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お前は桃をぶった斬っただけ。

    いつの時代も語られるのは勝者の言葉だけだ。

    敗者の都合には合わせてくれない。

    「もし1週間だけ別の人生を体験できるなら、誰になりたい?」もしそう聞かれたら、私は桃太郎になりたいです。

    桃太郎は桃太郎でも、高橋英樹さんの侍のほうでも、キングボンビーが後ろから着いてくるゲームのほうでもなく、産まれる前から川を泳いでいた少年が元気に鬼を斬っていく物語である桃太郎です。

    桃太郎は大昔に桃の中から産まれた。
    そして昔話は現代で多くの「なぜ?」を生んでる。

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    鬼退治をしてみたいという正義感からではなく、
    鬼にキビダンゴが効くかどうかの探究心からです。

    犬、猿、雉には効いたけど、鬼には試していない。
    もし効くなら、あの物語は鬼退治ではなく、高級ホテルの最上階スイートルームでフルコース料理を食べて解決した話だったかもしれない。殴る蹴る、斬りつけるではなかったかもしれない。そもそも鬼は本当に悪者なのか。いつの時代も語るのは勝者のみ。

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    それから、その後の桃も見たいです。
    へその緒みたいに大事に保管されているのか。それとも自治体の粗大ごみレベルの扱いで、突然変異から生まれた桃は捨てられたのか。桃の行く末を見届けたいです。

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    あと桃太郎が世界に通用するのかも知りたい。

    ‪”‬日本一の桃太郎‪”‬

    でも世界にはドラゴンを倒した英雄や、神様と殴り合った半神もいる。アベンジャーズもカッコイイ。
    安倍晴明には勝てたのか、鬼太郎にも勝てるのか。
    全世界の怪力自慢たちと比べたら?

    桃太郎は世界ランキング何位なのだろう。

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    そして最大の謎。
    ‪”‬キビダンゴの製造方法‪”‬

    あれは本当にただの団子なのか。
    洗脳するために生まれたアイテムなのか。
    それとも友達の印なのか。
    あるいは現代なら真っ先に規制される危険アイテムなのか、気になることが多すぎる。成分表示を見せてもらいたい。

    鬼退治なんてしている場合ではない。

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    そして無事に鬼ヶ島から帰ってきたら、おじいさんに一言だけ言いたい。

    「お前は桃をぶった斬っただけじゃないか」


    おじいさんはきっと、
    「わしの若い頃はな…」と語り始めるだろう。

    そうしたら私は、
    「その話は今じゃない」と食い気味にツッコむと思う。


    命がけで戦ったのはこっちだ。
    犬も猿も雉も頑張った。おばあさんは桃を発見し、私を育て上げ、魔法のアイテムのキビダンゴを作った。

    おじいさんだけ功績がおかしい。
    桃太郎の身体スレスレをぶった斬って、あっぶねぇセーーフ。それだけじゃないか。

    ただ、少し落ち着いて考えてみる。
    もしおじいさんが桃を斬らなかったら、桃太郎は生まれていない。結果論だけど、桃太郎も危うく桃ごとぶった斬られそうだったので、おそらく生きていなかったと思う。

    鬼退治もない。
    キビダンゴも作ろうとも思わなかったかもしれない。犬も猿も雉も集まらない。

    そう考えると、あの一刀がすべての始まりだった。



    結果論だけど。

    だから桃を斬って、無事桃太郎が産まれた時点で、それはもう「めでたしめでたし」だったのかもしれない。


    そう考えるとやっぱり、結果として、おじいさんにも少しだけ功績はあるのかもしれないですね。



    少しだけ。本当に少しだけ。


    少し早いけど、お爺さんにキビダンゴをプレゼントしてあげようと思う。もうすぐ父の日だから。

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    キミ、お爺さんに似てるね。

    今日も読んでいただきありがとうございます。

    では、また次の記事で。
    素敵な一日を。

     
     
     
    大人ASD/ADHDの哲学的な人。#ちりつも哲学。「人間関係の悩み」を、細部まで思考します。重度な「心の不調」や「お酒での失敗」心を整えている「イマ」を記録。内向的だからこその視点で、物事の「なぜ?」に向き合い続け、自分なりの最適解を探してます。声/絵/筆文字でも届けます。

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