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    <title>ハレノココロ</title>
    <description>小説を書いています。
読んだ人の心が晴れやかになるような、そんな小説を書きたいです。
気軽に読んでみてください。
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    <copyright>ハレノココロ</copyright>
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    <lastBuildDate>Wed, 07 Oct 2026 10:02:39 +0900</lastBuildDate>
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      <title>【1分で読める短編小説】最後のひとときを</title>
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      <description><![CDATA[<p name="65c0a30d-e2c3-4211-9895-835192556acc" id="65c0a30d-e2c3-4211-9895-835192556acc"><br>目覚めると、僕はバスに揺られていた。<br>なぜバスに乗っているのか思い出せない。<br> <br>外は真っ暗で、窓にはグレーのパーカを着た僕の姿が映っている。誕生日に妻と娘から貰ったものだった。次の休みにこれを着て、家族で出かける約束をしていた。どうしてこの服を着ているのだろう。<br> <br>バスにはベレー帽の運転手と、背中の曲がったおばあさんがいた。おばあさんは窓の外を見つめたまま何かを考えているようだった。しばらくして、闇の向こうに灯りが滲んだ。色とりどりの屋台が並んでいる。そこでバスが停まると、おばあさんが「お世話様でした」と、曲がった背中をさらに曲げてお辞儀し、灯りの中に消えていった。<br> <br>「お客さんはどこで降りられます？」バスの運転手がミラー越しに尋ねてきた。<br>僕は切符を握りしめていた。慌てて確認すると、<br>「敬愛病院」と書かれていた。<br>初めて娘と会えた場所だ。<br> <br>「あのおばあさんは三回目です。」<br>「三回目？」<br>「何度でも、会いたい人がいるんだそうです。帰りの切符を忘れないでくださいね。」<br> <br>バスは敬愛病院の前で停まった。<br>運転手がベレー帽を外して「良いひとときを」<br>そう言い残してバスの扉は閉まった。<br> <br>娘の泣き声が響いた気がした。<br> <br>僕は走った。</p><p name="9889547c-9d70-4c86-ab11-85fe87a7367f" id="9889547c-9d70-4c86-ab11-85fe87a7367f"><br></p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/n5fdcd4abf958'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Sat, 01 Aug 2026 22:30:09 +0900</pubDate>
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      <title>[エッセイ]秋のお便り</title>
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      <description><![CDATA[<p name="070dee05-6987-42c5-968b-dd8ab1445c95" id="070dee05-6987-42c5-968b-dd8ab1445c95"><br> <br>内容は何でもいいから、文章を書く練習をしたい。そう思って今、朝日が昇る頃、文章を書いている。“何でもいい”というのが重要で、もしも書くテーマを決めてしまったら、とたんに頭が止まってしまう。テーマが定まってしまうと、いい文章を書きたいという欲が高まって慎重になってしまうからだと思う。だから、思いつくまま書いてみることにした。冷蔵庫にある余り物の食材を使って料理をするみたいに、僕の頭の中に降り積もっている文字を使って、おもいつくままに並べていく。<br>僕が余り物の食材を使って作る料理の多くは、“野菜炒め”という名前の料理になる。的確な言葉が見つからないだけで、本当は相応しい名前があるのかもしれない。だけど、どれも見た目も味も似通ったものになるし、野菜炒め以外の良さそうな名前は浮かんでこない。だから、“即席野菜炒め”とか、”中華風野菜炒め“とか、何となくカッコよさそうなネーミングをつける。しまいには”足立さん家の野菜炒め“のように苗字をつけるだけで、それっぽい、なんだか美味しそうな料理に早変わりする。普通のものをよく見せるために、名前を工夫することはとても大切なのだ。それに、名前をつけることで愛着が湧くのも事実だろう。余り物の食材が、捨てられることなく、美味しい料理に変わることは生きているものの命を大切にすることに繋がる。<br>僕の頭の中に降り積もっている文字も一緒だと思う。僕の場合、悩みが増えれば増えるほど降り積もる文字は増えていく。そんな時に文章を書くのだ。文字を並べて文章にすれば、頭の中にある取り留めのない考えを、ひとまず形にすることができる。目の前の文章を眺めて、あーでもない、こーでもないと、また頭を悩ませる。だけどそれは何もしないでいた時よりも、ずっとはっきりと考えに輪郭が生まれる。その輪郭をみて、少し安心するのだ。日々頭の中で考えることは変わっていくし、変わるたびに、たくさんのことを忘れていく。けれど、今しか出会えない文章に名前をつけてやれば、いつか愛着が湧いて、自分を大切にできるかもしれない。<br> <br> <br>書いているとお腹がすく。<br>ベッドから出て冷蔵庫を開けると、実家から届いた二十世紀梨がひとつ冷やしてあった。それ半分に切り、皮を剥いてかぶりつく。<br>甘い。<br>空っぽになった頭に、果実の恵みが染みわたった。</p><p name="020925a9-769a-4640-81ab-120692b7808a" id="020925a9-769a-4640-81ab-120692b7808a"><br></p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/n4fbda2b13f96'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Sun, 14 Sep 2025 02:10:51 +0900</pubDate>
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      <title>自己紹介 | 思いを馳せる</title>
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      <description><![CDATA[<p name="6861df46-38b2-492b-b38f-7b5c031ed17b" id="6861df46-38b2-492b-b38f-7b5c031ed17b">はじめまして！<br>ハレノココロと申します！<br>ご覧いただきありがとうございます<br> <br>最近、「思いを馳せる」っていい言葉だなと思うんです。<br>意味は、遠く離れているものに心を向けること。<br>遠くにいる誰かのことを想いながら生活したり、昔の嫌な記憶ふとよみがえっては後悔したり、将来の自分を思い描いてワクワクしたり不安になったり。そんなふうに、まだ届かないものや、もう戻らないものに心を向ける時間こそが、人の心を耕し、豊かにしてくれる気がしています。<br>そして「思いを馳せる」という行為そのものが、とても人間らしく、あたたかくて、尊い営みだと感じています。<br>遠く離れているものを大切に思う気持ちを、これからも大事にしたくて、このタイトルをつけました。<br> <br> <br><b>小説を書く理由</b><br>僕が小説を書くのは、ひとを励ましたいからです。<br>小学校の時に双子の兄が「学校に行きたくない」と泣きながら登校していました。学校に着くと、トイレの個室に二人でこもって、兄を励ましていたのを覚えています。当時はなんて声をかければいいかわからず、悔しくて情けなくて、自分の無力さに腹が立ちました。<br>「大丈夫だよ、頑張ろう」<br>この言葉に込められた僕の気持ちを、うまく伝える方法はありませんでした。<br>自分なりの励まし方があるんだと気づいたのは、あるエッセイを読んだときのことです。<br>そのエッセイは、とにかく面白くて、落ち込んでいたことなんてどうでもよくなるくらい、心を惹きつけられました。<br>その瞬間に思ったんです。<br>「いつか、自分もこんなふうに、誰かを励ませるような文章を書きたい」と。<br>実際に小説を書き始めるまでには、八年という長い時間がかかりました。その間には、うまくいかないことも、立ち止まることもたくさんありました。<br>それでもようやく今、少しずつですが、言葉を通して誰かの背中をそっと押せるような作品を届けられる場所に、立てた気がしています。<br> <br> <br><b>最後に</b><br>皆さんの心が晴れやかであること、それが一番大切だと考えています。雨の日も雪の日も、風の日もあるかと思いますが、そんな日々が続いたあとの晴れの日は、なんだかいつもより気持ちがいいんですよね。<br>「ご飯が美味しいな」とか、「今日の服似合っているな」とか、そういう些細な幸せのそばに、「ハレノココロの小説よかったな」という小さなしあわせを添えられたら嬉しいです。そしてハレノココロが書く文章で、読んでくださった方の心を晴れやかにできるように、これからも書き続けていこうと思います。<br><br>皆様からのスキ、フォロー、コメントお待ちしております。<br> <br> <br>それでは、思いを馳に行ってきますね……！</p><hr name="e3b0a80f-a80f-467f-9bcc-4684ba39fc70" id="e3b0a80f-a80f-467f-9bcc-4684ba39fc70"><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/ncd8f3eb14a45'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/183221319/profile_5e28715e8106deaeaa3597458c378bbd.jpeg?fit=bounds&amp;format=jpeg&amp;quality=85&amp;width=330</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Sat, 05 Jul 2025 10:48:37 +0900</pubDate>
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      <title>【短編小説】餅つきを一緒に</title>
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      <description><![CDATA[<p name="cb74aa8b-8a33-4a9c-bcc0-2b852fad8a0e" id="cb74aa8b-8a33-4a9c-bcc0-2b852fad8a0e"><br>1<br>数学の宿題をする手が、随分と前から止まっている。<br>教科書に視線を落としながら、頭の中では別のことを考えていた。<br><br>湊丘公園、ここに行かなきゃ。<br>テレビに映る大きな海賊船をモチーフにした遊具に、見覚えがあった。緑が映える芝の上に浮かぶ海賊船は、湊丘公園のシンボルだという。船内は空洞になっていて、そこで遊んでいた記憶が微かに記憶の中にある。船上につながる階段を登ると、町並みを一望でき、下船する時は船を囲む大きな滑り台を滑っていくのが、この遊具の最大の魅力なのだろう。<br>頭を悩ましていると、<br>「えらい集中してるね」<br>と母が声をかけてきた。急に話しかけられて、少し苛立ちつつも、聞いてみる。<br>「湊丘公園って知ってる？」<br>「なつかしいね」そう母は言い、続けた。<br>「湊丘公園はお父さんの実家の隣町にあるのよ。みゆもお父さんに連れて行ってもらってたんじゃないかな」<br>父は私が六歳の時に死んでいる。だからほとんど遊んでもらった記憶もないし、父の声や肌の暖かさも知らない。毎日仏壇の前で拝んではいるけど、一度も返事が返ってきたことはないから、お父さんに聞くのはやめておこう。<br>「さっきテレビで湊丘公園が映ってて、行ったことあるような気がしたんだよね」<br>母から返ってきたのは、話に興味なさそうな「あら、そうなんだ」という相槌だけだった。<br>その軽さに腹が立ちつつも、私の心はざわめいていた。<br>こうなったら直接、湊丘公園に行くしかない。というか、行きたい。<br>心の奥底でうずくものが何なのか、知りたくてたまらなくなっていた。<br><br>2<br>私は電車に揺られている。<br>母には友達と遊びに行くと嘘をついてきた。本当のことを言うとついてきそうだからやめておいたのだ。今日はただ、お父さんとの思い出を、ひとりで確かめたかった。<br>電車に揺られて三時間のところにお父さんの実家はある。<br>三十分もすれば市街地から出て、のどかな田舎町が車窓に広がる。一度乗り換えて、さらに一時間すると田んぼが目の前いっぱいに広がって、思わずスマホで写真を撮った。<br><br>父は写真嫌いで、写ろうとしなかった。私と父が一緒に写っているのは写真館で撮ってもらった家族写真だけだ。写真の中の父は堅物の表情をしていて、今にも怒り出しそうな感じでこっちを見ている。もう笑顔のお父さんは私の記憶にはなく、遠いどこかに行ってしまった。<br><br><br>駅にはおばあちゃんが迎えにきてくれていた。<br>みゆちゃんと呼ぶ声は嬉しそう。<br>家に着くと「急に来るっていうから何もないよ」といいながらも、次々とおばあちゃんの手作り料理がテーブルに並ぶ。やっぱり美味しいな。お父さんもこの料理を食べて育ってきたんだと思うと、ちょっぴり寂しい気持ちになる。<br><br>「お父さんの写真が見たい」<br>そうリクエストすると、おばあちゃんは大きな段ボールを抱え、部屋の奥から帰ってきた。<br>大量のアルバムを広げて、おばあちゃんは言う。<br>「これは水族館に行った時の写真。さかなが怖くて大泣きしてるのよ」<br>男の子がおばあちゃんの腕を掴んで泣きじゃくる姿は可愛いけど、とてもお父さんとは思えない。私も物心ついた頃から、魚のフォルムが苦手で嫌がっていたから、似てる部分があるんだと思うと、思わず笑ってしまう。<br>そんな私を見ておばあちゃんは嬉しそうに言った。<br>「子供の頃のひでのりにそっくりだね、みゆちゃん」<br>その笑顔を見て、私はお父さんの子なんだと、そう思った。<br>「今日きたのはね、湊丘公園に行きたかったからなの」<br>そういうとおばあちゃんは少し驚いた表情になる。<br>「あの公園はひでのりお気に入りでね、いつも船に乗って、景色を眺めてたのよ」<br>心の奥底でうずいていた何かが、少しずつその顔を見せはじめた気がした。お父さんが好きだった場所に、私を連れて行ってくれていたのかもしれない。<br>「体に気をつけてね」とおばあちゃんに伝えたあと、私は期待を膨らませ、湊丘公園へ向かった。<br></p><p name="CD847DA0-6769-4418-B0E2-8989DC2D2058" id="CD847DA0-6769-4418-B0E2-8989DC2D2058">3<br>湊丘公園は近所のバス停から一本のところにある。<br>町の高台にあって、坂道をずいぶんと登った先にあった。バスから降りて公園に足を踏み入れると、海賊船が目に飛び込んでくる。テレビで見るよりもずっと小さくて、古びている感じがしたけど、それも味があっていい。<br>海賊船の階段を登り、船上に出ると、町の景色が広がっていた。田んぼ模様と、その奥に続く町並み。きっとこれが、お父さんが好きだった景色なのだろう。<br>だけど、私はこの景色を思い出せなかった。<br>さっきまで抱いていた「行ったことがある」という確かな気持ちが崩れていく気がした。私はここにきていないのもしれない。私の中の記憶がかすれていくように、目の前の景色もかすれていく。私の目にはじわりと涙が溢れていた。<br>それでも、私はこの景色のそばにいたかった。<br></p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/nf80babdfca53'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 01 Jul 2025 04:32:35 +0900</pubDate>
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      <title>【エッセイ】クジラのお守り</title>
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      <description><![CDATA[<p name="6032d804-8d5a-4b4a-b1e5-dcaf7588b446" id="6032d804-8d5a-4b4a-b1e5-dcaf7588b446"><br>僕の左腕には、生まれつきあざがある。<br>腕時計を見るときのように手の甲を上にすると、ひじのあたりに一円玉より少し大きいサイズのあざが現れる。<br>そのあざはイラストで描かれるクジラにそっくりなのだ。体は丸みを帯びた流線型をしており、しっぽがひっそりとのびている。実際のクジラは青色をしているが、僕の体に住み着いているクジラは朱色に染まっているのだ。そして時折、僕の体調によって色が変化するのも、このクジラの愛らしいところのひとつだ。僕が寒くて震えている時は光沢を失ったぶどうのような深い紫色になり、たくさん運動したあとは真っ赤なトマトのような鮮明な色に変わる。色が変わるクジラなんて聞いたことがないし、世界で一頭だけだろうと心の隅で自慢げに思っている。<br>僕は双子だけど、かたわれには同じアザはなくて、僕にしかない特別なものだった。腕の中のクジラは、僕らを見分けるためのしるしとして存在感を放っていたらしい。<br>きっと僕らを見守るために、僕の腕の中に泳ぎ着いたのだろう。そして、僕と一緒に少しずつ成長してきたのだと思う。<br>小さい頃、授業中によく腕のクジラを眺めては<br>「なんて可愛いんだろう」<br>と思いながら、頭の中ではクジラの背中に乗って、校舎の窓から見えるグラウンドを泳いでいた。学習発表会の時はクジラを触って緊張をほぐした。一言しかないセリフを間違えないようにと、願いを込めて。<br>「大人になったらそのうち消えるよ」<br>母の言葉を聞いて、少し寂しくなったりもした。クジラともお別れをする日が来るのかと、子どもながらに覚悟したことを覚えている。でも結局、大人になっても消えず、僕の腕の中に居座っている。<br> <br>たまに人から、そのアザどうしたの？と心配されることがある。<br>人から見たら痛々しい傷に見えるのかもしれないし、なかなか聞き出しづらい話題なのかなと思ったりもする。<br>だけど僕のことを一番知っている存在なのである。<br>普段は特に気にしないし、何も思わない。だけどふとたまにクジラが気になってジーと見つめる。変わらず、そこにいてくれる。それだけで少しほっとするのだ。<br>年老いてしわくちゃになったときには、クジラの姿はぼやけて見えなくなってしまうかもしれない。それでもいい。僕の顔だって、しわくちゃで誰だかわからなくなるのだから。<br>それでもクジラにはそばにいてほしい。<br>クジラを眺めると子供の頃の純粋な気持ちを思い出せる。<br>心が帰る場所として、腕の中にお守りのようにそっといてくれたらいい。<br> <br>これからも、道なき大地を一緒に泳いでいこう。</p><p name="434e88ec-9b67-47ab-9ab2-3460acd906d8" id="434e88ec-9b67-47ab-9ab2-3460acd906d8"><br></p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/n0f0618e162a6'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Fri, 20 Jun 2025 17:13:37 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/hareno_kokoro/n/n0f0618e162a6</link>
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      <title>【２分で読める短編小説】ラクダの鼻歌</title>
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      <description><![CDATA[<p name="39706303-f304-40c3-bf3f-28d2139b4379" id="39706303-f304-40c3-bf3f-28d2139b4379"><br> <br>二月一日、今日こそは死のう。<br>深夜のコンビニのバックヤードで、男は日用品の在庫を数えながら死に方を考えていた。できれば静かに、誰にも迷惑をかけずにこの世から去りたい。<br><br>ふと、机の上に置いてある卓上カレンダーが目に留まる。<br>カレンダーをめくると、二月のページには星空に照らされた鳥取砂丘が写っていた。風紋が広がる砂丘の下には一言添えてある。<br><br>–––砂丘があなたの心を癒します–––<br><br>なんてことないフレーズが、今日の男には刺さった。どんなものか試してやろうじゃないか。どうせ死ぬなら、この景色を見てからでもいい。夜勤終わりに行けば夜明け前には着くだろう。<br> <br>男は仕事終わりに車を走らせた。<br>車内ではZARDの「君に会いたくなったら…」がリピート再生で流れている。<br>妻との思い出の曲だ。よくこの曲を一緒に口ずさみながらドライブをしていた。今では、ひとりぼっちでいる現実から逃げるためだけに聞いている。<br> <br>砂丘にたどり着いたときには、空は少しずつ明るくなりはじめていた。<br>人ひとりいない砂丘は、カレンダーの写真で見るよりも大きい。それに海の匂いや風の音、肌をさすような寒さが壮大さをいっそう際立たせていた。海から吹き荒れる風をかき分けながら、砂に足が埋もれていく感触を確かめるように、一歩一歩前にすすむ。<br>やがて、そびえたつ砂丘の上から太陽が登りはじめた。それまで暗闇に隠れていた風紋が顔を出し、太陽の光を浴びた砂丘が金色に輝いて見える。<br>なかなかいい景色じゃないか、最後に見る景色にふさわしい。<br> <br>景色に見入っていると、視線の先に黒い影が現れた。太陽の光が眩しくて目を細めると、輪郭だけがくっきりと浮かび上がった。<br>「ラクダだ…」<br>音にもならない小さな声でつぶやいた。<br>一頭のラクダが砂丘の頂上にいて、ゆっくりと歩いている。<br>なぜこんなところにいるのだろう。砂丘の近くに駱駝屋という店があった気がするが、そんなことはどうでもいい。気がつくとラクダの姿に見惚れていた。<br>まるで鼻歌を歌っているかのように、ラクダはのんびりと楽しそうに歩いている。<br>広大な砂丘に一頭、ぽつりと立っていて、どこか孤独に見えた。でもその孤独からは悲壮感はなく、自由で気ままで、自分とはまるで違っていた。<br>自分もラクダのように自由に鼻歌を歌えるようなご機嫌な人生を、これまで歩んできただろうか。いや、これから歩めるだろうか。死のうと思っていたのに、希望を少し持ってしまう。<br>やがてラクダは砂丘の向こう側に消えていった。<br>男はラクダの姿を追いかけるように斜面を登っていく。頂上にたどり着いた時、そこにラクダの姿はなかった。<br>どこへ行ったのだろうか–––男はしばらく風の中に立ち尽くしていた。<br> <br>男は家に帰り、ひとり寂しく昨日の惣菜の残りものを食べていた。<br>妻が亡くなって今日で九年が経つ。妻が死んだ日から毎日死のうと思っていた。命日が来るたびに、一人でいるのが怖くなって早く妻に会いたいと願った。<br> <br>男はパソコンに保存してあるホームビデオを再生していた。妻が亡くなる前は趣味でカメラを回していた。被写体はいつも妻で、画面越しに映る妻の姿が好きだった。妻を失ってから、ホームビデオを見てみようと何度も画面の前に座ったが、再生ボタンをいつも押せずにいた。妻との思い出が鮮明によみがえり、悲しみに押しつぶされてしまいそうだからだ。でも今日は不思議と見なきゃいけないと、強く思った。<br> <br>画面にはキッチンに立っている妻の姿があった。体を左右に動かしリズムをとりながら、鼻歌を歌っている。機嫌がいい時の癖だった。<br>カメラを向けながら男は言う。<br>「美味しそうな匂いがしますね」<br>妻はこちらに笑顔を向けて返す。<br>「今日のご飯はなんでしょうか」<br>「なんだろう、オムライスかな」<br>ふざけた調子で答えると、妻は少し得意げにこう答えた。<br>「チキンカレーだよ」<br>語尾にハートマークが付いているかのようなあたたかな声だった。<br>妻の作る料理はとても美味しかったが、その中でもチキンカレーは特別だった。<br>画面が切り替わり、妻がカレーをほおばっている。<br>「撮ってないで早く食べなよ」<br>「おいしそうに食べるなっちゃんがかわいくてさ」<br>ふたりで笑い合う。そこでビデオは終わった。<br>妻の声を久々に聞いた。忘れかけていた記憶が声を通して蘇ってくる。<br>明日はチキンカレーを作ってみよう。妻の味を再現してみたい。<br>ご機嫌に生きなきゃ、きっと妻に怒られる。悲しい時こそ笑っていよう。<br>ふと、カレンダーの一言を思い出した。<br>–––砂丘があなたの心を癒します–––<br>悔しいけど、その通りだった。<br>消えたラクダは画面の中にいたのかもしれない。<br> <br><br>少し仮眠をとった。夕方から、また夜勤が始まる。<br>仕事場へ向かう車内では、男の鼻歌が響いていた。</p><p name="5911d132-0b89-4b21-89ec-5f7b8c543839" id="5911d132-0b89-4b21-89ec-5f7b8c543839"><br></p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/n65129befa34d'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Thu, 05 Jun 2025 17:46:07 +0900</pubDate>
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      <title>【２分で読めるエッセイ】ニンジン畑でみつけたもの</title>
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      <description><![CDATA[<p name="e51f58df-0998-4b53-bda3-5c179875c235" id="e51f58df-0998-4b53-bda3-5c179875c235"><br></p><p name="3eb2e8c0-8ca6-4431-b37a-a0166f64d3c6" id="3eb2e8c0-8ca6-4431-b37a-a0166f64d3c6">–––高三の春休み–––<br> <br>　見渡す限り、ニンジン畑が広がっている。<br>何列にも規則正しく並んだニンジンを一列、また一列と掘り進めていく。<br>三列目に差し掛かったところで<br>「休憩しようか」と、遠くから声がかかった。<br>その一言を待っていたかのように、「はい！」と元気よく返事をする。<br>腰を落として作業していたせいで、腰から背中にかけて痛みが走り、<br>おもわず顔がゆがむ。<br>「けっこう体力使いますね」と弱音を漏らすと<br>僕の顔を見てSさんは「そうなんだよ」とやさしい笑顔でこたえた。<br> <br>　春休みの間、友達の紹介で農家Sさんの手伝いをすることになった。<br>Sさんは温厚で、笑顔がやわらかい。送り迎えの車の中では、楽しい話をしてくれて、帰りにはたくさんの野菜をお土産としてもたせてくれる。<br>　Sさんは僕が手伝いに来てくれたことを、とても喜んでくれた。<br>期待に応えたくて張り切ってニンジン収穫にのぞんだけど、実際にやってみると、とても重労働で、すぐにヘトヘトになった。普段なに気なく食べている野菜に、こんなにも農家さんの手がかかっているなんて思ってもみなかった。<br> <br>「疲れたでしょ」<br>Sさんがコーヒーを飲みながら言う。<br>「こんなに手間がかかるなんて知りませんでした」<br>「無理しない程度に頑張ろうね」<br> <br>そのとき、コーヒーを持つSさんの手がふと目に入った。<br> <br>（お、おおきい……）<br> <br>　まるでゴーレムみたいに大きくてごつごつとした手。おもわず笑いが込み上げてきて、笑いが止まらなくなってしまう。<br>「何で笑ってるの」とSさんは不思議そうに笑いながら聞いてくる。<br>ついに僕は笑い崩れて<br>「いや、その……手が、すごく……」<br> <br><br>失礼を承知で、思い切ってお願いしてみた。<br>「よければ触ってみてもいいですか」<br> <br><br>　興奮をおさえながら骨董品をながめるようにじっくりと観察する。<br>Sさんの手はやわらかくて厚みがあり、たくさんのシワが刻まれていた。そして不思議なほどあたたかかった。<br>　その手はまさに”ベスト・オブ・ザ・ハンド”である。<br>これまで見てきた手の中でいちばん想像力をかきたてられる手だった。<br>　その日から僕はSさんの手を見ることが密かな楽しみになった。<br>まるで、手に隠された秘密を探ろうといている探偵のような気分で。<br> <br> <br><br>　「当時はかなり落ち込んでいたんだよ」<br>ある日、農場で一緒に働いている女性のNさんが運転をしながら助手席の僕に話してくれた。<br>Sさんの奥さんが数年前に病気で亡くなったのだという。<br>　僕は何も言えないまま、ただ車窓から見える景色を眺めていた。<br>Sさんの手が、不思議なほどあたたかい理由が、なんとなくわかった気がした。<br>　母がいつも「手が乾燥する〜」と嘆きながら、ハンドクリームをぬっていたことを思い出した。朝も夜も、季節を問わず毎日、洗濯やら皿洗いで手を酷使する。母の手は家事を頑張っている人の手だった。そして家族を守っている手でもあった。<br>　長く生きるうちに、手に生きてきた歴史が刻まれていくのかもしれない。<br> <br>今はまだ、<br>僕の手は何も語らない。<br>でもいつか、誰かを優しく包めるようなおおきな手になりたいと思った。<br>ニンジン畑で、そんな気持ちを見つけた。<br> <br> <br>　休憩はほどほどに、ニンジンの収穫を再開した。<br>ニンジンを掘り起こす手の感触を、ゆっくりと確かめながら。</p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/ne7631bfb5f52'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Sat, 17 May 2025 13:18:14 +0900</pubDate>
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      <title>【2分で読める短編小説】霧の晴れた朝に</title>
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      <description><![CDATA[<p name="d2a00e57-17dd-4e93-94a9-22ba5639929d" id="d2a00e57-17dd-4e93-94a9-22ba5639929d">教科書を閉じたあと、後ろのソファに吸い寄せられるように倒れ込み、深いため息をついた。<br>時刻は夜の十一時を回っていた。<br>明日は大事なテストの日だ。<br>浪人生になると決まったあの瞬間、頭が真っ白になった。<br>ネットで合格発表の画面を見つめながら、まるで自分だけが取り残されたような気がした。<br>この一年間、また落ちてしまったらどうしようという不安が、ずっと頭の中を駆け巡っていた。<br>まともに眠ることもできず、頭の中に霧が広がっていく。<br> <br>気分転換に、コンビニにでも行こうか――。<br>両親を起こさないように忍び足で階段を降り、玄関のカギ置きから自転車のカギを取って外に出た。冬の夜は凍えるほど寒い。外灯の明かりを頼りに、自転車のカギを差し込み、漕ぎ出す。<br>コンビニに着いたとき、背後から声をかけられた。<br>「永斗くん？……ひさしぶりだね」<br>「……星のおっちゃん？」<br>昔よく通っていたプラネタリウム博物館の職員さん――“星のおっちゃん”の姿がそこにあった。<br>「懐かしい呼び名だね。元気そうでなによりだよ」<br>元気かどうかは、正直自分でもよくわからなかった。<br>「でも、こんな遅くにどうしたの？」<br>「明日、大学受験なんですけど……寝られなくて」<br>「そうか」と短く呟いたあと、星のおっちゃんは微笑みながら言った。<br>「星を見に行こうか」<br> <br>その言葉で、あの場所が頭に浮かんだ。<br>近所の丘公園。星のおっちゃんと一緒に、季節ごとに星を観察した思い出の場所だ。<br>二人でベンチに腰掛ける。こうして一緒に星を眺めるのは、小学校を卒業して以来だった。<br>しばらく冬の星空を見上げたあと、星のおっちゃんが口を開いた。<br>「永斗くんが、プラネタリウム博物館の来場者十万組目になったの、覚えてる？」<br>「……あー、そんなこともありましたね」<br>「そのときの写真、ホームページに今も残ってるんだ」<br>スマホの画面を僕に見せてきた。そこには、両親に挟まれた僕が写っていた。<br>僕は暗い表情で、うつむいていた。<br>「このときの永斗くん、すごく悲しそうだった。<br>何か声をかけてあげたかったんだけど、何も言葉が出てこなくて……それが、ずっと心残りだったんだよ」<br>「星のおっちゃんが、そんなふうに思ってくれてたなんて……」<br>「永斗くんが星を見て、元気になっていく姿がとても嬉しかったよ」<br>「実際、星を見て勇気をもらえたんです。学校にも行けるようになったし、感謝してます。でも最近は、またあの頃に戻ってしまうんじゃないかって不安で……。大学受験に落ちてから落ち込むようになって、頭がうまく回らないんです」<br>星のおっちゃんは、空を指差した。<br>「ほら、あそこに見える冬の大三角。あの三つの星は、近くにいるように見えるけど、実は全然違う場所にあるんだ。でも人は星を線で結んで、意味や物語を見つけ出す。<br>僕たちの人生も、同じなんだと思うよ。辛かったこと、楽しかったこと、悲しかったこと―全部がつながって、ようやく人生の意味が見えてくる。だからね、どんな経験も、決して無駄じゃないんだよ」<br> <br>帰り道、僕はホームページの写真のことを思い出していた。両親に初めてプラネタリウムへ連れて行ってもらった日のことだ。不登校気味だった僕を、外に連れ出してくれた。ドームの中に広がる星空は、今自分が生きている世界とはまるで違って見えた。<br>星のひとつひとつが堂々と光を放っている。それなのに、お互いを干渉し合うことはない。どの星が綺麗だとか、大きいだとか、そんなことは気にせず、それぞれが、自らの輝きを誇らしげに放っているようだった。<br>「あるがままでいい」<br>そんな星の声が、僕には聞こえた気がした。<br>星空を見上げ、立ち尽くしている僕に、父がそっと声をかけた。<br>「今見ている星のひとつひとつに、名前があるんだ。でも、名前がないときからずっと光り続けているんだよ」<br> <br>家に帰ると、玄関先に父と母が立っていた。<br>「星を見に行ってたんだ」<br>「そうか」<br>少し黙り込んだあと、父は続けた。<br>「永斗が頑張ってること、パパとママはちゃんと知ってるからね」<br>その瞬間、こらえていたものが崩れた。<br>僕は声をあげて泣いていた。<br>霧の晴れた朝が、もうすぐそこまで来ていた。</p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/nb93ba3e9821e'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Thu, 08 May 2025 12:10:17 +0900</pubDate>
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      <title>【2分で読める短編小説】メイジー</title>
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      <description><![CDATA[<p style="text-align: center" name="46366979-0978-47b7-85cb-4315b38678ea" id="46366979-0978-47b7-85cb-4315b38678ea"><br></p><p name="af23c19f-250b-4e98-8c92-194afdc7f7b4" id="af23c19f-250b-4e98-8c92-194afdc7f7b4">小刻みに聞こえてくる軽快な足音で目が覚めた。</p><br/><a href='https://note.com/hareno_kokoro/n/n7d83e047faac'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>ハレノココロ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 08 Apr 2025 22:08:05 +0900</pubDate>
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