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Photo bylastclassroom

超長文詠唱の途中です

     苦しい。
     と、思うことから逃げないことにした。
     苦しい、ムカつく。

     漢方薬店の座り慣れた椅子(もう案内されなくても勝手に座る)に、デロンともたれかかりながら「くそお〜」とつぶやく。天に向かって。
     先生は、「くそとか言っちゃダメですよ」と笑う。
     わたしも「ぬはは〜」と笑う。

     でもやっぱり「くそお〜」なのである。
     それを口にするかどうかは、まあさておき。
    「くそお〜」から、物語は始まる。
     元気になるのって、落ち込んでからでよくね?
     絶望して死にたくなったことあるけれど
     刺しにくるのは、希望の方だったりするんだよなァ。などと、わたしは思う。

     体調が、ジェットコースターみたいな日々。
     一日の中に、不調が0と100の時間がどっちもある。それも、これを繰り返す。すごくない? 一瞬でも不調「0」の時間があるのは、漢方薬店との出会いを経て「元気になりたい」と思えたわたしの努力の賜物である。先生、お力添えありがとうございます。
    「元気になりたい」という気持ちを折らずに済んでいるのは、先生のおかげ。「大丈夫、元気になります」って言ってくれる。わたしはそれを、ばかみたいに信じる。「大丈夫ということほどいい加減な言葉はないけれど、それを信じないこと残酷なことはない」っての、わたしの信条。
     そして、言われたことを守る。食事のことはもちろんだけど、それ以上に「我慢と後悔をしない」これを出来得る限り徹底している。

     このあと人生史を書くことになったら、今の期間を「危険赤信号」になるだろうに、ずっとへらへらしている。「くそお〜」と言ったあと、「しゃーなし」と笑う。
     いやでも、ここ十五年くらいを思い出してみると、ずっと赤信号か黄色信号なんだよなあ。
     ピアノ弾きなのに手を骨折するとか、会社をクビになるとか、男を捨てて引っ越す、男に捨てられて引っ越す。バンドを辞める。など。
     それなのに青信号、灯しすぎて今に至る。生きていてよかった。
     赤信号で泣いてるよりいいわ。
     泣くより怒る。
     これも、これからの人生で大切なこと。

     今日も仕事に行けていないのに、こうして言葉を紡いでいることに対して「まじかよ」と思う自分がいないといたら嘘。「こんなに書けるなら仕事いけるはずだったのに」と、思わなくもない。
     のだけれど、自分の状況を冷静に判断してみると(漢方薬店で、先生と自分の体調に向き合っていたら、そういうこともできるようになってきた)
     会社に行ける体調(仮称60点)のキープが難しいんだと思う。
     一日の中で、60点以上稼働できる瞬間もある。けど、これが長続きしない。朝は元気に「60点以上あるぜ!」となっても、会社に着くころには60点を下回ったり、出勤して3時間くらい経つと「もう無理」ってなる。
     でも、しばらく休んだりすると、また60点を越える。

     たぶんいまは55点くらいで、ギリ会社に行けそう。
     でも、荷物をまとめて歩き始めるとポイントが下がったりする。
     わがままボディー。

     あと、「こんなに書けるのに」と思ったりすることもあるけれど、
     もうこれはわたしが天才だからだ!!と思うことにした。
     執筆は、40点くらいあればできる。
     そのうえ最近、10点〜50点くらいのあいだでも創作(あるいはその準備)ができる仕組みづくりをしているのである。すごい、天才。だから、創作は進む。

    「そんなことしてないで寝てろ」とお思いになるかもしれないけれど
     病気ではないので、寝て治るモンじゃない。
     体を地球に例えるなら、わたしの体は地震とか台風が多いうえに、わたしの家はいま脆い。すぐ崩れる。天変地異をなくすことはできないけれど、丈夫な家を建てることはできる。そういうことをしている。そう、寝たって丈夫にはならんのだよ!
     で、「なんでこんなに台風ばっかりなんだよくそお〜」の「くそお〜」なのである。悔しい、ムカつく。でも仕方がない。天変地異はわたしのせいじゃない。家は急に丈夫にならない。少しずつレンガを積んで、歪みを直す。地道な作業、時間がかかる。
     これがうまくいっているから、一日の中で「元気100」の時間が訪れたり、「もうムリ0」の時間が持続しない。


     なんていまはヘラヘラ笑っているけれど、職場の最寄りに着いたときは30点くらいの体調で泣きそうだった。会社に行ってる場合じゃない。取り繕えない、笑えない。言葉通りの泣きそう。さっきまで60点あったのに。アタシ何かしちゃったかなァ……って、思うよ!?? 落ち込むよ!?? でも、天変地異だから。わたしのせいじゃないから。わかってるけど、べしょりとする。

     ああ、誰か守ってくンないかなあ。
     と、思った。

     びっくりした!? 最低だと思った!?
     わたしらしくないと思った?
     守ってもらうなんてゴメンだね!と思って生きてきたんですけども。

     でも、レフィーヤのこと、思い出して。ダンまちの。
     最初の頃のレフィーヤって、才能はあるのにピィピィ言っていて、弱虫だったんだけど
     そのレフィーヤが「わたしを守ってください!」って言ったの。
     記憶違いかもしれないけど、わたしの記憶には確かにある。

     ダンまちって、冒険者がダンジョンを攻略していく話なんだけど
     レフィーヤは冒険者で、後衛の魔導士なのね。
     で、めちゃくちゃ魔力がある。誰もが羨む才能の持ち主。でも、自分に自信がない。
     そのレフィーヤが「守ってください!」と言ったそのシーンは、
     超高火力の魔法を放つための、超長文詠唱に入る。
     そのあいだ「わたしを守ってください!」だったのよ。

     ああこれ、説明下手で伝わらないかなァ……
     詠唱中って無防備になる。強い魔法を放とうとすればするほど、詠唱の時間は長くなる。
    「自分なんか」って言ったレフィーヤが
     尊敬する仲間たちの手を借りて、助けられて、
     超高火力の、レフィーヤにしか放てない魔法で、
     仲間を「守ろう」としたんだよ。
     でも、そのあいだの自分を「守ってください」なの。

     だからこれは、いままで自分を卑下して、自らの才能や能力から逃げていた女の子が、自分の能力を信じ・認めて、仲間を守ろうとした。って話なんだよ。すばらしい。
    「助けて」とか「守って」って言葉、易くないよ。
     だって君の人生も、易くないから。君が、君のために頑張っている時間を、わたしのために割いてほしい。なんて言えなかった。
     お金もそう。
     どれだけ相手に余裕があったって、それは君が必死に稼いだお金で、君のために使うべきなんだ。っていうか「いっぱいあるから分け与えろ!」ってのは傲慢だよ!
     だから、自分の食い扶持は自分で稼ぎたい。と、思っているアタシなんですけど。

     でもいま、「守ってください」と思っている。
     そう、気持ちはレフィーヤ!
     超長文詠唱に、入っているから。
     このあとに、放ちたい魔法がある。

     もう「自分の言葉なんて」みたいな言い方で、卑下して逃げてゆくのはやめよう。と思っている。
     あなたの言葉もすばらしいなら
     わたしの言葉もすばらしいよ。
     伝えてゆきたいよ!
     っていうか、言葉に救われたわたしがさ、
     言葉、伝えること諦めたくないよ。
     本当は「届いても届かなくても、伝えることを諦めなければそれでいい」っていう気持ちもあるけれど。
     それはさあ、フルタイムで働いて、言葉以外で食い扶持稼げる人の発想だよね。

     わたしは言葉を、お金に変えたい。
     わたしは言葉で、あなたを守って、しあわせにする。
     絶対に、する。
     けど、いまは自分でお金を稼ぐことが難しい。
     多少の天変地異にも揺るがない、すてきな家を建てている途中は無給(そのうえ、漢方は安くないのである……漢方好きだし、これ以外に自分の体を立て直す方法がないから、やめないけれど)

    「いつか」を期限付きで設定できない体で悔しい。超悔しい。
     スケジュールに耐え得る体じゃない。
     隙間時間に稼働していくしかない。
     だから「いつか」約束できないけれど。
     必ず。
     わたしはもう、わたしから逃げないから。
    「もうやーめた」って言わないから。

     守ってくれないかなあ。
     と、思う。
     覚悟を持って。
     命を賭して。
     というと、すぐ「コイツ重いな!」ってなるけど、重いんだよ!
     もうすぐ40だってのに、友達とお揃いのアレコレに救われたり、友達からもらった指輪をお守りにしているし、友達からもらった手紙持ち歩いてるよ!
     ついでにアイコンも変更しました! これも、友達に描いてもらった。
     君に描いて欲しかった。
     これからのアタシが笑って、さまざまな出来事を乗り越えられるように。お守りをください!って依頼でした。

     わたしは何度も、このヘラヘラ笑う自分の顔見て、「そぉだ笑うんだった…」って思い出すわけ。半分苦笑いで、「こんなときにまじかよ」と思いながら。


     まあ、「守ってほしい」の件につきましては
     実際にそのように守っていただく人はおりませんので、まだしばらく今の暮らしを続けてまいります。

     でももし、次にチャンスが来たら
    「あなたの言葉は素晴らしいので、たくさんのお金と交換させてください」みたいなことが起きたら
     逃げないように、心は決めている。

     もう二度と「わたしなんか」って言わないように。

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    こいつ笑って「まじかよ~」を連呼する
    そんで、自分のこと褒められたら「そうそう、アタシってすごいんだよ!」って言う


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