
モノの価値とは…
50歳。
終活の身辺整理と言うにはまだ早いが、部屋は日に日にモノで溢れていく。
使わなくなったモノ、見覚えのないモノ、着られなくなった服。
それに加えて、子供のおもちゃ。
低学年から高学年になり、遊ぶモノも少しずつ変わってきた。もう何年も忘れ去られているモノたちが部屋を占領している。どこへ行く時も肌身離さず持っていたおもちゃ、2、3回遊んだだけで電池を入れれば動く、新品同様のおもちゃなどは、なかなか捨てにくい。また使う時がくるかなとか、いわゆる「もったいない病」が顔を出し整理できないでいた。
そんな時、ふと、フリマアプリが頭に浮かんだ。先日、テレビでこのフリマアプリを使って整理しながら「30万円になりました」という番組を観て感心していたところだった。
「これだ。」
こういうのは遅ればせながら初めての経験。
まずは新規登録から…
いつもこの段階でつまずいてしまい、面倒になって諦めてしまうことがあるがここは辛抱。おもちゃの山に囲まれながらスマホを握って、ID、パスワードをメモして力尽きた。
次の日…準備は整った。
さぁ、何を出品しようかな?
とりあえず売ってみたい気持ちが先走る。
ではまず大人も子供も大好きな電車のおもちゃ
プラレールにしよう。
写真を撮ってコメント書いて…
売り方、見せ方はYouTubeで勉強した。
いざっ❗️出品‼️
…しばらく画面を見ていたが動きはない。
そりゃそうだ。
時刻は午前2時。
こういう作業をし始めるとあっという間に
時間が過ぎてしまう。
とりあえず出品できたという達成感はあったが
疲れた。初めて何かをやろうとする時の吸収力、理解力、行動力がものすごく衰えてる気がする。
「…老いには勝てない。早く寝よ。」
ピコーン。
静まり返った部屋でスマホが鳴った。
「商品が購入されました」
えっ…マジで…
あまりにも突然で興奮して目が覚めた。
早速、商品の梱包に取り掛かった。感謝の気持ちを一言添えて封をした。そろりそろりと玄関に向かい、原付にまたがり、家から少し離れたところでエンジンをかけてポストに向かった。
そんなに慌てなくていいのに。
投函口にスルっと吸い込まれて行った。
息子と遊んだ思い出のあるモノだったので少し寂しさもあった。
任務完了。
頭の中で『get wild』のイントロが流れてきた。
販売利益¥1300-
「ご購入ありがとうございました。」
自分が不要だと思ったモノが誰かの価値に変わりお金になる。
整理整頓のつもりが商売の原点に触れたような
不思議な感覚だった。
ひとつ売れたことで、この部屋のおもちゃが
「宝の山」に見えてきた。
プラレールとかミニカーなどだいぶ片付いてきた。
本棚の端に一冊のバインダーを見つけた。
それにはスリーブに入ってキレイに保管されていたポケモンカードが入っていた。そういえば、この中に珍しいカードがあるのを思い出した。それは、近くのポケモンセンターに家族で行った時、「今度、◯◯にポケモンセンターがオープンしまーす。」と、言いながら入店するお客さん一人一人にポケモンカードを無料で配っていた時があった。とてもかわいいピカチュウのカードだったのでよかったね〜と喜んでいた。でも今はもうポケモンにもカードゲームにも興味がなくなっていたのでこれを出品してみることにした。
覚えたてのフリマアプリの画像検索機能で調べた。
…んっ。
思わず二度見した。
「20000円…」
一桁間違えていないか確認した。
「嘘だろ?」鳥肌がたった。
当時はただのおまけとして配られていた紙切れが何がどうしたらこの値がつくのだろうか。
素人が手を出してはいけない領域のような気がした。
これはさすがに怖くなって出品はやめた。
寝かせておこう………
自分にとっては不用品でもそれを必要とする誰かがいるということ。モノの価値は、市場によって大幅に変わるということ。身の回りの整理が、思わぬ社会勉強になった1日だった。
さて、次は何を出品しようかな。