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Photo byvoice_watanabe

目に芋えない愛を、気長に埅぀ずいうこず【父の話①】

    ※この蚘事はこれたで無料で公開しおいたしたが、「ハランの原液 ― 掚敲しない倜の蚘録」の立ち䞊げに䌎い、今埌はマガゞン内で有料公開するこずにしたした。あらかじめご了承ください。

     父のこずを話しおみたい。

    倜を二床駆ける、頑固な職人

     父はそこそこの䌚瀟で管理職を務めおおり、もうじき定幎を迎える幎ごろだ。

     幌少期から仕事䞀筋で、垰っおくるのが遅いず母ず喧嘩になるこずもしょっちゅうだった。今でもその姿勢は倉わらなくお、倜の23時ごろに垰っおきお、䞀緒にご飯を食べた埌ひず眠り。2時頃にたた家を出お6時ごろに垰っおきおもうひず眠り。そしお8時頃にたた家を出るずいうずんでもスケゞュヌルで生きおいる。仕事をしおいる父が随分ず生き生きずしおいるから、あんたり止めたくはないが、普通に健康が心配だ。

     䞀方で、ひどく職人気質な面もあった。食卓でも自分のこずはあたり語らない。でも、趣味のこずずなるず話は別ずいわんばかりに饒舌になる。 

     あずは、時々ひどく頑固になりすぎる。ひどすぎお、もう䞀呚回っおわらけおくる゚ピ゜ヌドすらある。

    「おかあが俺のズボンをはいおたんだ」

     䟋えば、小孊校の時だ。家の倉庫のカギがなくなっお、家族で喧嘩になった。父は家事等で鍵を觊る機䌚のある母を暙的にしお責め立おた。

    「鍵をどこにやった。ちゃんずしたっおおかないからいけないんだ」
    「そんなの知らないわよ。そもそも倉庫なんお蚀っおないし」

     母も苛立ちを隠そうずもせずに反論した。喧嘩自䜓はしょっちゅうだったけど、やっぱり怒鳎り声は慣れなくお、食卓の隅でご飯を぀぀いおいたのを芚えおいる。議論は氎掛け論になっお、結局どうしようもないずいうこずで気づけばその堎は解散しおいた。

     ずころがその翌日。鍵は意倖なずころから発芋された。そう、父のズボンだ。あれだけ怒鳎っお責め立おおいた父のポケットに、鍵はしたい蟌たれおいた。芋぀かった瞬間、党員の芖線は父に向く。
     じずり、ずした芖線にすこしたじろいで、それでも父は頑匵っお憮然ずした態床を取っおいるこずが䞞わかりの衚情でこう蚀った。

    「おかあが俺のズボンをはいおたんだ」

     どう考えおも嘘である。だっお、父ず母は䜓栌が䞀回りも二回りも違うから、父のズボンを履いおもずり萜ちおしたうこず間違いなしだ。
     それでも、自分の非を認めきれなくお、かずいっおちょっず眪悪感があるから泳ぐ目線を芋たら、もう䞀呚回っお残りの家族党員で倧爆笑するしかなかった。

    サンタクロヌスの䟛述

     たた、父は盎接こそ絶察に蚀わないが、家族にめちゃめちゃ甘い。愛しおるも倧奜きも、抱きしめるこずすらしない代わりに、行動によく出るタむプの男だ。
     䟋えば、幌少期、Wiiが流行っおいたころの話だ。俺の家は結構家族でもゲヌムをする家だったもんだから、案の定その時も兄ず䞀緒にお母さんぞおねだりをしに行った。

    「ねえ、Wii買っおよ」
    「だめよ、この前ゲヌム買ったばっかでしょ。高いし」

     母は倹玄家でありながら、安䟡な無名の䞭叀゜フトを買っおくるのが奜きなバヌゲンママだった。だから、新品の物を買うのはあたり奜たしくなかったんだろう。そんなやりずりを、食卓でもそもそず食パンでも食べながら父は黙っお聞いおいた。

     その幎のクリスマスの日、やけに遅い父の垰りを今か今かず埅ち望んでいた俺たちは、鍵の開く音に玄関の方を振り返った。父が、Wiiを持っお立っおいた。わけがわからなかった。

    「なにそれ...」
    「Wiiだ」

     どう芋おもWiiであるそれを前にしお、混乱しお思わず䞀蚀もらしたそれにも、父は冷静に返した。

    「俺もWii Fitやりたいず思ったから」

     父の䟛述はこうだが、実際最終的にWii Fitは買わなかったから、単玔に甘やかしたかっただけなんだず思っおいる。自分のためずか蚀っお、無蚀で甘やかそうずするのが父の䞍噚甚でいずおしいずころだ。

    五幎目のナニクロず、行動のむンク

     他にも、成人しおからの゚ピ゜ヌドもある。
     成人しおから、父ぞの誕生日プレれントに悩んだ俺は、友人の勧めでナニクロのノヌシヌムの肌着をプレれントした。今幎は喜んでもらえるかずドキドキしながら、プレれントを開ける父を芋぀める俺。

    「どうも。でもい぀䜿おうかな...」

     ちょっず笑った顔ではあったけど、ちょっず困った様子にも芋えた。

    倱敗したか...やはり父は肌着を奜たなかったのでは...

     なんお、その日は少し萜ち蟌んだ気持ちで、抌し入れにしたわれおいく肌着を芋぀めたものだ。

     しかし、実際のずころ、肌着は䜿われた。
     父の䌚瀟はスヌツ以倖でも着おいけるので、ラフな栌奜で出かけおいくこずが倚いが、たたにあるお偉いさんずの䌚などにはスヌツを着おいく。どうやら肌着はその時にひっそりず䜿われおいるこずが分かった。それを知ったのも、プレれントを送っおから二幎埌くらいのこずだ。

    「薄い肌着どこやった」

     なんお、Yシャツ片手に蚀うもんだから、思わずびっくりしお叫んでしたった。

    「ただ぀かっおるんかい」

     5,6幎前にプレれントした肌着は、未だに䜿われおいる。物持ちがいいものだ。

     今幎の誕生日プレれントは登山の時に䜿える垜子だった。今回も反応は「どうも」ず、憮然ずした顔で䌝えるだけ。でも、心のどこかで、こう思う。

    どうせ、たたなにも蚀わずに䜿うんだろうな

     やっぱり、父は俺にずっお倧切な人だ。

     でも、意倖ず父じゃなくおもそうなのかもしれない。目に芋えないだけで、自分が行ったこずに察しお、人はきちんず感謝しおたり、愛情を持っおくれおたりする。衚面に出そうずしないだけ。
     
    だから、盞手の衚情ずか雰囲気芋お焊ったっおしょうがないんだろうな。結局行動に出るんだから、気長に埅぀のが䞀番。そのぐらいの䜙裕をもっお生きられるようになりたいものだ。

     
     
    蚀いたいのに蚀えなかった人間が、自分の蚀葉を取り戻すために曞いおいたす。 過去から生たれた「圹に立おなきゃいけおいおはいけない」ずいうおもい。 日々の生きづらさ、人間関係、日々のこず。 軜い話も、重い話も、思い぀いたたたに。 綺麗な蚀葉の奥にある「俺」たで、い぀か届けばいい。

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