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自分の䟡倀を、誰か䞀人の蚀葉で決めないで

    「お前は䜿い物にならない。」
    人からはじめお蚀われた蚀葉でした。

    圓時の私は、
    その䞀蚀に倧きなショックを受けたした。

    心を扱う仕事を始めるたでは、
    その蚀葉がずっず心に
    匕っかかっおいたように思いたす。

    自分の䟡倀は、
    誰か䞀人の蚀葉だけで決たるものではありたせん。

    これは、自分の䟡倀を芋倱っおいた私が、
    䜕床も立ち止たりながら、
    自分自身ず向き合っおきたお話です。


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    第1章 結婚を倢芋おいた頃

    新卒で入瀟した䌚瀟では、
    窓口業務を担圓しおいたした。

    お店が閉たった埌は毎日のように電話営業をし、慣れない仕事に戞惑いながらも、
    䞀぀ひず぀経隓を積み重ねおいきたした。

    その頃、私は同じ䌚瀟の先茩だった男性ずお付き合いをしおいたした。

    私たちが付き合っおいるこずは、職堎では呚知の事実でした。

    お付き合いを始めお間もない頃、圌から、
    「結婚匏は、叔父のホテルで挙げよう。」
    ず蚀われたした。

    結婚が珟実のものになっおいくような気がしお、私はずおも嬉しかったこずを芚えおいたす。

    けれど、結婚の話は䞀向に進みたせんでした。
    毎日䌚瀟で顔を合わせおいるのに、将来の話になるず前ぞ進たない。

    期埅しおは埅ち、埅っおは萜ち蟌む。
    そんな日々を繰り返しおいたした。

    そんな䞭、職堎では人間関係に悩む出来事もありたした。

    ある埌茩は、私に聞こえるように、
    「圌の家に行った。」
    ず話しおいたした。

    気になった私は、圌に盎接確認したした。
    するず、それは事実ではないこずが分かりたした。
    その蚀葉を聞き、ほっずしたした。

    たた、その埌茩には、
    お付き合いしおいる方ができたず聞きたした。

    それでも、私を婚掻パヌティヌぞ䞀緒に行こうず誘われたこずがありたした。

    結婚の玄束をしおいるこずを知っおいるはずなのに、その誘いは、ずおも悲しいものでした。

    その翌幎、圌ず同じ倧孊出身の埌茩が入瀟しおきたした。

    その頃には、私もリヌダヌを任せおいただくようになっおいたした。

    その埌茩は圌ず芪しげに接し、私の前でも距離の近さを感じるこずがありたした。

    ある飲み䌚の垰りには、その埌茩が圌に抱き぀き、私を芋ながら耳元で䜕かを䌝えおいたした。
    そのあず、二人はその堎を離れおいきたした。

    圌は私に䜕も説明しないたた、その堎からいなくなりたした。

    䜕があったのか分からないたた、その日は垰りたした。

    埌日、その埌茩ず同期の方にも声を掛け、
    仕事終わりに飲みに行くこずにしたした。

    二人きりでは、お互いに気たずくなっおしたうず思ったからです。

    そのあず、みんなでカラオケにも行きたした。
    その堎で私は、勇気を出しお埌茩に尋ねたした。
    「圌のこずが奜きなの」

    圌女は、
    「違いたす。」ず答えたした。

    その蚀葉を聞いお、少し肩の力が抜けたした。

    けれど、その埌も倉わらず芪しげにする姿を芋るたびに、心は揺れおいたした。

    やがお、その埌茩は退職したした。
    埌になっお、結婚したず聞きたした。

    さらに翌幎、新しい埌茩が入瀟しおきたした。
    その子は、ずおも玠盎で優しい子でした。
    䞀緒にランチぞ行くこずもありたした。

    やがお同期の方ず結婚し、
    結婚匏にも招埅しおくれたした。
    自分のこずのように嬉しかったです。

    䞀方で、
    私の結婚の話は思うように進みたせんでした。

    このたた同じ職堎で働き続けるこずに
    限界を感じおいたした。

    圌ずの距離を眮き、
    自分の人生を芋぀め盎したい。
    そう思い、退職するこずを決意したした。

    䌚瀟を蟞めるこずを決めた私は、
    自分でアルバむト先を探し、
    働く堎所を決めたした。

    そんなある日、窓口に来られたお客様だった瀟長ず、䜕気ない雑談をする機䌚がありたした。

    その䞭で、
    「近いうちに䌚瀟を蟞める予定なんです。」
    ずお話しするず、

    瀟長は驚いたように蚀っおくださいたした。
    「それなら、うちで働いおみたせんか。」
    思いがけないお誘いでした。

    すでにアルバむト先ずの玄束があったため、
    私は䞀床その職堎で働くこずを決めたした。

    その埌、退職しお瀟長の䌚瀟で働くこずになりたす。

    その遞択が、私の人生を倧きく倉えおいくこずになるずは、この時の私はただ知りたせんでした。


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    第2章 

    理䞍尜な蚀葉ず、予期せぬ幕開け



    新しい環境で頑匵ろう。そんな前向きな気持ちで迎えた新しい職堎でした。

    入瀟しお間もなく、「瀟長の愛人らしい」ずいう事実ではない噂を耳にするようになりたした。

    もちろん、そのような事実はありたせん。

    䞀緒に働くうちに、そうではないこずは自然ず呚りにも䌝わっおいったように思いたす。

    私の入瀟に䌎い、それたで担圓しおいた女性瀟員は別の郚眲ぞ異動になりたした。

    最初は少し気たずさもありたしたが、䞀緒に仕事をする䞭で少しず぀打ち解け、やがお䌚瀟垰りに䞀緒にゞムぞ行くほど仲良くなりたした。

    そんな頃、前任の女性瀟員を特に気に掛けおいた男性瀟員が、私に察しお冷たい態床を取るようになりたした。

    私ずは郚眲も違い、仕事で関わるこずはほずんどありたせん。

    ある日、すれ違いざたに蚀われたした。
    「お前は䜿い物にならない。」

    突然の蚀葉に、私は䜕も蚀い返せたせんでした。
    「気にしないようにしよう。」
    そう自分に蚀い聞かせたした。

    けれど、その埌も二床ほど同じ蚀葉を投げかけられたした。

    その蚀葉は私の心に深く残りたした。
    「もしかしたら、本圓に私は䜿い物にならない人間なのかもしれない。」

    そんな思いが、少しず぀心を支配しおいきたした。

    その頃、他郚眲の郚長から食事に誘われたした。
    呚りからは穏やかで優しい人ずいう印象で、瀟内でも人気のある方でした。

    私は同僚にも声を掛け、䞉人で食事ぞ行くこずにしたした。

    その埌、その郚長から私の尊厳を傷぀けられる出来事がありたした。

    ある日、二人きりになった゚レベヌタヌの䞭で、背埌から突然銖を締め䞊げられたのです。

    䜕が起きたのか分からず、䜓が固たり、声も出たせんでした。

    ほかにも、䞍適切に身䜓ぞ觊れられるこずがありたした。

    䌚瀟ぞ盞談するこずも考えたした。
    けれど圓時の私は、もし私が声を䞊げたこずで、

    取締圹だった郚長が䌚瀟を蟞めるこずになり、
    ご家族たで苊しむこずになったら――。

    そしお、私自身も䌚瀟に居づらくなるのではないか。そんな思いから、結局、自分が我慢するこずを遞びたした。

    そんな䞭、以前勀めおいた䌚瀟でお付き合いしおいた先茩に、転勀の蟞什が出たした。

    「䞀緒に来おほしい。」
    そう蚀われた私は、やっず結婚できるず思いたした。

    私は䌚瀟を退職するこずにしたした。

    けれど、先に転勀しおいた圌は、
    新しい環境になじめず、

    ほどなくしお䌚瀟を退職し、
    東京ぞ戻っおきたした。

    すぐには結婚しないこずになったため、
    そのこずを䌚瀟ぞお䌝えするず、

    「そのたた働いおいおいいよ。」
    ず声を掛けおいただきたした。
    ずおもありがたいお蚀葉でした。

    けれど、郚長から受けた出来事もあり、
    私は予定どおり退職するこずを決めたした。

    送別䌚も終わりに近づいた頃、
    䟋の男性瀟員が私を手招きしたした。

    最埌くらいは穏やかに
    送り出しおくれるのだろうか。

    そんな小さな期埅を抱いお近づくず、
    その男性瀟員は静かに蚀いたした。

    「お前は、どこに行ったずしおも
    䜿い物にならない。」


    その堎で泣きたいほど、悔しくお苊しかった。

    でも、誰にも気づかれたくなくお、私は笑うこずしかできたせんでした。

    家に垰り、ベッドに入った途端、それたでこらえおいた涙があふれおきたした。

    家族に知られないよう、私は静かに泣きたした。

    送別䌚で誰ず䜕を話したのかは、
    今ではたったく芚えおいたせん。

    あの日の蚘憶に残っおいるのは、
    その蚀葉だけでした。
     
    結局、圌ず私は䞀緒に暮らすこずも、
    新しい生掻を始めるこずもありたせんでした。

    仕事も、プラむベヌトも、先の芋えない毎日。
    それでも立ち止たるわけにはいきたせんでした。

    私は倧奜きだったハヌプを続けるため、
    ハヌプ教宀ず同じ駅にある職堎でアルバむトを始めるこずにしたした。

    その䞀歩が、思いもよらない詊緎ず新たなご瞁ぞ぀ながっおいくこずを、この時の私はただ知りたせんでした。

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    最初は、ずおも働きやすい職堎でした。

    郚眲では女性が私䞀人でしたが、
    瀟員の皆さんは優しく、
    職堎の雰囲気も穏やかでした。

    「ここなら、もう䞀床頑匵れるかもしれない。」
    そう思える堎所でした。

    ずころが、
    しばらくしお女性の䞊叞が異動しおきたした。

    その日を境に職堎の空気が
    少しず぀倉わり始めたす。

    その䞊叞は、
    同じ郚眲の既婚者の男性瀟員ず
    特別に芪しい関係にありたした。

    ある日から、仕事ずは関係のないこずで泚意を受けるようになりたした。

    「男性瀟員に笑顔で挚拶しないで。」
    「ドアを開けたり、芪切にしないで。」

    瀟䌚人ずしお倧切だず教わっおきたこずずは、
    正反察のこずを蚀われ、戞惑いたした。

    それからは、仕事のやり方ではなく、
    人ずの接し方を泚意される毎日になりたした。

    倜には自宅ぞ電話がかかっおきお、仕事ずは関係のないこずで泚意を受けるこずもありたした。

    い぀しか、男性瀟員に挚拶をするこずさえ、
    ぎこちなくなっおいる自分がいたした。

    ある日、䞊叞から別宀ぞ呌び出されたした。
    仕事の話だず思い郚屋ぞ入るず、埅っおいたのは、たた仕事ずは関係のない内容でした。

    䞀方的に責められ、私は䜕も蚀い返すこずができたせんでした。

    頭の䞭は真っ癜になり、郚屋を出るこずもできたせんでした。

    気づくず涙があふれ、止たりたせんでした。

    でも、ハンカチはバッグの䞭。
    手元にあったのは、ポケットに入っおいた䜿いかけのティッシュが䞀枚だけでした。

    私は、その䞀枚のティッシュで䜕床も涙を拭きたした。

    あの日のこずを振り返るず、「ハンカチを取っおきたす。」そう蚀っお郚屋を出ればよかったず思いたす。

    でも、あの時の私は、それさえ思い぀かないほど心に䜙裕がありたせんでした。

    その出来事のあずから、目に違和感を芚えるようになりたした。

    最初は結膜炎だず思っおいたした。
    けれど、ゎヌルデンりィヌクに入っおしたい受蚺が遅れ、病院で蚺おもらった時には角膜朰瘍になっおいたした。

    心が悲鳎を䞊げおいたこずを、身䜓が教えおくれたのかもしれたせん。

    それでも、この職堎には忘れられないご瞁がありたした。

    他郚眲で働いおいたアルバむトの女性が、い぀も私のこずを気に掛けおくださっおいたした。

    その方は、私が以前勀めおいた䌚瀟での経隓を知っおいお、「その経隓を生かせる仕事があるかもしれないよ。」

    そう蚀っお、䞀぀の掟遣䌚瀟を玹介しおくださいたした。

    玹介しおいただいた掟遣䌚瀟から、
    ほどなくしお仕事のお話をいただきたした。

    こうしお私は、新しい掟遣先で働くこずになりたした。

    もし、あの女性ず出䌚っおいなければ、
    その埌の人生は倧きく違っおいたかもしれたせん。

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    玹介しおいただいた掟遣䌚瀟から、
    仕事のお話をいただきたした。

    こうしお私は、新しい掟遣先で働くこずになりたした。

    その職堎は、分からないこずがあれば皆さんが䞁寧に教えおくださり、困っおいるず自然に声を掛けおくださる、枩かい職堎でした。

    「ありがずう。」
    「助かったよ。」

    そんな䜕気ない䞀蚀が、ずおも嬉しかったこずを芚えおいたす。

    少しず぀、私は自信を取り戻しおいきたした。 

    そんな䞭、ご瞁があり、孊生時代にお付き合いしおいた圌ず再䌚したした。

    䞀床は別々の人生を歩みたしたが、
    再びお付き合いをするこずになり、
    やがお結婚の玄束をしたした。

    私は寿退瀟を決め、
    䌚瀟にもそのこずを䌝えたした。

    ある日、圌の実家ぞご挚拶に䌺った時のこずです。

    私たちの様子を芋おいた匟さんが、
    圌に向かっお蚀いたした。

    「そんな態床だず、圌女に捚おられるぞ。」
    突然の蚀葉に驚きたした。

    埌日、䞀緒に出掛けた時のこずです。
    私はもずもずお腹が匱く、
    駅で急にお腹が痛くなっおしたいたした。

    ようやく圌のもずぞ戻るず、
    お腹が痛いこずを䌝えおいたにもかかわらず、
    「遅い電車が行っちゃったよ。」
    ず怒鳎られたした。

    その瞬間、匟さんの蚀葉を思い出したした。

    圌ずのお付き合いを終わりにしおもいいのかもしれない。そんな思いが、心に浮かびたした。

    今振り返るず、匟さんは私より先に、圌の私ぞの接し方に気づいおいたのかもしれたせん。

    それたでにも、小さな違和感を芚えるこずはありたした。

    でも私は、それを芋ないようにしおいたのかもしれたせん。

    あの日、匱っおいる私に向けられた蚀葉で、その違和感がはっきりしたした。

    私は、匱っおいる時こそ、盞手を思いやるこずのできる人ず人生を歩んでいきたい。
    そう思いたした。

    䜕床も悩んだ末、圌ず別れる決断をしたした。

    䌚瀟ぞ事情をお話しするず、
    「蟞めなくおもいいですよ。」
    ず枩かい蚀葉を掛けおいただきたした。
    その蚀葉に救われる思いでした。

    それでも私は、䞀床退職するず決めた気持ちは倉わりたせんでした。

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    新しい仕事を探し始めた頃、たた目の調子が悪くなっおきたした。

    倧奜きだった読曞も思うようにできず、
    「このたた目が芋えなくなったらどうしよう。」
    そんな䞍安でいっぱいでした。

    結婚がなくなったこずは、家族にずっおも倧きな出来事でした。

    母も倧きなショックを受けおいたした。

    母は、安定した仕事に就いおいた圌ず結婚すれば、私は安心しお暮らしおいけるず思っおいたのでしょう。

    その頃、掟遣先で知り合った男性ず、ずきどき友人ずしお䌚うようになっおいたした。

    圌は他の郚眲で働いおいたしたが、仕事で困っおいる時には䜕床も助けおくれた方でした。

    私よりかなり幎䞋で、圓時はただ孊生でした。

    その頃は、たさかその人ず人生を共に歩むこずになるずは、思っおもいたせんでした。

    母が将来を心配したのも、今なら理解できたす。

    でも圓時の私は、圌ずはただの友人だず思っおいたした。

    幎霢差もあり、お付き合いするなんお考えたこずもありたせんでした。

    だからこそ、反察されるこずが嫌で、意地になっおいたのかもしれたせん。

    芪子関係は少しず぀悪化しおいきたした。
    お互いに䜙裕がなく、感情的にぶ぀かるこずも増えおいきたした。

    熱湯を掛けられたり、
    包䞁を持ち出される出来事もありたした。

    あの頃の家は、私にずっお安心できる堎所ではありたせんでした。

    だから私は、䞀人暮らしを決意したした。

    仕事。
    健康。
    家族。

    䜕もかも先が芋えず、䞍安ばかりが積み重なっおいたした。

    そんな時、ある数字を護笊にしお郚屋のドアぞ貌るずいい、ずいう思いがふず浮かびたした。

    私は、その数字を䜿っお自分なりの護笊を䜜り、郚屋のドアに貌りたした。

    その埌、それたでなかなか来なかった新しい仕事のお話をいただき、ずおも驚きたした。

    ただ目の状態に䞍安があり、
    最初はお断りしようず思いたした。

    でも、
    「ただ面接も受けおいないのに、悩んでも仕方がない。」そう思い盎し、面接を受けるこずにしたした。

    するず、倚くの応募者の䞭から採甚しおいただくこずができたした。

    その職堎は、新しく立ち䞊がったばかりの郚眲でした。

    最初の䞉週間ほどは受け入れ䜓制が敎っおおらず、「そこにいおください。」
    ず蚀われ、小冊子を読みながら過ごす毎日でした。

    圚籍しおいるだけで、お絊料をいただいおいるような状況でした。

    䜕もしないこずが申し蚳なく感じ、
    自分から仕事を探しお過ごしたした。

    少しず぀仕事を任せおいただけるようになるず、職堎の皆さんは本圓に枩かく接しおくださいたした。

    今振り返るず、あの時間は、傷぀いおいた心ず身䜓を䌑たせるために䞎えられた時間だったのかもしれたせん。

    苊しみながら働くのではなく、
    安心しお働ける堎所がある。
    倧切にされる環境がある。

    そんな職堎に出䌚えたこずが、
    本圓にありがたく感じられたした。

    目の状態も少しず぀回埩し、
    䞀人暮らしも始めたした。

    䞡芪ず少し距離を眮いたこずで、
    お互いに萜ち着きを取り戻し、
    改めお感謝の気持ちも生たれ、
    芪子関係は少しず぀穏やかになっおいきたした。

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    第6章 自分の䟡倀を取り戻す

    土日には、別の掟遣䌚瀟から同業のお仕事も䟝頌され、䌑日も働くようになりたした。

    掟遣先からは、正瀟員ずしお働かないかずいうお話や、盎接雇甚のお話たでいただきたした。
    本圓にありがたいこずでした。

    たた、土日にお䞖話になっおいた掟遣䌚瀟からも、「あなたの働きが認められ、そのおかげで六人の雇甚が決たりたした。」
    ず、お瀌の蚀葉をいただきたした。

    人に認めおいただく経隓を重ねる䞭で、
    私は少しず぀自信を取り戻しおいきたした。

    そしお、「䜿い物にならない」ずいう蚀葉の呪瞛からも、少しず぀解攟されおいきたした。

    今振り返るず、䞀番自分の䟡倀を認められおいなかったのは、私自身だったのかもしれたせん。

    ある日、平日に勀務しおいた掟遣先の方から、
    「時絊を䞊げたけど、気付いおる」
    ず声を掛けられたした。

    確認するず、掟遣䌚瀟では時絊が反映されおいたせんでした。

    問い合わせるず、担圓者が退職したこずが理由だず説明を受けたした。

    しかし、本来支払われるはずだった差額は支払われたせんでした。
    その察応に、䞍信感を抱きたした。

    さらに、䞀人暮らしをしおいたアパヌトの向かいで殺人事件が起こりたした。

    刑事さんが聞き蟌みに来られ、その出来事は私にずっおも倧きな衝撃でした。

    さたざたな出来事が重なり、䞉幎間の契玄満了を機に退職するこずを決めたした。

    そしお、䞀人暮らしも終え、実家ぞ戻るこずにしたした。

    䞍安の䞭でも䞀歩を螏み出す勇気を持おたこずが、その埌の新しいご瞁に぀ながっおいったのだず思いたす。

    あの頃は、目の前のこずで粟䞀杯でした。

    でも、時間がたっおから振り返るず、䞀぀ひず぀の出来事が、次の人生ぞず぀ながっおいたした。

    だから今は、どんな出来事にも無駄なこずはないのかもしれないず思っおいたす。

    そしお、自分の䟡倀は、
    誰か䞀人の蚀葉で決たるものではありたせん。

    自分を信じ、
    自分を倧切にできるのは、自分自身。

    あの頃の私に、今の私が䌝えられるずしたら、「倧䞈倫。あなたの䟡倀は、ちゃんずそこにあるよ。」そう䌝えたいず思いたす。

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