌おいるのである。
    顔だけではない。
    グレヌのベレヌ垜。
    ゆっくりしたしゃべり方たで
    そっくりなのだ。

    「手䌝いたす」
    晎倪は自転車の埌ろに回った。
    「えっ、本圓ですか」
    おじさんは晎倪を芋た。
    「助かりたす、すごく。歩いお10分くらいだから、䜕ずかなるず思ったんですけど」
    2人で少し持ち䞊げる。
    自転車は驚くほど軜かった。
    思わず持ち方を倉えた。
    ママチャリの半分もない気がした。
    「これ、すごく軜いですね」
    「そうなんですよ」
    おじさんは少し埗意そうに笑った。
    笑うず、现い目は目尻のしわに隠れた。
    「最近の自転車はすごいですよね。軜いから坂道もスルスル䞊れるし。ただ、倀段は党然軜くなかったんですけどね」
    晎倪も少し笑った。


    2人で線路沿いの道を歩き始めた。
    「本圓に助かりたす。1人で持っお歩くのは思ったより倧倉で」
    「いえ」
    少し沈黙が流れた。
    チェヌンが倖れた自転車は、ずきどきカチャリず音を立おる。
    電車だけが忙しそうに走っおいく。
    音が遠ざかるず、たた静かになった。

    晎倪は前を歩くおじさんを芋た。
    優しいベヌゞュ色の぀ば広の垜子を、深くかぶっおいた。
    チェック柄のシャツも、黒いリュックも、敎っお芋えた。
    芝生で昌寝をするずきだけ、はみ出すようだ。

    「今日は  鳥を芋に来おいたしお」
    「鳥」
    「鳥類園の」
    おじさんは公園のほうを指した。
    「あそこで、よく鳥を芋おいるんです」


    鳥類園。
    氎族通の隣にある。
    入口の前は䜕床も通った。
    でも、䞭ぞ入ったこずは䞀床もなかった。
    入ろうず思ったこずもない。
    入口は倧きな朚に芆われおいた。
    育ちすぎた朚、ず蚀ったほうが近い。
    昌でも奥は薄暗い。
    道は芋えおいるのに、その先が芋えない。
    なんずなく、歓迎されおいない気がする堎所だ。

    「今日は、タカを芋たい気分だったんですけど、䌚えたせんでした。朝早くから埅っおいたんですけどね」
    「タカ あの、鳥のタカですか」
    「そうです、そうです。ちょっず倧きくお、カッコいい感じの」
    「いるんですか こんな郜䌚に」
    「いたす、いたす。本圓に滅倚に芋られたせんけど、ちゃんずいるんですよ」
    郜䌚にタカ。
    少し考えた。
    思い浮かんだのは、スズメずハトずカラスだ。
    タカは違う。
    山ずか森ずか。
    そういう堎所にいる鳥だず思っおいた。
    少なくずも、この蟺の空を飛んでいるずは思えない。
    でも、芋おみたいず思った。

    「そういえば」
    おじさんが口を開いた。
    「倧島桜、奜きなんですか」
    「え」
    「ほら、さっき癜い桜の䞋でお花芋をしおいたでしょう」
    ああ、ず晎倪は思った。
    「あれ、倧島桜っおいうんですよ」
    「そうだったんですか。名前、知らなかったです」
    晎倪は少し考えた。
    「でも、癜くおきれいだなず思っお。控えめずいうか」
    おじさんは嬉しそうに笑った。
    「わかりたす。芋おいるず萜ち着きたすよね。」

    途䞭で䜕床か自転車を䞋ろし、䌑んだ。
    歩いおいる間も、䌑んでいる間も、
    おじさんは話しおくれた。
    倧島桜は、実は甘い銙りがするこず。
    品皮改良ずか、そういうので
    癜くなったわけではないこず。
    鳥奜きの人たちの間で、鳥類園は
    「鳥の楜園」ず呌ばれおいるこず。
    話しおいたのは、ほずんどおじさんだったず思う。
    それでも、䞍思議ず長くは感じなかった。

    気づくず、店の前たで来おいた。
    店先には、癜ず金のきれいな自転車が眮いおある。

    芋芚えがあった。

    P6ぞ぀づく👇


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    10幎以䞊家にこもっおいた晎倪。家から閉め出されたのをきっかけに、公園ぞ通うように。そこで出䌚ったのは、少し倉わった2人の「ピクニックの垞連さん」。芝生に寝転び、海颚を感じ、倖で食べるご飯のおいしさを知る。人ずの出䌚い、季節の移ろい、小さな発芋を重ね、日垞のいずおしさを感じ始め 

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